富士山の絶景を眺めながらの車中泊に憧れませんか?山梨県は道の駅も充実していて、車中泊デビューには最高のロケーション。でも、実は山梨県の車中泊は都心とは全く違う準備が必要なんです。標高が高いエリアが多く、夏でも夜は想像以上に冷え込みます。さらに冬は氷点下マイナス7℃を下回ることも。準備不足で寒さに震えて一晩中眠れなかった、なんて失敗談も少なくありません。
- 山梨県は標高が高く季節を問わず防寒対策が必須であること
- 道の駅やRVパークなど車中泊スポットの選び方と最低限の装備について
- 守るべきマナーと避けるべきNG行為で快適な車中泊を実現する方法
山梨県で車中泊する前に知っておくべき3つの特徴

車中泊のイメージ
山梨県での車中泊は、他の都道府県とは異なる特徴があります。事前に知っておくことで、準備の精度が格段に上がります。
まず最も重要なのが標高の高さです。山梨県の主要な車中泊スポットは標高800メートルから1,100メートルに位置しています。道の駅なるさわは標高約990メートル、道の駅みとみは標高約1,096メートル。これがどういうことかというと、標高が100メートル上がるごとに気温は約0.6℃下がるため、都心より5℃から7℃も低くなるんです。夏の避暑には最高ですが、準備を怠ると真夏でも夜は肌寒く感じます。
次に気温の日較差が大きい点も見逃せません。昼間は暖かくても、夜になると急激に気温が下がります。特に6月から8月の夏季でも、夜間は12℃から17℃まで下がることがあります。9月から11月の秋は夜間0℃から17℃、12月から2月の冬季はマイナス8℃からマイナス4℃が平均です。この温度差に対応できる準備が必要になります。
そして3つ目は富士五湖周辺の混雑です。山梨県は国内外から多くの観光客が訪れる人気エリアで、特に休日や観光シーズンは道の駅の駐車場が満車になることも珍しくありません。平日を狙うか、駐車台数の多いスポットを選ぶことが重要です。道の駅南きよさとは320台、道の駅なるさわは263台、道の駅富士吉田は247台と収容力が高く、比較的安心して利用できます。
季節別!山梨県での車中泊準備リスト
山梨県での車中泊は季節によって必要な装備が大きく変わります。ここでは季節ごとに必須アイテムをまとめました。
春と秋の準備(3月から5月、9月から11月)
春と秋は過ごしやすい季節と思われがちですが、山梨県では油断禁物です。日中は暖かくても、夜間はマイナス3℃から8℃(春)、0℃から14℃(秋)まで冷え込みます。
寝袋は快適使用温度が5℃以下のものを選びましょう。マミー型は身体に密着して保温性が高いためおすすめです。さらに厚手のマットも必需品。車の床からの冷気は想像以上に厳しく、厚さ10センチメートル以上のインフレータブルマットやエアマットを敷くことで底冷えを防げます。
断熱シェードは窓から入る冷気を遮断する重要アイテムです。車種専用の市販品が理想的ですが、DIYでアルミ保温シートを使って自作することもできます。全ての窓を覆うことで車内温度の低下を大幅に抑えられます。
衣類は重ね着が基本です。フリースやダウンジャケット、首・手首・足首を温めるマフラー、ネックウォーマー、厚手の靴下を用意してください。人間の体温は「首」のつく部分から逃げていくため、この3箇所を重点的に保温することが効果的です。
夏の準備(6月から8月)
夏の山梨県は比較的過ごしやすいですが、それでも準備は必要です。夜間の気温は12℃から17℃程度まで下がるため、薄手の寝袋やブランケットは必須。真夏だからと油断して何も持たずに行くと、夜中に寒くて目が覚めてしまいます。
虫除けグッズも忘れずに。標高が高くても蚊やブヨは存在します。窓を開けて換気したい時のために、網戸や虫除けスプレーを準備しましょう。
また、日よけ用のサンシェードも重要です。朝日が昇ると車内温度が急上昇するため、快適に睡眠を継続するには遮光性の高いシェードが役立ちます。
冬の準備(12月から2月)
冬の山梨県での車中泊は最も準備が必要な季節です。気温はマイナス8℃からマイナス4℃まで下がり、積雪や路面凍結のリスクもあります。
冬用寝袋は適応温度がマイナス10℃以下のものを選んでください。さらに電気毛布があると快適度が格段に上がります。ただし、電気毛布を使用するにはポータブル電源が必須。容量は最低でも500ワットアワー以上、できれば1,000ワットアワー以上のものを推奨します。
