「週末にふらっとひとり旅がしたい」「宿の予約なしで自由に動きたい」——そんな気持ちから車中泊に興味を持ったあなた。でも、正直なところ不安ですよね。ひとりで本当に大丈夫なのか、どこに泊まればいいのか、何を準備すればいいのか…。実は、車中泊で失敗する人の9割以上が「基本的な注意点」を知らずにスタートしているんです。この記事では、2026年最新の情報を踏まえて、ひとりで初めて車中泊を成功させるための全知識を凝縮してお届けします。
- ソロ車中泊で絶対に押さえるべき安全対策と防犯の具体策
- 命に関わる一酸化炭素中毒やエコノミークラス症候群の予防法
- 初心者でも安心して泊まれるRVパークなど全国600か所以上の車中泊スポット情報
ソロ車中泊の最大の敵は「油断」である

車中泊のイメージ
車中泊は、宿の予約に縛られず、好きな場所で好きな時間を過ごせる自由な旅のスタイルです。しかし、その自由さゆえに、思わぬ危険が潜んでいることを忘れてはいけません。特にひとりでの車中泊では、「まあ大丈夫だろう」という油断が最大の敵になります。
2026年1月現在、車中泊人気はさらに高まっており、東京オートサロン2026では三菱が新型デリカミニをベースにした本格的な車中泊仕様カスタムカー「ACTIVE CAMPER」を発表するなど、自動車メーカーも車中泊需要に本格対応し始めています。日産のエクストレイル「ROCK CREEK マルチベッド」や「キャラバンMYROOM」の一部改良版も登場し、断熱性能が向上した車中泊専用モデルが続々と市場に投入されています。
このような盛り上がりの裏で、車中泊初心者による事故やトラブルも増加傾向にあります。だからこそ、正しい知識を身につけてから始めることが何より大切なのです。
命を守るために知っておくべき3つの危険
一酸化炭素中毒は無臭の殺人者
車中泊における最も恐ろしい危険のひとつが一酸化炭素中毒です。一酸化炭素は無色無臭のため、車内に充満しても気づくことができません。気づいた時には意識がもうろうとし、最悪の場合は死に至ります。
特に危険なのは、冬場にエンジンをかけたまま暖房を使用するケースです。積雪でマフラー(排気口)が塞がれると、排気ガスが車内に逆流して一酸化炭素が充満します。過去には、新潟県で積雪中にエンジンをかけっぱなしにして暖を取ろうとした女性が亡くなる事故も発生しています。また、車内でガスストーブやガスコンロを使用することも極めて危険です。密閉された狭い車内では、わずか10分程度で致命的な濃度に達することもあります。
予防策として、車中泊時は基本的にエンジンを停止することを徹底してください。暖房や冷房が必要な場合は、ポータブル電源と電気毛布やポータブルクーラーを活用しましょう。また、万が一に備えて一酸化炭素チェッカーを車内に常備しておくことを強くおすすめします。
エコノミークラス症候群は長時間の同じ姿勢が原因
エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいることで足の血流が滞り、血栓ができてしまう病気です。血栓が肺に詰まると肺塞栓症を引き起こし、命に関わることもあります。2016年の熊本地震では、車中泊を続けた被災者の中から複数のエコノミークラス症候群患者が発生し、死亡者も出ました。
予防のポイントは、できるだけ体を水平にして眠ることです。座席を倒しただけの中途半端な姿勢で寝ると、血流が悪くなりやすくなります。シートをフルフラットにするか、車内マットを敷いて横になれる環境を整えましょう。また、こまめな水分補給と、起きている時に軽い運動やストレッチをすることも効果的です。足首を回したり、ふくらはぎをマッサージしたりするだけでも血流改善に役立ちます。
夏の熱中症と冬の低体温症
夏場の車内温度は40度を超えることもあり、エンジンを切った状態では熱中症のリスクが非常に高くなります。窓を少し開けて換気する、遮熱効果のあるサンシェードを使う、標高の高い涼しい場所を選ぶなどの対策が必要です。また、ポータブル電源で使える扇風機やポータブルクーラーがあると、夏の車中泊の快適性が格段に向上します。
冬場は逆に、エンジンを切ると車内温度がどんどん下がっていきます。断熱効果のあるシェードやマットで窓や床からの冷気を遮断し、冬用の寝袋や電気毛布で十分な防寒対策を行いましょう。凍死事故も実際に発生していますので、冬の車中泊は初心者にはハードルが高いことを認識しておいてください。
