雪道で車が動かなくなり、焦った経験はありませんか?アクセルを踏んでもタイヤが空回りして、どんどん雪に埋まっていく恐怖。実は2015年の調査では、全国の国道で547件もの立ち往生が発生し、その9割以上がチェーン未装着、さらに驚くべきことに4台に1台はノーマルタイヤでの走行でした。スタッドレスタイヤを装着していても油断は禁物です。スタックは誰にでも起こりうる冬の運転トラブルなのです。
- スタックの9割は事前準備不足が原因で、適切な装備と運転テクニックで防げること
- スタッドレスタイヤ装着でも勾配5%以上の区間では立ち往生の89%がチェーン未装着であること
- 振り子脱出法や脱出用ラダーなど、実践的な自力脱出テクニックが存在すること
- スタックとは?知っておくべき基礎知識
- 車がスタックする3大原因を徹底解説
- 2026年最新!チェーン規制を正しく理解する
- スタックを防ぐ7つの運転テクニック
- スタックしてしまった時の緊急脱出術
- 車に常備すべきスタック脱出グッズ
- スタック脱出時の重要な注意点
- 法令で定められた雪道走行の義務
- 知らないと損する!駆動方式別スタック対策の真実
- 体験者が語る「こんなスタックもある」実例集
- プロドライバーが教える雪道走行の極意
- 意外と知らないスタック後の車へのダメージ
- ロードサービスを呼ぶべきタイミングの見極め
- スタック対策グッズの本当の使い方
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- 車がスタックしないようにするには?に関する疑問解決
- まとめ:備えと知識で冬道を安全に
スタックとは?知っておくべき基礎知識

車について疑問を持っている人のイメージ
スタックとは、雪道や泥濘、砂地などにタイヤがはまり込み、前にも後ろにも動けなくなる状態のことを指します。英語の「stuck」が語源で、文字通り「動かなくなる」「はまり込む」という意味です。
アクセルを踏んでも路面とタイヤの間に十分な摩擦力が得られず、駆動輪が空転してしまいます。ハンドルを切っても、タイヤは周囲の雪や泥、砂を巻き込むだけで、車は全く動けません。この状態が続くと、タイヤの空転により路面状況はさらに悪化し、より深刻なスタックへと陥る悪循環が生まれてしまいます。
JAFのロードサービス救援データによると、冬季の12月から3月にかけて「落輪・落込」の件数が急増しており、特に2022年度の冬場は夏場の約1.5倍もの救援件数を記録しています。これは積雪や路面凍結によるスタックが多発していることを示しています。
車がスタックする3大原因を徹底解説
装備不足が招く最大のリスク
雪道用装備の不備が、スタックの最大要因です。2015年の国道での立ち往生547件のうち、実に9割以上がチェーン不着装で、ノーマルタイヤの車両も全体の25%を占めていました。
しかし注目すべきは、スタッドレスタイヤを装着していた車両も75%存在していたという事実です。国土交通省の資料「近年の積雪状況および平成29年度豪雪の状況について」によれば、スタッドレスタイヤを装着していても縦断勾配5%以上の区間では立ち往生が多く発生しており、立ち往生した車両の89%はタイヤチェーン未装着でした。
スタッドレスタイヤの特徴は、ノーマルタイヤより深く刻まれた溝と「サイプ」と呼ばれる細かい溝、そして低温でも路面に密着する特殊ゴムの使用です。これにより道路面への接地と摩擦を高め、ブレーキ時の制動距離もノーマルタイヤと比べて大幅に短縮されます。
一方、タイヤチェーンは金属や非金属(ゴム、ウレタンなど)の素材でタイヤに巻きつけて使用し、スタッドレスタイヤよりも凍結路面や圧雪に強いのが特徴です。収納がコンパクトで、スタッドレスタイヤに比べて価格が安いのも大きなメリットです。
危険な運転習慣がスタックを引き起こす
適切な装備をしていても、雪道での運転方法を誤るとスタックは発生します。特に危険なのが以下の運転習慣です。
発進時の急激なアクセル操作は、スタックの典型的な原因です。アクセルを急に踏むことでタイヤと接地面の雪の間に摩擦がなくなり、タイヤが空転してしまいます。雪国のドライバーは、たとえスタッドレスタイヤであっても動き出す時にアクセルを強く踏むことはしません。アクセルをそっと踏むフェザータッチで足先に神経を集中させて、車を少しだけ進ませるような感覚で操作しています。
スリップしやすい雪道でスピードの出しすぎは禁物です。急ブレーキや急ハンドルによって雪がタイヤで踏み固められると、摩擦力が低くなりスタックの原因となります。ブレーキはいつでも踏める状態にして、優しくゆっくり何度も踏み込むようにしてください。衝突事故を防ぐために車間距離を広めに取ることも重要で、乾燥した道路と比較すると凍結した路面は5倍以上滑りやすいというデータも存在します。
路面状況の見落としが命取り