スタッドレスタイヤは絶対に必要です。山梨県の車中泊スポットは標高が高く、雪が降らない予報でも路面が凍結していることがあります。タイヤチェーンも念のため携行しましょう。
湯たんぽは電源不要で長時間暖かさを保てる優れものです。就寝前にお湯を入れて寝袋に入れておけば、朝まで足元が暖かく快適に眠れます。
窓の断熱対策はさらに強化が必要です。市販の断熱シェードに加えて、フリース布やアルミ保温シートを二重に張ることで、外気からの冷気を徹底的に遮断できます。
防寒着一式も忘れずに。ダウンジャケット、厚手のフリース、ニット帽、手袋、厚手の靴下など、重ね着できるアイテムを複数用意してください。
そして意外と見落としがちなのがスコップとダンボールです。雪が積もった場合、車が埋もれて動けなくなることもあります。スコップで雪かきをし、ダンボールをタイヤの下に敷くことでスタックから脱出できる可能性が高まります。
車中泊に必須の基本装備7選
季節を問わず、山梨県で車中泊をするなら必ず用意すべき基本装備があります。
1つ目は遮光シェードです。プライバシー保護と断熱効果の両方を兼ね備えた必需品。フロントガラス、サイドガラス、リアガラスの全てに設置することで、外からの視線を遮り、車内温度も保てます。吸盤でしっかり固定できるタイプを選びましょう。
2つ目は寝具セット。寝袋とマットは車中泊の快適さを左右する最重要アイテムです。季節に合わせた適応温度の寝袋と、厚さ10センチメートル以上のマットを組み合わせることで、車のシートの凸凹や底冷えから身を守れます。
3つ目は照明器具。夜間の車内で活動するにはヘッドライトやランタンが必要です。両手が使えるヘッドライトは特に便利。ルームランプを長時間使うとバッテリー上がりのリスクがあるため、独立した照明を用意してください。
4つ目はポータブル電源。スマートフォンの充電はもちろん、電気毛布やケトルなど、様々な家電が使えます。容量は用途によりますが、500ワットアワーから1,000ワットアワーあれば1泊2日は十分対応できます。
5つ目は食料と飲料水。道の駅にはレストランや売店がありますが、営業時間外のことも考えて準備が必要です。カップ麺やレトルト食品、お菓子、ペットボトルの水など、すぐに食べられるものを用意しましょう。お湯を沸かせる電気ケトルやガスバーナーがあると、温かい食事が楽しめます。
6つ目はトイレットペーパーとウェットティッシュ。道の駅のトイレにはペーパーがありますが、予備として持参すると安心です。ウェットティッシュは身体を拭いたり手を清潔に保つのに重宝します。
7つ目は救急セット。絆創膏、消毒液、痛み止め、風邪薬など、基本的な医薬品を携帯しましょう。山梨県の車中泊スポットは山間部が多く、深夜に体調を崩しても すぐに病院に行けないことがあります。
山梨県のおすすめ車中泊スポット5選
山梨県には車中泊に適したスポットが数多くあります。ここでは特におすすめの5箇所を紹介します。
道の駅なるさわ
駐車台数263台を誇る大型の道の駅で、車中泊初心者にも安心です。徒歩5分の場所に「富士眺望の湯ゆらり」があり、マッサージやあかすりも楽しめます。コンビニも徒歩8分と近く、一度駐車したら車を動かさずに完結できる利便性が魅力です。
標高約990メートルに位置し、目の前には富士山の絶景が広がります。ただし、冬季はマイナス8℃からマイナス5℃まで冷え込むため、十分な防寒対策が必要です。
道の駅富士吉田
駐車台数247台で、富士五湖エリアの中心部に近く観光拠点として最適です。徒歩6分の場所にローソンがあり、車で11分の「富士山溶岩の湯 泉水」は朝6時から8時30分の早朝営業もしているため、車中泊後の朝風呂が楽しめます。
こちらも標高約900メートルの高地にあり、冬はマイナス7℃からマイナス4℃まで下がります。夏は涼しく快適に過ごせるのが特徴です。
道の駅南きよさと
山梨県内で最大規模の駐車台数320台を誇ります。満車の心配が少なく、初めての車中泊でも安心して利用できます。車で6分の場所に「たかねの湯」がありますが、入浴受付は21時30分までと早めなので注意が必要です。
RVパークも併設されており、電源付きで1泊2,500円と有料ですが、より快適に過ごしたい方におすすめです。標高約827メートルで、冬はマイナス4℃からマイナス2℃程度です。