ソロ車中泊の防犯対策は入念に
人目につく明るい場所を選ぶ
ひとりでの車中泊で最も重要な防犯対策は、駐車場所の選び方です。人けのない暗い場所は避け、適度に人通りがあり、街灯などで明るい場所を選びましょう。RVパークやオートキャンプ場など、管理された施設であれば、何かあった時にスタッフや他の利用者に助けを求めることができます。
河川敷や山奥の空き地など、誰も来ないような場所は確かに静かですが、犯罪や災害時のリスクが高まります。特に女性のソロ車中泊では、コンビニの駐車場でさえ危険なケースが報告されています。2022年には滋賀県と三重県で、コンビニ駐車場で仮眠中の女性が襲われる事件が相次いで発生しました。「周りに店員がいるから安心」という思い込みは禁物です。
車内を外から見えないようにする
サンシェードや遮光カーテンで車内を外から見えないようにすることは、防犯において非常に重要です。車内の様子が分からなければ、中に何人いるのか、誰が乗っているのかも分かりません。また、貴重品を見える場所に置かないことも基本中の基本です。財布やスマートフォンは就寝中も身につけられるウエストポーチに入れるか、外から見えない場所に隠しておきましょう。
さらに、ドアロックは絶対に忘れないこと。トイレに行く時など、少しの間でも車を離れる際は必ず施錠してください。就寝時はもちろん、エンジンキーは運転席ではなく手元に置いておき、何かあった時にすぐに逃げられる準備をしておきましょう。
いざという時にすぐ逃げられる態勢を
ベテランの車中泊愛好者が実践している防犯テクニックとして、車は必ず進行方向に向けて駐車するというものがあります。これは危険を感じた時にすぐに発進できるようにするためです。また、就寝スペースから運転席にすぐ移動できるよう、荷物で通路を塞がないことも大切です。
駐車監視機能付きのドライブレコーダーも防犯対策として有効です。エンジンが止まっている状態でも録画が可能で、外から衝撃を加えられた時に自動で録画を開始するモデルもあります。万が一の証拠にもなりますし、「録画中」のステッカーを貼るだけでも犯罪抑止効果があります。
初心者が安心して泊まれる場所はどこか
RVパークは車中泊デビューの最適解
初めての車中泊におすすめしたいのがRVパークです。RVパークとは、一般社団法人日本RV協会が認定した車中泊専用施設で、2026年1月現在、全国に600か所以上が開設されています。24時間利用可能なトイレ、100V電源、ごみ処理対応など、車中泊に必要な設備が整っており、施設公認で堂々と車中泊ができる安心感があります。
利用料金は1泊2,000円〜5,000円程度が相場で、ホテルに比べれば格安です。温泉施設やホテルに併設されているRVパークも多く、入浴やレストラン利用ができるのも魅力です。最近では、千葉県のローソン6店舗の駐車場をRVパークとして活用する実証実験も始まっており、車中泊スポットの選択肢は今後さらに広がっていくでしょう。
オートキャンプ場も初心者向き
オートキャンプ場も車中泊初心者におすすめの場所です。車のまま入場でき、車外にテーブルやチェアを広げてキャンプ気分を味わうこともできます。シャワーやトイレなどの設備が整っている施設が多く、管理人が常駐しているため安心感があります。テントを張る必要がないので、キャンプ初心者でも気軽に楽しめます。
ただし、繁忙期は予約が取りにくいこともあるので、週末や連休に利用する場合は早めの予約を心がけましょう。
道の駅やサービスエリアでの車中泊は原則NG
多くの人が勘違いしていますが、道の駅やサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)は休憩施設であり、宿泊施設ではありません。仮眠を取る程度であれば黙認されていますが、長時間の滞在や宿泊目的での利用は原則として認められていません。テーブルやチェアを広げてキャンプ状態にしたり、BBQをしたりすることはもちろんご法度です。
ただし、一部の道の駅では車中泊を可能としているところもあります。事前に確認した上で、ルールを守って利用しましょう。私有地での無断車中泊は不法侵入にあたる可能性があるため、絶対に避けてください。
快適な車中泊のために準備すべきアイテム
寝具は快眠の要