福井大学と新潟大学の研究グループが2021年1月の大雪による大規模な立ち往生を研究したところ、信号待ちや渋滞において停車した車の発進時にできる小さなくぼみが、その後も通過する車が停車と発進を繰り返すことで徐々に深まっていき、やがてスタックが起きることが明らかになりました。
他の車が踏み固めた轍の部分は圧雪状態になり、凍結している可能性が高くなります。積雪量にもよりますが、轍部分からやや外れ気味で走行する方が安全です。また、積もった雪によって側溝が目視できなくなり、脱輪してスタックすることもあります。
2026年最新!チェーン規制を正しく理解する
チェーン規制とは何か
2018年から実施されているチェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに発令される規制です。従来は通行止めを実施していたような状況でも、タイヤチェーンを装着していれば通行できるようにすることで、積雪による通行止め時間を短縮することを目的としています。
最も重要なのは、チェーン規制区間ではスタッドレスタイヤを装着していても、タイヤチェーンを装着していなければ通行できないという点です。四輪駆動車であっても同様で、チェーンを装着せずに走行した場合は交通違反となります。
チェーン規制の対象区間
2026年2月現在、全国で13ヵ所の特定区間がチェーン規制の対象となっています。これらの区間は、急な上り下りがある峠など、過去に雪による立ち往生や通行止めが起こった場所の中で、タイヤチェーンを着脱できる場所や通行止めが解除されるまで待機できる場所がある区間です。
規制区間は北陸・甲信・中国地方を中心に、一般道6区間と高速道路7区間が設定されており、今後も順次拡大される予定です。規制区間の手前には「チェーン着脱場」が用意されており、規制時には道路管理者が警察と協力して、タイヤチェーンが装着されているかのチェックが行われます。
チェーン規制発令時の対応
チェーン規制は、降雪が予想される2~3日前から、国土交通省と警察庁により発令の可能性があることが事前に広報されます。この情報は、道路交通情報(ラジオ、テレビ、インターネットなど)や道路情報板で周知されます。
ドライバーは日本道路交通情報センターやハイウェイ交通情報などをチェックし、チェーンを装着したり、迂回路を選んで走ったり、あるいは急ぎではない外出を控えたりすることができます。チェーン規制対象の区間を日常的に走行する方は、タイヤチェーンを常備しておくことをおすすめします。
スタックを防ぐ7つの運転テクニック
発進時のアクセルワーク
雪道での発進は、ゆっくりとアクセルを踏み込むことが最も重要です。足先に神経を集中させ、タイヤが滑り出さないギリギリのポイントでアクセルを保つフェザータッチを心がけましょう。
マニュアル車の場合は、1速ではなく2速発進を試みるのも有効です。エンジンの駆動力を抑えることで、タイヤの空転を防ぐことができます。オートマチック車でも、スノーモードやウィンターモードがあれば積極的に使用してください。
車間距離と速度管理
冬道では、通常の2倍以上の車間距離を確保しましょう。凍結した路面では制動距離が大幅に伸びるため、十分な余裕を持った運転が必要です。
速度は常に控えめに保ち、ブレーキング時は優しくゆっくり何度も踏み込む「ポンピングブレーキ」を意識します。ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)搭載車の場合でも、急ブレーキは避け、余裕を持った減速を心がけてください。
轍の選び方と走行ライン
他の車が踏み固めた轍は一見走りやすそうに見えますが、実は圧雪状態になり凍結している可能性が高い危険な場所です。積雪量が少ない場合は、轍部分からやや外れ気味で走行する方が安全です。
ただし、積雪が深い場合は逆に轍を利用した方が良い場合もあります。状況に応じて柔軟に判断することが重要です。
ハンドル操作の基本
雪道では急ハンドルは厳禁です。ハンドル操作は常にゆっくりと滑らかに行い、車が不安定になる動きを避けます。
カーブに入る前に十分減速し、カーブ中はアクセルもブレーキも極力踏まず、惰性で曲がることを意識してください。カーブの出口で徐々にアクセルを踏み込んでいくイメージです。
トラクションコントロールの活用
最近の車には横滑り防止装置(ESC/VSC)やトラクションコントロールシステム(TCS)が標準装備されています。これらのシステムは通常オンにしておくべきですが、スタックから脱出する際には一時的にオフにすると効果的な場合があります。
ただし、脱出後は必ずシステムをオンに戻すことを忘れないでください。
坂道での注意点
上り坂では、途中で停止するとスタックのリスクが高まります。可能な限り勢いを保ちながら登り切ることを心がけましょう。ただし、スピードの出しすぎは禁物です。
下り坂では、エンジンブレーキを積極的に活用します。低いギアを選択し、フットブレーキの使用を最小限に抑えることで、車のコントロールを保ちやすくなります。
視界確保と情報収集