RVパークやまなみの湯
日帰り温泉施設の駐車場を利用したRVパークで、初日に2時間券(600円)を購入すれば翌日のチェックアウトまで温泉入り放題というお得なシステムです。隣接する公園もあり、ファミリーでの利用に最適です。
電源なしサイトは予約台数に制限がなく、急な車中泊にも対応可能。自由に停められる芝生エリアもあり、開放的な雰囲気が魅力です。
道の駅朝霧高原
標高909メートルに位置し、自販機コーナーが充実している便利な道の駅です。24時間利用可能なトイレは比較的綺麗に管理されています。ただし、無料の飲料水はないため、事前に水を準備する必要があります。
展望台からは富士山を一望でき、朝の散歩にも最適です。静岡県富士宮市にありますが、山梨県の車中泊スポットと合わせて検討できる立地です。
絶対に守るべきマナーと注意点
車中泊を快適に続けるためには、マナーを守ることが何よりも重要です。一部の利用者のマナー違反により、車中泊禁止となった道の駅も存在します。
道の駅は休憩施設であることを忘れない
国土交通省の見解では、道の駅は休憩施設であり、宿泊目的の利用は遠慮するよう求められています。許されるのは仮眠までです。とはいえ、疲労回復のための仮眠と車中泊の境界は曖昧で、多くの道の駅では実質的に黙認されています。ただし、この黙認はマナーを守る前提での話です。
エンジンは必ず停止する
寒いからといってエンジンをかけっぱなしにするのは厳禁です。アイドリング音が周囲の迷惑になるだけでなく、環境への悪影響もあります。さらに、積雪時にマフラーが雪で埋まると、排気ガスが車内に逆流して一酸化炭素中毒のリスクがあり、最悪の場合命を落とす危険性があります。
深夜のアイドリングを禁止する条例がある地域も多く、エンジンは停止して防寒対策で乗り切るのが鉄則です。
キャンプ行為は禁止
道の駅の駐車場でテントやタープを設営したり、テーブルや椅子を広げてバーベキューをするのは禁止されています。これらは完全にキャンプ行為とみなされ、通報されることもあります。車外での調理も控えましょう。
ゴミは必ず持ち帰る
道の駅で発生したゴミは道の駅のゴミ箱に捨てても構いませんが、外部から持ち込んだゴミを捨てるのは不法投棄になります。車中泊で出たゴミは基本的に持ち帰り、自宅やキャンプ場など指定の場所で処分してください。
特に山梨県の自然豊かなエリアでは、環境保護への配慮が非常に重要です。ゴミの管理を徹底しましょう。
洗い物は指定場所でのみ
トイレの洗面所で食器や衣服を洗うのはマナー違反です。洗面所は手を洗うための設備であり、食器洗いには使用できません。洗い物は自宅やキャンプ場で済ませるか、道の駅を出てからコインランドリーなどを利用しましょう。
電源の無断使用は窃盗罪
道の駅の施設内にあるコンセントを無断で使用するのは窃盗罪に問われる可能性があります。スマートフォンの充電はポータブル電源やシガーソケットを使い、絶対に無断で電源を使わないでください。
駐車場所を確認する
一部の道の駅では、夜間に駐車場の一部が閉鎖されます。道の駅かつやまでは17時で閉鎖される区画があり、24時間開いているエリアに停める必要があります。事前に看板や公式ウェブサイトで確認しましょう。
また、観光地や公園の駐車場は時間帯によって閉鎖されたり、車中泊が明確に禁止されている場合もあります。必ず利用規約を確認してください。
農地や私有地への無断立ち入りは厳禁
山梨県は果樹園やワイナリーが多い地域です。美しいぶどう畑や桃畑を見かけても、無断で立ち入らないでください。フルーツ狩りを楽しむ際は、指定された場所とルールを守りましょう。
初めての車中泊で絶対に失敗する5つのパターンと回避法

車中泊のイメージ
実際に山梨県で車中泊を始めると、準備万端だと思っていても予想外のトラブルに遭遇します。ここでは初心者が必ずといっていいほど経験する失敗パターンと、その回避法を体験ベースで解説します。
失敗パターン1夜中の結露で車内がびしょびしょ
朝起きたら窓ガラスが結露でびっしょり濡れていて、シュラフまで湿気ってしまった経験はありませんか?これは車内の湿気と外気温の差が原因で起こります。人間は一晩で約200ミリリットルの水分を呼吸や汗で放出するため、密閉された車内は驚くほど湿度が上がるんです。