車中泊の快適さを左右する最も重要なアイテムが寝具です。車内の凹凸を吸収し、断熱効果もあるマットは必須アイテム。厚さ5cm以上のウレタンマットレスがおすすめです。車中泊専用マットも販売されていますが、ホームセンターで購入できる一般的なマットでも十分機能します。
寝袋は季節に合わせて選びましょう。オールシーズン対応の寝袋を1つ持っておくと、レイヤーを組み合わせることでどの季節にも対応できて便利です。掛け布団派の人は、車内で使いやすいコンパクトなブランケットを用意するのもいいでしょう。
目隠しと照明は必需品
サンシェードや遮光カーテンは、防犯だけでなく、日差しを遮って車内温度の上昇を防いだり、冬場の冷気を遮断したりする効果もあります。車種専用のものを購入すると、窓にぴったりフィットして隙間なく覆うことができます。光を通さないものを選ぶのがポイントです。
照明は、モバイルバッテリーやポータブル電源で使えるLEDランタンがおすすめ。車内を明るく照らすだけでなく、夜間にトイレに行く時の懐中電灯代わりにもなります。
電源確保でQOLが激変する
ポータブル電源があると、車中泊の快適度が格段に向上します。スマートフォンの充電はもちろん、扇風機や電気毛布、電気ケトルなども使えるようになります。エンジンをかけずに家電が使えるので、一酸化炭素中毒のリスクも減らせます。容量500Wh〜1000Wh程度のモデルが車中泊には使いやすいでしょう。
2026年現在、冬の車中泊で活躍する低電力の調理家電も充実しています。消費電力275Wのマグカップ型電気鍋なら、小型のポータブル電源でも問題なく使えて、温かい飲み物やスープが手軽に作れます。
水の確保と衛生用品
飲料水は必ず十分な量を確保しておきましょう。人が1日に必要とする水分量は最低でも1.5リットルと言われています。ペットボトルの水を多めに積んでおくか、給水可能なスポットを事前にチェックしておくと安心です。
意外と忘れがちなのがトイレットペーパー。道の駅や公園のトイレには紙がない場合もあります。1ロールでいいので車に積んでおきましょう。除菌シートやウェットティッシュも、手洗いが難しい場面で役立ちます。
守るべきマナーと周囲への配慮
アイドリングは厳禁
駐車中のアイドリングは、条例によりほとんどの地域で禁止されています。騒音や排気ガスで周囲に迷惑をかけるだけでなく、一酸化炭素中毒のリスクもあります。暑さ寒さ対策は、エンジンに頼らない方法で行いましょう。
駐車スペースは1台分を守る
車中泊だからといって、2台分以上の駐車スペースを使うのはマナー違反です。必ず1台分の駐車区画内に収まるようにしましょう。また、RVパークやキャンプ場以外でテーブルやテントを広げるのもNGです。
ごみは持ち帰りが基本
RVパークやオートキャンプ場など、ごみ処理を引き受けてくれる施設では、決められた場所に分別して捨てましょう。SA・PAや道の駅では、ごみは持ち帰りが基本です。ごみ箱が設置されていても、それは施設利用者のためのもの。車中泊で出たごみを無理に捨てようとするのはマナー違反です。
夜間の騒音に注意
深夜に大きな音を出す行為、大声での会話、テレビやラジオの音量などは周囲の人の迷惑になります。車中泊は自分だけの空間ではありますが、公共の場所であることを忘れずに、静かに過ごしましょう。
誰も教えてくれない「夜中のトイレ問題」のリアルな解決法

車中泊のイメージ
正直に言うと、車中泊で一番困るのがトイレだ。寝る前にしっかり済ませても、夜中の2時や3時に尿意で目が覚めることは珍しくない。特に冬は体が冷えてトイレが近くなるし、緊張で眠りが浅いとなおさらだ。
ここで多くの初心者がぶつかる壁がある。「トイレに行くために車から出たくない」という問題だ。理由はいくつかある。真冬なら外は氷点下。せっかく温まった寝袋から出て、暗い駐車場を歩いてトイレまで行く。用を足して戻ってくる頃には完全に目が覚めて、そこから再入眠に1時間かかる…なんてことはザラにある。女性の場合は防犯面でも夜中の外出は避けたい。
実践者が本当に使っている3つの方法
1. ポータブルトイレという選択肢
「え、車内でトイレ?」と引く人もいるかもしれないが、実際に車中泊を何年も続けている人の多くが携帯トイレやポータブルトイレを車に積んでいる。使う機会がなくても「いざというときがある」という安心感が違う。組み立て式の簡易便座は3,000円〜5,000円程度で購入できる。凝固剤付きの使い捨てタイプなら、使用後は燃えるゴミとして処理できる。