降雪や吹雪で視界が悪い時は、ヘッドライトはロービームで走行してください。ハイビームにすると、ライトの光が雪に反射して見えづらくなります。やむを得ず吹雪の中を走る場合は、ヘッドライトをロービームにし、フォグライトも併用してください。
出発前には必ず気象情報をチェックし、大雪が予想される時は運転を控える勇気も必要です。雪国以外に住んでいる一般ドライバーは、雪道走行をしないことを強くおすすめします。
スタックしてしまった時の緊急脱出術
まず最初にすべきこと
スタックが発生した場合は、まず落ち着いて状況の把握に努めてください。アクセルを踏み続けるとタイヤが空転し、かえって状況が悪化します。
サイドブレーキを引いてエンジンを止め、周囲の安全を確認したうえで車外に出て、タイヤや路面を確認しましょう。外に出る際は他の車が来ていないか注意し、路面が凍結していることもあるので転倒には十分に気をつけてください。
車外から車と路面の状況を確認し、スタックの原因を判断します。主な原因は以下の3パターンです。
- バンパーや車体の腹下が雪などに乗り上げている場合
- 路面の凍結や深雪でタイヤが空転している場合
- タイヤが溝や穴に脱輪している場合
振り子脱出法(もみ出し)
車がわずかでも前後に動くようであれば、振り子脱出法が有効です。ギアを前進と後退に素早く切り替え、車体を前後に揺らしながらタイヤが動ける範囲を少しずつ広げていきます。
ポイントは、車が前へ行こうとする動きに合わせてアクセルを軽く踏み込み、後ろに下がるタイミングに合わせて素早くリバースへ切り替えることです。これを繰り返して振り子のように車の前後動を徐々に大きくしていき、タイミングを見計らって一気に脱出を図りましょう。
この方法を雪国では「もみ出し」と呼び、経験豊富なドライバーの間では基本的なテクニックとして知られています。ただし、この方法はわずかでも前後に動けることが条件で、車がまったく動けない場合には使えません。
新雪でのスタック脱出
降ったばかりでやわらかい新雪に車が埋もれて動かせなくなった場合、まず車のタイヤ周辺の雪を取り除くことから始めます。スコップを持っていれば、タイヤの進路軌跡上の雪を除去しましょう。
続いてハンドルをまっすぐにして、ゆっくりとアクセルを踏み、前進またはバックを繰り返します。これは雪を踏み固め、車を動かしやすくするためです。この際、横滑り防止装置をオフにします。
雪面が固められ、タイヤがある程度グリップするようになったら、ゆっくりとアクセルを踏んで発進してください。車を動かすだけでなく、人力で車周辺の雪を足で踏み固めることも有効な手段です。
雪の塊に乗り上げた場合
雪の塊に車体が乗り上げてしまい、複数のタイヤが宙に浮いてしまっているケースでは、バンパー前後や腹下の雪をスコップなどで掻き出す必要があります。車体が引っかかっている雪を少しずつ除去してください。
腹下に雪がつかえているときは、スコップで雪を少しずつ崩しながらかき出します。腹下に潜って作業すると車と地面の間に挟まれる危険があるので、絶対に避けてください。路面を平らにするつもりで作業するのがコツです。
タイヤが路面に接地したことを確認してから、アクセルとブレーキを交互に素早く小刻みに踏んで、車体を振り子の要領で動かします。車体が引っかかっている雪を少しずつ踏み固めるイメージで操作しましょう。
脱輪した場合の対処
道路脇の側溝などに脱輪してスタックした場合は、対応に不慣れなドライバーが自分だけで対処するのは難しく特に注意が必要です。
軽い車であれば同乗者に後ろから押してもらうか、周囲にサポートを依頼できそうな他の車がいれば、けん引してもらって脱出できる場合もあります。ただし、自信がないときはJAFや自動車保険などのロードサービスに救援を求めるのが賢明です。
夜間や山間部などでは人がいる保証もなく、安全上のリスクも伴います。スリップして道路外に大きく脱落した場合、衝突して車が破損している場合などは、自力脱出は不可能です。すぐに110番、ケガ人がいるなら119番に通報しましょう。
車に常備すべきスタック脱出グッズ
脱出用ラダー(スタックラダー)
脱出用ラダーは、スタック脱出の必須アイテムです。板状やロール状になっており、駆動輪に噛ませることで脱出を助けます。2026年2月現在、1,260円程度から購入可能で、使わない時はロール状に巻いて保管できるため場所を取りません。
一般的な乗用車では問題ありませんが、車重が2トンを超える大型のSUVやトラックなどでは耐久性に不安があるため、重量級モデル向けの製品を選びましょう。最低限1個は携帯しておきたいですが、2つあればより確実に脱出できます。
使い方は、はまったタイヤの脱出方向の雪を除け、タイヤの下にかませて敷くだけです。タイヤが雪で滑るのを防ぎ、グリップできるようにします。布やタオル、フロアマットなども代用品として使えますが、専用アイテムを購入しておけばより高い効果が期待できます。
スコップ