対処法は3つあります。1つ目は換気を定期的に行うこと。窓を1センチメートルから2センチメートル開けて空気の流れを作りましょう。ただし、冬は寒すぎるので就寝前と起床時だけでも構いません。2つ目は除湿剤を車内に置くこと。ホームセンターで売っている炭や除湿シートを足元やダッシュボードに配置すると効果的です。3つ目は結露防止スプレーを窓に吹きかけておくこと。100円ショップでも買えますが、事前に使用しておくだけで結露の量が全然違います。
すでに結露してしまった場合は、マイクロファイバータオルや結露ワイパーで素早く拭き取ってください。放置するとカビの原因になります。
失敗パターン2バッテリー上がりで朝エンジンがかからない
これは本当に焦ります。朝、出発しようとしたらエンジンがかからず、セルモーターが「カチカチ」と音を立てるだけ。原因は夜間の電気の使いすぎです。スマホ充電、車内灯の長時間使用、音楽を流しっぱなしなど、気づかないうちにバッテリーを消耗しています。
予防策として、エンジンを切った状態での電気使用は最小限にしてください。特にルームライトは要注意。読書したい気持ちはわかりますが、必ず独立したヘッドライトやランタンを使いましょう。スマホ充電はポータブル電源かモバイルバッテリーで。
もしバッテリーが上がってしまったら、ブースターケーブルを常備しておくと安心です。近くに停まっている車に声をかけてジャンプスタートさせてもらえることもあります。JAFに加入していれば無料で駆けつけてくれますが、山間部だと到着まで1時間以上かかることも。スマホのバッテリーも温存しておきましょう。
失敗パターン3寝る位置が悪くて身体が痛い
朝起きたら腰や背中がバキバキ、という経験はよくあります。原因は車の傾斜です。道の駅の駐車場は完全に平坦ではなく、わずかに傾いている場所が多いんです。気づかないレベルの傾斜でも、一晩寝ると身体に負担がかかります。
駐車する際は、スマホの水準器アプリを使って傾斜をチェックしてください。頭が下がる向きは特に辛いので、多少傾いていても頭が上になる向きに停めましょう。また、シートを倒す場合は後部座席を先に倒してから運転席を倒すと、より平らなスペースが作れます。
マットの下にタオルやクッションを入れて微調整するのも効果的です。完璧に水平にはできなくても、頭側を2センチメートルから3センチメートル高くするだけで快適度が全然違います。
失敗パターン4隣の車がうるさくて眠れない
深夜にアイドリング音やドアの開閉音、話し声で目が覚めることがあります。道の駅は色々な人が利用するため、全員がマナーを守っているわけではありません。特に大型トラックの隣に停めると、エンジン音やエアブレーキの音で眠れないことも。
対策として、耳栓は必須アイテムです。100円ショップの耳栓でも十分効果があります。さらに駐車位置の選び方も重要。大型車専用エリアからは離れて停め、できれば建物寄りや端の方を選びましょう。壁際は片側からの騒音をブロックできます。
また、金曜日の夜や連休前は避けるのも手です。週末は利用者が多く騒がしくなりがち。平日の火曜日から木曜日が最も静かに過ごせます。
失敗パターン5トイレに行きたいのに外が怖くて我慢
これは特に女性や車中泊初心者が経験する問題です。深夜2時、3時にトイレに行きたくなったけど、外は真っ暗で人気もなく怖い。でも我慢すると眠れないし、膀胱炎のリスクもあります。
解決策は就寝前に必ずトイレを済ませること。当たり前ですが、これを徹底するだけで夜中に起きる確率が激減します。さらに就寝3時間前からの水分摂取を控えるのも効果的。寝る直前にお茶やコーヒーを飲むのは避けましょう。
それでもどうしても行きたくなったら、ヘッドライトと携帯電話を持って行動してください。ヘッドライトは両手が使えて便利ですし、周囲を明るく照らせます。できれば防犯ブザーも携帯すると安心です。
ちなみに、緊急用として携帯トイレを車内に常備しておくのもおすすめ。災害用の携帯トイレは凝固剤付きで匂いも気にならず、本当にどうしようもない時の保険になります。
費用は実際いくらかかる?リアルな出費を公開
車中泊は宿泊費が浮くから安上がりと思われがちですが、実際にはそれなりの初期投資と運用コストがかかります。ここではリアルな金額を公開します。
初期費用の目安
まず装備を揃える初期費用ですが、最低限でも3万円から5万円は見ておきましょう。内訳は、冬用寝袋が8,000円から15,000円、マットが5,000円から10,000円、断熱シェードが5,000円から15,000円、ポータブル電源が30,000円から50,000円です。