2. 尿取りパッドという裏技
車中泊歴の長い人の間で密かに広まっているのが、大人用の尿取りパッドだ。「そんなの恥ずかしい」と思うかもしれないが、医療従事者やサーファーなど、排泄に対する心理的ハードルが低い人たちは普通に活用している。コンパクトで吸収力が高く、処理も簡単。夜中に車外に出る必要がなくなるので、睡眠の質が劇的に上がったという声は多い。
3. 就寝前の「トイレルーティン」確立
夕食後から就寝までの水分摂取を控えめにする。カフェインやアルコールは利尿作用があるので避ける。寝る直前にトイレに行くのはもちろん、その30分前にも一度行っておく。これだけで夜中のトイレ回数は確実に減る。地味だが効果は絶大だ。
冬の車中泊最大の敵「結露」と本気で戦う方法
朝起きたら窓がビショビショ。シュラフの表面がしっとり湿っている。スマホを見ようとしたらレンズが曇って使えない…。冬の車中泊経験者なら誰もが直面する「結露問題」だ。
結露の原因はシンプル。人間の呼吸と体から出る水蒸気が、冷えた窓ガラスに触れて水滴になる。一晩で人間はコップ1杯分の汗をかくと言われている。その水分が狭い車内に充満し、逃げ場がないから結露になる。
結露対策の優先順位
最優先換気をする
「寒いから窓を開けたくない」という気持ちはわかる。でも結露を防ぐ最も効果的な方法は換気だ。運転席と助手席の窓を2〜3センチだけ開けておく。就寝スペースとの間にカーテンを1枚垂らせば、冷気の侵入をある程度防ぎつつ、水蒸気を逃がすことができる。完璧な結露ゼロは無理でも、これだけで状況は大幅に改善する。
次に効果的断熱シェードの設置
車種専用の断熱シェードを窓にぴったりはめると、窓ガラスと車内空気の接触を減らせる。100均のプラダン(プラスチック段ボール)で自作する人も多い。ただし注意点がある。シェードで窓を完全に覆うと、結露は窓ではなく車内の他の場所で発生する。シートの奥やカバンの表面が濡れて、気づかないうちにカビの温床になることも。
仕上げ結露取りグッズの常備
どんなに対策しても冬の車中泊で結露ゼロは不可能だ。だから「発生した結露を素早く除去する」という発想も大切。結露取りワイパーは100均でも買える。吸水性の高いセームタオルやマイクロファイバークロスを常備しておくと、朝の拭き取り作業がラクになる。繰り返し使える除湿剤を車内に置いておくのも効果的だ。
車中泊の食事問題を根本から解決する考え方
「車中泊で自炊したい」という夢を持って始める人は多い。YouTubeには車内でしゃぶしゃぶをしたり、本格的なパスタを作ったりする動画があふれている。しかし現実はそう甘くない。
まず、RVパークや道の駅の駐車場では車外での調理はマナー違反だ。車内で火を使うなら一酸化炭素中毒のリスクと常に隣り合わせだし、火気厳禁の場所だってあるだろう。換気のために窓を開ければ虫が入ってくる。調理後の洗い物はどこでする?油汚れのフライパンを持ってトイレの手洗い場に行くわけにもいかない。
初心者が現実的に取るべき食事スタイル
基本戦略「買う」と「温める」に割り切る
初めての車中泊なら、食事は「現地のスーパーやコンビニで買う」がベストだ。道の駅なら地元の名産品やお惣菜が手に入る。地方のスーパーには都会では見ない珍しいものがある。それを車内で食べるだけで、十分に「非日常」を味わえる。
ステップアップお湯を沸かすだけ
車中泊に慣れてきたら、お湯を沸かす装備を導入しよう。これだけでカップ麺、インスタントコーヒー、レトルトカレー(湯煎)、即席みそ汁など、選択肢が一気に広がる。カセットコンロとクッカーがあれば十分。電気ケトル+ポータブル電源という手もある。火を使わないから一酸化炭素中毒の心配もない。
上級者向け「洗い物を出さない」調理術
本格的に車内調理をしたいなら、「洗い物を出さない」という発想が重要だ。フライパンにアルミホイルを敷いて調理すれば、使用後はホイルを捨てるだけ。食器はラップを巻いてから使う。ホットサンドメーカーなら調理から食事まで洗い物なしで完結する。カット済み野菜、下ごしらえ済み肉、レトルトソースを活用すれば、包丁もまな板も不要だ。
初心者が車中泊を挫折する「本当の理由」と対策