スコップは、新雪にタイヤがはまった時や雪塊に乗り上げた時など、雪が原因のスタックからの脱出には欠かせません。車に積もった雪を取り除くのにも使えるので、降雪地帯では1本用意しておくことをおすすめします。
保管時は折りたためて場所を取らないタイプもあります。金属製と樹脂製がありますが、樹脂製の方が軽くて車を傷つけにくいというメリットがあります。
けん引用ロープ
けん引用のロープは、けん引を頼める車が周囲にいた時にこれを使えば、引っ張ってもらって脱出できる可能性があります。通常のロープでは重量に耐えられずちぎれてしまうので、ロープ部分が太く金具がしっかりした専用のけん引用ロープを準備しておきましょう。
けん引する際のポイントは、ロープが車を引きたい方向に対してできるだけ真っ直ぐになるようにすること、安全な場所まで牽いてから停車すること、牽引車にはできるだけスタック車よりも重い車両を選ぶことです。
クラクションを一回鳴らしたら牽引スタート、クラクションを2回鳴らしたらストップなど、牽引車とスタック車の間で予め合図を決めておきましょう。
その他の必需品
豪雪地帯では滑り止め用の砂が道路脇の砂箱に設置されていることもあります。近くにない場合に備えて、ペットボトルや袋に砂を入れて常備しておいても良いでしょう。駆動輪やその周囲に砂を振りかければグリップ力を上げられます。
スタック脱出作業中に寒さから身を守る防寒グッズやカイロ、手足を保護する軍手や長靴、夜間には手元を照らす懐中電灯などがあると、脱出作業がしやすくなります。防寒グッズは、自力での脱出が難しい場合に、救護を待つあいだに体温が低下するのを防げます。
また、長時間の立ち往生に備えて、飲料水や携行食も用意しておくのがベターです。
スタック脱出時の重要な注意点
一酸化炭素中毒の危険性
もし深い雪に車体全体が埋もれてしまった場合は、脱出作業よりもマフラー周りの雪を除去することが最優先です。マフラーの出口が雪で塞がってしまうと、排気ガスが車内に逆流し、脱出のための操作中に一酸化炭素中毒を起こす危険があります。
スタックを防ぐには、冬タイヤの装着や天気予報の確認に加えて、雪道走行の基本「急ハンドル、急発進、急ブレーキなど急のつく運転を避ける」ことが大切です。またスタックが原因で雪の中で長時間立ち往生を余儀なくされてしまう場合もあります。
別の車を待っている間は、低体温症にならないよう体を温めて待ちましょう。車の暖房をかけ、毛布があれば体にかけて防寒対策をしてください。エンジンをかけ続ける場合は、マフラー付近の雪を定期的に除去し、窓を開けて換気することが命を守るために不可欠です。
周囲の安全確認
スタックから脱出するときは、車両が急に動き出して予期せぬ方向に進んだり、タイヤにあてがった脱出プレートなどが勢いよく飛び出したりする可能性があります。周囲に他の車両や歩行者、障害物がないことをあらかじめ確認したうえで、アクセル操作はゆっくり行うように注意しましょう。
脱出作業中は周辺の人やクルマがいないか常に注意を払いたいところです。夢中になって脱出操作をすると周囲への注意がおろそかになりがちです。とくに脱出に成功する瞬間は唐突であるうえ、車が大きく動き出すことになるため危険を伴います。
道路沿いでのスタック脱出はハザードランプを点灯させて周囲からの被視認性を高めたうえで、事前に三角表示板などを掲示しておくことが理想です。
人力で押す際の注意
同乗者や周りに人がいる場合は、協力を依頼することも一つの手段です。車を押して動き出しのきっかけを作ってもらうことで脱出できる場合もあります。
この方法が意外に効果的で、いわばタイヤ以外の駆動力となります。ドライバーがアクセルを踏むタイミングと息を合わせて車を押すのがコツです。ただし、スタックから脱出する際、アクセルの踏み具合によっては車が急発進する場合もあるため、アクセルの踏み方や車の動きに十分注意してください。
法令で定められた雪道走行の義務
道路交通法による規制
雪道で積雪時の装備を怠って走行すること自体が危険であり、法令違反となります。道路交通法第71条6項では「道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」と規定されています。
この条項を根拠にして、沖縄県以外の各都道府県の公安委員会により、詳細な遵守事項が定められています。例えば、東京都では「東京都道路交通規則」の第8条(運転者の遵守事項)6項で「積雪又は凍結により明らかにすべると認められる状態にある道路において、自動車又は原動機付自転車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等してすべり止めの措置を講ずること」と定められています。
これらに違反すると5万円以下の罰金が課せられます。スタッドレスタイヤやタイヤチェーンが雪道に有効なことは、おそらくほとんどのドライバーが知っていることですが、積雪・凍結道路ですべり止め措置を取らない運転は法令違反で、罰金が課せられることを知らない人も多いのが現状です。
運転者の自覚促進