ただし、これは最低限の装備。快適性を求めるなら10万円から15万円は必要です。特にポータブル電源は容量が大きいほど高価で、1,000ワットアワー以上のモデルは70,000円から150,000円します。しかし一度買えば5年から10年は使えるので、長期的に見れば十分元が取れます。
節約したいなら、まずは100円ショップとホームセンターを活用しましょう。断熱シートは自作できますし、寝袋も春秋用なら5,000円以下で買えます。最初から完璧を目指さず、徐々に装備をグレードアップしていくのが賢い方法です。
1泊あたりの運用コスト
道の駅での車中泊なら駐車料金は無料ですが、それ以外にコストがかかります。ガソリン代、食費、温泉代を合わせると1泊あたり3,000円から5,000円程度です。
ガソリン代は往復で2,000円から3,000円、食事は1,000円から2,000円、温泉は600円から1,000円が相場。RVパークを利用するなら駐車料金2,000円から2,500円が追加されます。
比較として、ビジネスホテルに泊まれば6,000円から10,000円かかるので、確かに節約にはなります。ただし装備の初期投資を回収するには、年間10回から20回は車中泊する必要があるという計算です。
女性と子連れ家族のための特別アドバイス
女性や小さな子供連れでの車中泊には、通常とは違う配慮が必要です。安全性と快適性の両面から具体的なアドバイスをお伝えします。
女性の車中泊で気をつけるべきこと
女性の一人車中泊で最も重要なのは防犯対策です。まず、駐車位置は照明がある場所、かつ他の車が適度にいるエリアを選んでください。人気がなさすぎても、混雑しすぎても危険です。
遮光シェードは必ず全ての窓に設置し、車内が見えないようにします。着替えや身支度が外から見えると危険なので、カーテンやシェードのすき間がないか確認してください。
洗顔や歯磨きは道の駅のトイレでできますが、メイク落としシートやドライシャンプーがあると便利です。フルメイクの落とし方は、メイク落としシートで大まかに落としてから、トイレの洗面所で仕上げるという二段階方式がおすすめ。ドライシャンプーは髪がべたつく時の救世主で、翌日も清潔感を保てます。
生理用品も多めに準備しておきましょう。予定日でなくても、ストレスや環境の変化で早まることがあります。
子連れでの車中泊の工夫
小さな子供と一緒の車中泊は、大人だけの時とは全く違う準備が必要です。まず夜泣き対策として、普段使っている毛布やぬいぐるみなど、安心できるアイテムを持参してください。環境が変わると眠れない子も多いので、いつもの匂いがするものが重要です。
車内温度の管理も大人以上に気を配る必要があります。子供は体温調節が未熟なので、こまめに様子を確認してください。寝汗をかいていたら薄着にし、冷えていたら重ね着させます。
食事は使い捨て容器を活用して、洗い物を出さない工夫をしましょう。レトルトカレーも紙皿に移せば、食べ終わったら捨てるだけ。ウェットティッシュも多めに準備すると、手が汚れてもすぐ拭けます。
そして最大の難関がトイレトレーニング中の子供です。夜中にトイレに行きたがることが多いので、トイレに近い駐車位置を選び、懐中電灯や防寒着をすぐ取り出せる場所に置いておきましょう。おむつが外れていない場合は、念のため車内用のトイレシートも準備すると安心です。
車種別!快適な車中泊のための具体的アドバイス
車中泊の快適さは車種によって大きく変わります。ここでは代表的な車種別にアドバイスをお伝えします。
軽自動車での車中泊
軽自動車は狭いですが、工夫次第で十分快適に過ごせます。カングーでの車中泊体験談もあるように、助手席を最大限前にスライドさせれば、身長175センチメートルでも足を伸ばして寝られます。
ポイントは荷物を最小限にすること。大きなマットやかさばる寝袋は避け、コンパクトに収納できるものを選びましょう。インフレータブルマットは空気を抜けば小さくなるので軽自動車向きです。
ミニバンでの車中泊
ミニバンは車中泊に最適な車種です。シートをフルフラットにすれば大人2人から3人が余裕で寝られます。ただし、シートの段差が気になる場合は、厚手のマットやクッションで調整してください。