車中泊を始めたものの、数回で辞めてしまう人は意外と多い。その理由を分析すると、装備や知識の問題よりも「心理的なハードル」が大きいことがわかる。
挫折理由①想像と現実のギャップ
SNSや動画で見る車中泊は、絶景の中でおしゃれな食事を楽しむキラキラした世界だ。しかし現実の初回車中泊は、暗い駐車場で緊張しながら過ごす夜になりがち。「思ったより楽しくなかった」と感じて辞めてしまう。
対策最初の3回は「練習」と割り切る
初めての車中泊で最高の体験を期待するのは無理がある。最初の3回は「装備を試す」「段取りを覚える」ための練習だと思って臨もう。自宅の駐車場で一晩過ごしてみるのも良い方法だ。
挫折理由②寝心地の悪さ
どんなに工夫しても、車内の寝心地は自宅のベッドには及ばない。体が痛くなる、眠りが浅い、疲れが取れない…。特に30代以上になると、この不快感が継続の大きな障壁になる。
対策寝具への投資は惜しまない
車中泊用のマットレスは5cm以上の厚みがあるものを選ぶ。安物の薄いマットでは体の凹凸を吸収できない。寝袋も季節に合った対応温度のものを。快適に眠れないなら、車中泊を続ける意味がない。ここへの投資は最優先だ。
挫折理由③周囲の視線が気になる
車内で着替えをしていたら外から丸見えだった。明け方に散歩の人に見られて恥ずかしかった。道の駅で「車中泊禁止」の看板を見て不安になった…。周囲の目が気になって、心からリラックスできないという人は多い。
対策堂々と泊まれる場所を選ぶ
RVパークやオートキャンプ場なら、車中泊は「歓迎される行為」だ。周囲も同じ車中泊者だから、引け目を感じる必要がない。多少お金はかかっても、精神的な安心感は段違い。道の駅やSA/PAでの車中泊は、ある程度経験を積んでからでも遅くない。
挫折理由④準備と片付けが面倒
車を車中泊仕様にセッティングして、朝には元に戻す。荷物の積み込みと積み下ろし。これが毎回となると、だんだん億劫になってくる。
対策「車中泊専用車」を持つか、セッティングを最小化する
理想は車中泊専用の車を持つことだが、現実的には難しい。ならば、セッティングを極限まで簡素化しよう。マットを敷きっぱなしにできる車種を選ぶ。常に車に積んでおける収納ボックスを用意する。「5分で寝られる状態」を目指すと、心理的ハードルが大幅に下がる。
車中泊「あるある」トラブルと現場での対処法
どんなに準備しても、車中泊には予期せぬトラブルがつきものだ。実際に多くの車中泊経験者が遭遇した「あるある」と、その場でできる対処法を紹介する。
夜中に誰かが車をノックしてきた
これは本当に怖い。警察の職務質問、施設の警備員、あるいは不審者…。パニックになりがちだが、まずは落ち着くこと。すぐにドアを開けずに、窓を少しだけ開けて相手を確認する。警察なら身分証の提示を求める。不審な場合は「すぐに出発します」と伝えてその場を離れる。ドライブレコーダーの駐車監視機能をONにしておくと、万が一のときの証拠になる。
到着したらトイレが閉鎖されていた
Google Mapsで確認していたのに、冬季閉鎖や工事で使えないことがある。だから常に「プランB」を持っておくこと。近くのコンビニの位置を把握しておく。携帯トイレを車に積んでおく。この2つがあれば、トイレ問題で詰むことはない。
隣に騒がしい車が来た
深夜にトラックが隣に停まってアイドリングを始めた。若者グループが大声で騒いでいる…。こういう場合、我慢するより移動するのが正解だ。せっかくの車中泊で不快な思いをする必要はない。トラブルになる前にサッと場所を変えよう。
朝起きたら車が動かない
バッテリー上がりは車中泊の定番トラブルだ。特にライトや電装品を使いすぎると起こりやすい。ジャンプスターター(モバイルバッテリー型のバッテリー上がり対処器具)を1つ積んでおくと安心。5,000円程度で購入でき、スマホの充電器としても使える。ロードサービスの電話番号も控えておこう。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と書いてきたけど、正直な話をしよう。
車中泊って、ネットで調べれば調べるほど「やること」「気をつけること」「必要なもの」が増えていって、始める前から疲れてしまう人が多いと思う。一酸化炭素中毒、エコノミークラス症候群、防犯対策、マナー、装備…。全部完璧にしようとしたら、そりゃ腰が重くなる。
でもね、ぶっちゃけ最初は「RVパークに1泊だけ」でいい。