渋滞だけでなく重大な事故にも発展しかねない雪道のスタックについて、ドライバーの自覚を促す必要があります。装備不足によるスタックは、自分だけでなく後続車や救助に向かう人々にも多大な迷惑をかけることになります。
普段、降雪のない地方に住んでいる一般ドライバーは、雪道走行をしないことを強くおすすめします。しかし、都心でもしばしば降雪がある昨今ですから、いざというときのために準備はしておいた方が良いかもしれません。
知らないと損する!駆動方式別スタック対策の真実

車について疑問を持っている人のイメージ
あなたの車がFF(前輪駆動)なのか、FR(後輪駆動)なのか、それとも4WDなのか、把握していますか?実は駆動方式によってスタックのしやすさも脱出方法も全く違うんです。この事実を知らずに雪道を走ると、どんなにスタッドレスタイヤを履いていても危険な目に遭う可能性があります。
FF車の意外な落とし穴「タックイン現象」
FF車は雪道に比較的強いと言われていますが、実は危険な特性があります。それがタックイン現象です。一定量アクセルを踏みながらカーブに侵入し、カーブの途中で一気にアクセルを離した場合、急激にハンドルを切っている方向に車体が切れ込んでいく現象が起こります。
特に、チェーンなどを巻いてタイヤの抵抗が大きいときほど起こりやすく、初心者ドライバーはパニックになってさらにハンドルを切ってしまい、スピンや側溝への転落につながります。対策としては、カーブ中はアクセルを急に離さず、一定の踏み込みをキープすることです。
FF車のもう一つの弱点は、前輪で駆動と操舵の両方を行うため、前輪タイヤの溝が減るのが極端に早いことです。雪道走行前には必ず前輪タイヤの溝をチェックし、4mm以下なら交換を検討してください。
FR車は本当に雪道の敵なのか?
FR車は雪道では一番弱く、走りにくい駆動方式だと言われています。坂を上ろうとアクセルを強めに踏むと、駆動輪の後輪がスリップし後ろが左右に揺られます。下ろうとすると、エンジンブレーキの力が掛かっていない前のタイヤが滑りやすくなってしまいます。
しかし、実はFR車でも対策次第で雪道を安全に走ることは可能です。雪国のタクシー運転手の間では、後輪の位置に砂袋を一つずつ積んでおくという裏技が知られています。これにより、おもりの役割と、タイヤが空転した時の撒き砂がわりとなるわけです。
ちなみに、BMWに関してはFR設計でも雪道の性能は高いことが知られています。元々雪の多い欧州ではFR車の支持が高く、メーカー側のFRの雪道に対する努力が大きいことが背景にあります。
4WDの過信が招く大事故
4WD車なら雪道でも安心、と思っていませんか?実はこれが最も危険な考え方です。JAFの雪上テストでは、停止する際の制動能力については、FFと4WDで大差がないことが明らかになっています。4WDはその機構のため車両が重くなり、平坦な道や下り坂でのブレーキングは苦手なのです。
4WDが強いのは登坂性能と、雪道からの脱出をするときです。下り坂やカーブでは他の駆動方式同様に細心の注意を払う必要があります。確かに圧雪路では直進安定性も高くスムーズに走れますが、車重も重い車が多いので、カーブは慎重に曲がらないと慣性の法則が大きく働きます。
また、4WD車のチェーン装着にも注意が必要です。FFベースなら前輪、FRベースなら後輪に装着しますが、どちらかわからない場合は取り扱い説明書に従って装着するようにしましょう。間違った位置に装着すると、せっかくのチェーンが全く効果を発揮しません。
体験者が語る「こんなスタックもある」実例集
パターン1:亀の子スタックの恐怖
盛り上がった場所に車が乗り上げ、腹下が接地してタイヤが浮いている状況を亀の子スタックといいます。親亀の甲羅の上に乗せた子亀のような姿であることから命名されました。
これは実際によくある失敗例で、雪が降り続く中で何度も車が通過した道では、轍の間に雪が盛り上がっていきます。その盛り上がりに気づかず進入すると、車体の底が雪に乗り上げてしまい、4輪すべてが浮いた状態になることがあります。
この場合、振り子脱出法は全く効果がありません。スコップで車体の下の雪を少しずつ崩しながらかき出すしかありませんが、腹下に潜って作業すると車と地面の間に挟まれる危険があるため、横から慎重に作業する必要があります。
パターン2:対角線スタックの罠
4WD車特有のスタックが対角線スタックです。対角線上にあるタイヤ二輪が浮いているときに起きる現象で、例えば右前輪と左後輪が浮いている状態です。
雪国でない人には想像しにくいかもしれませんが、凍結と融解を繰り返す春先の雪道では、路面がデコボコになり、このような状況が発生しやすくなります。4WD車だから大丈夫と思っていると、意外なところでスタックしてパニックになります。
対処法としては、浮いているタイヤの下に石や木の枝を詰め込んで高さを稼ぎ、4輪とも接地させることです。ジャッキアップして雪を詰め込む方法もありますが、不安定な雪の上でのジャッキアップは非常に危険なため、経験者以外は避けるべきです。