ファミリーで使う場合、荷物が多くなりがちなのでルーフボックスの活用も検討しましょう。車内空間を寝るスペースとして確保できます。
SUVでの車中泊
SUVは荷室が広く快適ですが、後部座席を倒しても完全にフラットにならない車種が多いです。この場合、厚さ10センチメートル以上のマットを使うか、段差部分にクッションや畳んだ衣類を詰めて高さを調整しましょう。
朝の身支度はこうやる!実践的な手順
車中泊で意外と困るのが朝の身支度です。ホテルのように洗面台があるわけではないので、工夫が必要です。
まず洗顔は道の駅のトイレで済ませます。洗顔フォームとタオルを持ってトイレに行き、他の利用者の迷惑にならないよう手早く済ませてください。混雑時は避け、早朝の空いている時間帯がおすすめです。
歯磨きも同様にトイレで。ただし、洗面台を長時間占領しないよう、口をゆすぐだけなら車内で水を含んでからトイレに行くという方法もあります。
着替えは車内で行いますが、遮光シェードを確実に設置してから。万が一外から見えると恥ずかしいので、念には念を入れてカーテンの隙間をチェックしましょう。
髪のセットは、ポータブル電源があればヘアアイロンやドライヤーが使えます。電源がない場合は帽子でごまかすか、寝る前に三つ編みにしておくとウェーブヘアになって便利です。
絶対に知っておくべき緊急連絡先
万が一のトラブルに備えて、以下の連絡先をスマホに登録しておいてください。
JAFロードサービス0570-00-8139(全国共通)バッテリー上がりやパンク、事故などに24時間対応。会員なら無料、非会員でも有料で利用可能です。
道の駅の管理事務所各道の駅によって異なりますが、日中なら施設内の事務所に相談できます。夜間は警備員がいる場合もあるので、看板で確認してください。
最寄りの警察署不審者や危険を感じた場合は迷わず110番。大げさだと思わず、身の安全を最優先してください。
山梨県の救急医療情報センター055-224-4199。夜間に体調を崩した際の医療機関を案内してくれます。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と書いてきましたが、正直に言います。初めての車中泊で完璧を目指す必要は全くありません。むしろ完璧主義は禁物です。
私の本音を言えば、最初は5月か10月の気候が良い時期に、近場の道の駅で試してみるのが絶対におすすめ。いきなり真冬の車中泊や遠方への旅は、装備も経験も足りずトラブルの元です。近場なら「やっぱり無理」と思ったらすぐ帰宅できますし、何が必要で何が不要かを身をもって学べます。
装備に関しても、最初から高価なポータブル電源やFFヒーターを買う必要はありません。まずは寝袋とマットだけ揃えて、スマホ充電はモバイルバッテリーで十分。実際に何回か車中泊してみて「これが不便だな」と感じたものから買い足していけば、無駄な出費を抑えられます。
そして、これが最も重要なんですが、道の駅での車中泊は仮眠という建前を忘れないこと。キャンプ場のようにテーブルを広げたり、調理器具を並べたりするのは、本来の使い方ではありません。あくまで旅の途中の休憩であり、そこで一晩過ごさせてもらっているという感謝の気持ちを持つべきです。
マナーを守る人が多ければ、道の駅での車中泊という文化は今後も続きます。逆にマナー違反が増えれば、どんどん規制が厳しくなって、最終的には禁止になる可能性もあります。実際に一部の道の駅では、過去の迷惑行為により車中泊が明確に禁止されています。
だからこそ、一人一人が静かに、控えめに、感謝の気持ちを持って利用することが何よりも大切なんです。派手に楽しむのはキャンプ場で、道の駅では目立たず静かに過ごす。これが長く車中泊を楽しむ秘訣です。
最後に、車中泊の本当の魅力は装備の充実度ではなく自由さにあります。チェックイン時間を気にせず、好きな時に好きな場所に行ける。朝起きて「今日はどこに行こうか」と自由に決められる。この感覚は、ホテル泊では絶対に味わえません。
山梨県には富士山という最高のロケーションがあります。朝日に照らされた赤富士を、車の窓から眺める贅沢。これを体験したら、きっとあなたも車中泊の虜になるはずです。完璧な準備よりも、まずは一歩踏み出してみてください。失敗も含めて、それが最高の思い出になりますから。
よくある質問
山梨県で車中泊するのに一番適した季節はいつですか?