これが僕の結論だ。理由は単純で、RVパークなら「失敗しても大丈夫」だから。24時間トイレがある。電源がある。管理人がいるから防犯面も安心。周りも車中泊の人だから、堂々と過ごせる。1泊2,000円〜5,000円くらいかかるけど、最初の投資としては安いもんだ。
そこで一晩過ごしてみて、「自分の車でどれくらい眠れるか」「どんな装備が足りないか」「思ったより暑いか寒いか」を体感する。成功体験を積んでから、道の駅やSA/PAにステップアップすればいい。
あと、装備は最初から完璧に揃えなくていい。マットと寝袋とサンシェード、この3つがあればとりあえず寝られる。足りないものは実際にやってみて「これが欲しい」と感じてから買えばいい。YouTubeで見た便利グッズを全部揃えても、結局使わないものが出てくる。自分に本当に必要なものは、体験してみないとわからない。
そして一番大事なこと。「無理だと思ったら撤退する」という選択肢を常に持っておくこと。天候が悪い、体調がすぐれない、なんか怖い…。そう感じたら、近くのビジネスホテルに逃げ込めばいい。車中泊は「やらなければならないもの」じゃない。楽しむためにやるものだ。苦行になったら本末転倒。
車中泊の醍醐味は「自由」なんだよね。好きな時間に起きて、好きな場所で朝日を見て、好きなように過ごす。その自由を味わうために、最初はできるだけハードルを下げて始める。RVパークで1泊、マットと寝袋と目隠しだけ持って、ダメならホテルに行く心の余裕を持って。
これが、車中泊を長く楽しく続けるための、一番現実的なアドバイスだと思う。
ひとりで初めて車中泊をする人のよくある質問
軽自動車でも車中泊はできますか
軽自動車でも車中泊は十分可能です。最近の軽自動車は室内空間が広く設計されており、シートをフルフラットにすれば身長170cm程度の人なら横になれる車種も多くあります。N-BOXやタント、スペーシアなどのスーパーハイトワゴンは特に室内高があり、車中泊に向いています。ただし、大柄な人は事前に自分の車で寝られるかどうか試しておくことをおすすめします。
初めての車中泊はいつの季節がおすすめですか
初心者には春か秋がおすすめです。気温が穏やかで、暑さ対策も寒さ対策も最小限で済みます。夏は熱中症のリスクがあり、冬は防寒対策が不十分だと危険です。まずは過ごしやすい季節に経験を積んで、自分に必要な装備やスタイルを見極めてから、夏や冬の車中泊にチャレンジすることをおすすめします。
お風呂はどうすればいいですか
日帰り温泉や銭湯を利用するのが一般的です。RVパークには温泉施設が併設されているところも多いので、そういった施設を選ぶのもひとつの方法です。事前にルート上の入浴施設を調べておきましょう。シャンプーやボディソープは施設によっては置いていないこともあるので、トラベル用のマイお風呂セットを用意しておくと安心です。速乾性のあるタオルを選ぶと、車内で干してもすぐ乾いて便利です。
結露対策はどうすればいいですか
車中泊では結露が大敵です。特に冬場は朝起きると窓や壁に水滴がびっしりということも珍しくありません。繰り返し使える除湿剤やUSB給電式の小型除湿機を活用すると、結露の発生をかなり抑えられます。また、就寝前に窓を少し開けて換気することも効果的です。
準備と知識があれば車中泊は最高の体験になる
ひとりでの車中泊は、確かに注意すべき点が多くあります。一酸化炭素中毒やエコノミークラス症候群といった命に関わるリスク、防犯面での不安、場所選びの難しさ。これらを知らずに始めてしまうと、楽しいはずの旅が台無しになってしまいます。
しかし、正しい知識を身につけ、適切な準備をすれば、車中泊は最高に自由で楽しい旅のスタイルになります。好きな場所で、好きな時間に、誰にも気兼ねなく過ごせる贅沢。朝日を浴びながら目覚める爽快感。地元の美味しいものを食べ歩く自由。これらは車中泊だからこそ味わえる魅力です。
まずは近場のRVパークやオートキャンプ場で1泊から始めてみてください。実際に経験してみることで、自分に何が必要で、何が足りないのかが分かってきます。少しずつ装備を充実させ、経験を積んでいけば、いつの間にか車中泊があなたのライフスタイルの一部になっているはずです。さあ、自由な旅の第一歩を踏み出しましょう。


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