パターン3:くぼみスタックの連鎖反応
福井大学と新潟大学の研究で明らかになった、くぼみが原因のスタックは、実際の雪道で頻繁に発生しています。信号待ちや渋滞において停車した車の発進時にできる小さなくぼみが、その後も通過する車が停車と発進を繰り返すことで徐々に深まっていきます。
問題なのは、このくぼみは見た目では判断しにくいということです。表面はフラットに見えても、圧雪の下に深いくぼみが隠れていることがあります。特に交差点の停止線付近や、コンビニの出入り口付近は要注意です。
対策としては、なるべく他の車が停止していない場所で停車する、あるいは停止位置をわずかにずらすことです。数十センチずらすだけでも、くぼみを避けられる可能性が高まります。
プロドライバーが教える雪道走行の極意
雪国のタクシー運転手が実践する発進テクニック
雪国で何十年もタクシーを運転しているプロは、発進時に独特のテクニックを使っています。それが半クラッチ超低速発進です。
マニュアル車の場合、通常より長い時間をかけて半クラッチを使い、タイヤがわずかでも滑り出したら即座にクラッチを切ります。そしてまた半クラッチから始める、というのを繰り返します。オートマ車の場合は、ブレーキから足を離した時点で動き出すクリープ現象を最大限活用し、アクセルはほとんど踏まずに発進します。
この方法だと発進に時間がかかりますが、一度でもタイヤが空転してしまうと、その場所がツルツルになって次の発進がさらに困難になります。焦らず、じっくり、がプロの鉄則です。
目線の高さが運命を分ける
雪道運転で意外と知られていないのが視線の重要性です。初心者は車の直前を見がちですが、これがスタックやスリップの原因になります。
経験豊富なドライバーは、常に50メートル以上先を見ています。遠くを見ることで、路面の変化(圧雪から新雪に変わるポイント、轍の状態、くぼみの有無)を早期に察知でき、余裕を持って対処できます。
また、他の車の動きを観察することも重要です。前の車がわずかに左右に揺れた場所は、路面が滑りやすくなっている証拠です。その情報を事前にキャッチできれば、速度を落とすなどの対策が取れます。
エンジンブレーキの賢い使い方
雪道でのブレーキングは、フットブレーキだけに頼ってはいけません。エンジンブレーキを主体とし、フットブレーキは補助という考え方が基本です。
具体的には、下り坂に入る前に十分減速し、マニュアル車なら2速か3速、オートマ車ならLレンジか2レンジに入れます。この状態でエンジンの抵抗で速度をコントロールし、フットブレーキは微調整程度に使います。
ただし、エンジンブレーキが強すぎると駆動輪がロックしてスリップする危険があるため、ギアの選択には注意が必要です。急な下り坂なら2速、緩やかな下り坂なら3速というように、状況に応じて使い分けましょう。
意外と知らないスタック後の車へのダメージ
タイヤの過熱による劣化
スタック時に焦ってアクセルを踏み続けると、タイヤが激しく空転します。この時、タイヤは摩擦熱で急激に温度が上昇し、ゴムが劣化します。
特にスタッドレスタイヤは、低温でも柔軟性を保つ特殊なゴムを使用しているため、過熱による劣化が深刻です。一度でも激しい空転をさせてしまうと、タイヤの寿命が大幅に縮まることがあります。
スタックから脱出できた後は、必ずタイヤの表面を確認してください。異常な摩耗や、ゴムが溶けたような痕跡がある場合は、早めに交換を検討すべきです。
トランスミッションへの負担
オートマ車でスタック時に前進と後退を繰り返す振り子脱出法は有効ですが、やり方を間違えるとトランスミッションに深刻なダメージを与えます。
特に危険なのが、車が完全に停止する前にDレンジからRレンジ(またはその逆)に入れることです。これを繰り返すと、トランスミッション内部のクラッチやギアが摩耗し、最悪の場合は走行不能になります。
正しい方法は、車が完全に停止してからゆっくりとギアを切り替え、1~2秒待ってから次の動作に移ることです。焦る気持ちはわかりますが、この数秒の余裕が高額な修理費を避けることにつながります。
マフラーの損傷リスク
雪の塊に乗り上げてスタックした場合、マフラーが雪で圧迫されて損傷することがあります。特に車高の低いスポーツカーや、マフラーが下に突き出ているタイプの車は要注意です。
マフラーが変形すると、排気効率が悪化してエンジン性能が低下するだけでなく、異音が発生したり、最悪の場合は排気ガスが車内に入り込む危険性もあります。
スタック脱出後は、車の下を覗き込んでマフラーの状態を確認しましょう。凹みや亀裂が見つかった場合は、すぐに修理工場で点検を受けてください。
ロードサービスを呼ぶべきタイミングの見極め
30分ルールを覚えておこう
自力脱出を試みて30分経っても進展がない場合は、迷わずロードサービスを呼ぶべきです。これは雪国の経験者の間で共有されている鉄則です。