6月から8月の夏季が最も適しています。夜間の気温が12℃から17℃と比較的温暖で、防寒対策が最小限で済みます。ただし、それでも薄手の寝袋やブランケットは必要です。標高が高いため、真夏でも夜は涼しく快適に過ごせます。秋の紅葉シーズンも美しいですが、夜は冷え込むため防寒対策をしっかりしてください。
道の駅で車中泊は本当に無料ですか?
道の駅の駐車場自体は無料で利用できますが、あくまで休憩施設として提供されています。仮眠は問題ありませんが、宿泊目的の長期滞在は推奨されていません。より快適に過ごしたいなら、RVパークを利用するのがおすすめです。RVパークは有料(1泊2,000円から2,500円程度)ですが、電源やゴミ捨て場が利用でき、安心して車中泊できます。
冬に車中泊する場合、暖房はどうすればいいですか?
車のエアコンをつけっぱなしにするのは危険でマナー違反なので、防寒対策で乗り切るのが基本です。冬用寝袋、電気毛布、湯たんぽ、断熱シェード、重ね着用の防寒着を組み合わせることで、エンジンを切っても快適に過ごせます。ポータブル電源があれば電気毛布が使えるため、投資する価値は十分あります。
一人での車中泊は怖くないですか?
道の駅やRVパークは人通りがあり、比較的安全です。ただし、人気のないエリアや無料駐車場での一人車中泊は避けた方が無難です。初心者は照明がしっかりしている道の駅や、管理人がいるRVパークを選びましょう。遮光シェードで車内が見えないようにし、ドアはしっかりロックしてください。万が一のために、家族や友人に行き先を伝えておくことも重要です。
車中泊中にトイレに行きたくなったらどうすればいいですか?
道の駅のトイレは24時間利用可能なので心配ありません。ただし、深夜は人気が少なく不安に感じることもあるため、ヘッドライトを持参すると安心です。また、駐車する際はトイレに近い場所を選ぶと便利です。夜中にトイレに行く回数を減らすため、就寝前の水分摂取は控えめにするのも一つの方法です。
スマートフォンの充電が心配です。どうすればいいですか?
ポータブル電源を用意するのが最も確実です。容量500ワットアワーのポータブル電源があれば、スマートフォンを10回以上フル充電できます。予算が厳しい場合は、車のシガーソケットで充電するか、モバイルバッテリーを複数持参しましょう。ただし、エンジンを切った状態でシガーソケットを長時間使うとバッテリー上がりのリスクがあるため注意してください。
まとめ
山梨県での車中泊は、富士山の絶景や豊かな自然を満喫できる素晴らしい体験です。しかし、標高が高く気温の日較差が大きいという特徴を理解し、適切な準備をすることが成功の鍵となります。
季節に応じた寝袋とマット、断熱シェード、防寒着、ポータブル電源などの基本装備を揃え、冬はスタッドレスタイヤも必須です。道の駅なるさわ、道の駅富士吉田、道の駅南きよさとなど、駐車台数が多く設備が充実したスポットを選べば、初心者でも安心して車中泊を楽しめます。
そして何よりも大切なのはマナーを守ることです。道の駅は休憩施設であることを忘れず、エンジンは停止し、キャンプ行為は避け、ゴミは持ち帰りましょう。これらのルールを守ることで、車中泊という素晴らしい文化が今後も続いていきます。
しっかり準備を整えて、山梨県での車中泊デビューを成功させてください。満天の星空の下で眠り、朝日に照らされた富士山を眺める感動は、きっと忘れられない思い出になるはずです。


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