30分以上無駄に格闘すると、体力を消耗し、寒さで判断力が低下します。また、無理な脱出を試みることで車にダメージを与えたり、二次的なトラブル(バッテリー上がり、燃料切れなど)を引き起こすリスクが高まります。
特に、日没が近い時間帯や、天候が悪化しそうな状況では、早めの決断が重要です。ロードサービスも大雪の日は出動要請が集中するため、呼んでから到着まで数時間かかることもあります。
自力脱出を諦めるべき3つのサイン
以下のいずれかに該当する場合は、自力脱出を諦めてプロに任せるべきです。
まず、タイヤが完全に宙に浮いている場合です。亀の子スタックや、側溝への脱輪がこれに該当します。この状態では、どんなテクニックを使っても脱出は不可能です。
次に、周囲に誰もおらず、携帯電話の電波も届かない場所でスタックした場合です。無理に脱出を試みて状況を悪化させるより、車内で救助を待つ方が安全です。ただし、一酸化炭素中毒を防ぐため、エンジンは切り、定期的に換気を行ってください。
最後に、複数人で押しても車が全く動かない場合です。これは雪の状況が想像以上に悪いか、車体が何かに引っかかっている可能性があります。無理に押し続けると、腰を痛めたり、滑って転倒する危険があります。
スタック対策グッズの本当の使い方
脱出用ラダーの選び方と致命的な間違い
脱出用ラダーを購入する際、多くの人が犯す間違いがあります。それは安さだけで選んでしまうことです。
1,260円程度の格安ラダーは、軽自動車やコンパクトカーなら問題なく使えますが、車重が1.5トンを超える車では、タイヤの重さでラダーが壊れたり、雪に埋まってしまうことがあります。
また、ロール式とボード式では、使用感が大きく異なります。ロール式は収納性に優れていますが、雪の上では広げるのに手間取ります。ボード式は即座に使えますが、収納スペースを取ります。自分の車のトランクサイズと、想定される使用頻度を考えて選びましょう。
致命的な間違いは、ラダーを駆動輪に敷くべきところを、空転していないタイヤの下に敷いてしまうことです。FF車なら前輪、FR車なら後輪、4WD車は取扱説明書で確認してください。
スコップの材質で脱出時間が変わる
雪かき用のスコップには、金属製、樹脂製、アルミ製などがありますが、車載用としては樹脂製の折りたたみ式が最適です。
金属製は丈夫ですが、重くて車を傷つけやすく、寒冷地では素手で触ると凍傷の危険があります。アルミ製は軽いですが、強度に不安があり、硬い雪を掘ると曲がってしまうことがあります。
樹脂製は軽くて丈夫で、車を傷つけにくく、素手で触っても安全です。ただし、安物は寒さで割れることがあるため、耐寒温度マイナス30度以上の製品を選びましょう。
また、スコップの刃先の形状も重要です。四角い刃先は雪を多く掬えますが、硬い雪には刺さりにくいです。尖った刃先は硬い雪に強いですが、一度に掬える量が少ないです。理想は両方を車に積んでおくことですが、スペースの都合で一つしか選べない場合は、四角い刃先を選びましょう。
けん引ロープの正しい使い方と危険性
けん引ロープは正しく使えば強力な脱出手段ですが、間違った使い方は命に関わる危険があります。
まず、ロープの耐荷重を必ず確認してください。2トンの車を引くなら、最低でも5トン以上の耐荷重が必要です。余裕を持った耐荷重のロープを選ばないと、引っ張った瞬間にロープが切れ、金具がムチのように跳ね返って重傷を負う事故が実際に発生しています。
けん引時の手順も重要です。ロープは斜めにならないようにセットし、けん引中はクラクションで合図を取り合いながら走行します。「クラクション1回で牽引開始、2回で停止」など、事前に合図を決めておきましょう。
絶対にやってはいけないのが、急発進での牽引です。じわじわとゆっくり引っ張ることで、ロープへの負担を最小限にし、スタック車も無理なく動き出します。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまでスタック対策について詳しく解説してきましたが、正直に言います。一番効果的なスタック対策は「雪道を走らないこと」です。
でもそれじゃ話にならないので、現実的な話をしますね。私が雪国で20年以上車を運転してきた経験から言うと、結局のところスタックを防ぐ最強の方法は「装備8割、テクニック2割」なんですよ。
まず装備面では、ケチらずに良いスタッドレスタイヤを買うこと。安いアジアンタイヤと国産メーカーのスタッドレスでは、性能が天と地ほど違います。年に数回しか雪道を走らないとしても、命には代えられません。そして製造から3年以上経ったスタッドレスは、溝が残っていても性能が落ちているので交換を検討してください。
それから、チェーンは必ず車に積んでおく。使わなくても積んでおくだけで安心感が違いますし、いざという時に「積んでおけばよかった」と後悔するのが一番辛いですから。
テクニックについては、「急」のつく操作をしないという基本を守れば、実はそれだけでかなりのスタックは防げます。急発進、急ブレーキ、急ハンドル。この3つを避けるだけです。簡単でしょ?
あと、個人的にめちゃくちゃ重要だと思っているのが、「無理をしない勇気」です。天気予報で大雪が予想されているなら、予定を変更する。もしくは公共交通機関を使う。これができるかどうかで、スタックに遭う確率は劇的に下がります。
仕事だからどうしても行かなきゃいけない、という気持ちはわかりますよ。でも、スタックして渋滞を引き起こして、何百台もの車を巻き込んで、ニュースで報道されて、会社に迷惑をかける。そっちの方がよっぽど問題じゃないですか?
最後にもう一つ。4WD車を買えば安心、という考えは今すぐ捨ててください。4WDは「走り出す」のは得意だけど、「止まる」のはFF車と大して変わりません。むしろ車重が重い分、止まりにくいことすらあります。4WDを過信して事故を起こす人、雪国では毎年必ずいます。
結局、スタック対策で一番大事なのは「慢心しないこと」なんですよね。どんなに良い装備を揃えても、どんなに運転技術があっても、自然の前では人間は無力です。謙虚に、慎重に、そして何より「今日は危ないな」と思ったら引き返す勇気を持つ。
これが、ぶっちゃけ私が20年の経験で学んだ、最も確実なスタック対策です。
車がスタックしないようにするには?に関する疑問解決
スタッドレスタイヤだけで十分ではないのですか?
スタッドレスタイヤは雪道走行に有効ですが、万能ではありません。国土交通省のデータによれば、スタッドレスタイヤを装着していても縦断勾配5%以上の区間では立ち往生が多く発生しており、立ち往生した車両の89%はタイヤチェーン未装着でした。
特に大雪が予想される時や急な坂道が多い峠道では、スタッドレスタイヤに加えてタイヤチェーンの携行が不可欠です。2026年現在、チェーン規制が発令された区間では、スタッドレスタイヤを装着していてもチェーンなしでは通行できません。
4WD車ならスタックしにくいですか?
4WD車は4つのタイヤすべてが駆動するため、2WD車に比べてスタックしにくいのは事実です。しかし、過信は禁物です。チェーン規制では4WD車も規制対象となります。
大雪の時の峠などでは、4WD車両は重量が大きいため、下り坂で急ブレーキをかけた時に止まるまでの距離が長くなることから、チェーン規制中はタイヤチェーンを着けていないと通ることはできません。
タイヤの空気圧を下げると脱出しやすいと聞きましたが?
タイヤの空気圧を落とす方法は、タイヤの接地面積を増やすことを目的としています。指定空気圧が2.0kPa/kgf/cm²前後の場合は、1.0kPa/kgf/cm²程度まで落とすのが目安です。
ただし、中途半端に空気を抜いてもほとんど効果はありません。また、脱出後は必ず適正空気圧に戻すことを忘れないでください。空気圧が低いまま走行すると、燃費の悪化やタイヤの異常摩耗、最悪の場合はバースト(破裂)の危険があります。
フロアマットでも脱出できますか?
フロアマットは脱出用ラダーの代用品として使用できます。駆動輪の下に敷くことでタイヤのグリップ力を高めることができます。ただし、専用の脱出用ラダーに比べて効果は限定的です。
タイヤに巻き込まれてしまうケースもあるため、使用する際は注意が必要です。レジャーシート、ダンボール、周囲に落ちている木の枝や砂利なども代用可能ですが、安い物でしたら2,000円前後から脱出用ラダーを購入できるので、雪国に住んでいたり降雪地域に出掛ける際は、ぜひ車に積んでおきましょう。
どのくらいの時間でロードサービスは来てくれますか?
通常時であれば30分~1時間程度で到着することが多いですが、大雪時や多くの車がスタックしている状況では、数時間かかることもあります。2026年現在、JAFのロードサービス拠点は全国約10,800か所あり、専任スタッフが24時間365日受付しています。
自力での脱出が困難と判断したら、早めにロードサービスに連絡することをおすすめします。待っている間は、防寒対策を十分に行い、定期的にマフラー周りの雪を除去して一酸化炭素中毒を防いでください。
まとめ:備えと知識で冬道を安全に
車がスタックしないようにするには、事前の準備と正しい知識、そして適切な運転技術の3つが不可欠です。スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの準備、脱出用ラダーやスコップなどの道具の常備、そして雪道での運転テクニックの習得が、安全な冬道走行の鍵となります。
2015年の調査では立ち往生の9割以上がチェーン不着装でしたが、2026年現在はチェーン規制も整備され、ドライバーの意識も高まっています。それでもなお、毎年多くのスタックが発生しているのが現実です。
急発進、急ブレーキ、急ハンドルを避け、車間距離を十分に取り、速度を控えめに保つことが基本です。万が一スタックしてしまった場合でも、振り子脱出法や脱出用ラダーの活用など、今回紹介したテクニックを知っていれば、冷静に対処できるはずです。
最も重要なのは、無理をしないことです。天気予報で大雪が予想される時は運転を控える、自力での脱出が困難と感じたら早めにロードサービスを呼ぶという判断も、安全運転の一部です。備えあれば憂いなし。この冬は、万全の準備と正しい知識で、安全な雪道ドライブを楽しんでください。


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