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車がスタックしたときの完全脱出マニュアル!雪道・砂地で動けなくなったら試すべき5つの鉄則

車の知識

雪道でタイヤが空回りして動けなくなる、砂地にタイヤが埋まってしまう。こんな絶望的な状況に陥ったことはありませんか?2026年2月初旬には愛媛県や青森市で記録的な大雪により、ノーマルタイヤで走行した車両がスタックして放置される事態まで発生しました。アクセルを踏んでも前に進まない、後ろにも下がれない。焦れば焦るほど状況は悪化していきます。でも、ちょっと待ってください。正しい知識と適切な対処法さえ知っていれば、多くのスタックは自力で脱出できるんです。

ここがポイント!
  • スタックの原因を見極めて冷静に対処すれば8割は自力脱出が可能
  • 焦ってアクセルを踏み込むと摩擦熱で雪が溶けてさらに深刻化する危険性
  • 振り子脱出法と脱出ラダーを組み合わせた最新テクニックを徹底解説
  1. スタックってそもそも何?タイヤが空転する恐怖のメカニズム
  2. 絶対にやってはいけない!スタック時のNG行動3選
    1. むやみにアクセルを踏み込む
    2. ハンドルを切りすぎる
    3. 一人で車を押そうとする
  3. これが基本!スタックからの脱出手順を完全マスター
    1. ステップ1安全確保が最優先
    2. ステップ2現状を正確に把握する
    3. ステップ3振り子脱出法を試す
    4. ステップ4雪を除去して抵抗を減らす
    5. ステップ5脱出ラダーや代替品を活用する
  4. 状況別!スタック脱出の具体的テクニック
    1. 新雪でスリップしてスタックした場合
    2. 雪の塊に乗り上げてスタックした場合
    3. 砂地でスタックした場合
    4. 泥のぬかるみでスタックした場合
    5. 側溝に脱輪してスタックした場合
  5. 知っておきたい!スタック予防の運転テクニック
    1. 急のつく操作は厳禁
    2. 完全停止を避ける
    3. ブラックアイスバーンに要注意
  6. 車に積んでおくべき!スタック対策グッズ完全リスト
  7. それでもダメなら…自力脱出の見極めとロードサービスの呼び方
  8. 4WD神話を疑え!駆動方式とスタック脱出の現実
    1. FF・FR・4WD、駆動方式でスタック脱出法は変わる?
  9. 実際によくある勘違いと失敗パターン
    1. 窓を開けていれば一酸化炭素中毒にならない?
    2. スタッドレスタイヤさえ履いていれば大丈夫?
    3. アクセルを踏めばいつかは抜け出せる?
  10. 体験者が語る!現場でわかったリアルな解決策
    1. 振り子脱出法のコツは「車の動きを感じること」
    2. 脱出ラダーを使うときの意外な落とし穴
    3. 人力で押すときの安全な方法
  11. プロが教える!本当に効く予防テクニック
    1. 轍の正しい走り方
    2. 上り坂を攻略する究極の秘訣
  12. ぶっちゃけこうした方がいい!
  13. スタック脱出に関する疑問解決
    1. FR車とFF車でスタック脱出方法は違うの?
    2. カーマットは本当にスタック脱出に使えるの?
    3. スタックしたときトラクションコントロールはONとOFFどちらがいい?
    4. スタックから脱出できたら次は何をすべき?
    5. ノーマルタイヤで雪道を走ってしまったらどうなる?
  14. まとめスタックは予防が最善、それでも起きたら冷静な対処を

スタックってそもそも何?タイヤが空転する恐怖のメカニズム

車のイメージ

車のイメージ

スタックとは、雪道や砂地、泥のぬかるみなどに車のタイヤがはまり込んで、前にも後ろにも動けなくなる現象のこと。英語の「stuck(行き詰まった)」が語源です。アクセルをいくら踏んでもタイヤは空転するだけで、車体はピクリとも動きません。

なぜこんな状況に陥るのでしょうか?路面とタイヤの摩擦力が極端に低下することが最大の原因です。新雪や砂地のような軟弱な路面では、タイヤが路面をしっかり掴めず、駆動力が地面に伝わりません。さらに厄介なのは、空転したタイヤが雪や砂を掘り返してしまい、どんどん深く埋まっていく悪循環に陥ること。

2021年の福井大学と新潟大学の共同研究では、信号待ちや渋滞で停車した車の発進時にできる小さなくぼみが、後続車が繰り返し停車と発進を繰り返すことで徐々に深まり、やがてスタックが起きることが明らかになりました。つまり、スタックは誰にでも起こりうる冬の日常的なトラブルなんです。

スタックには大きく分けて3つのパターンがあります。新雪に埋もれて動けないケース、凍結路面でタイヤが滑って空転するケース、そして車体の腹が雪の塊に乗り上げてしまうケース。それぞれで脱出方法が異なるため、まずは自分の車がどの状態なのかを冷静に見極めることが重要です。

絶対にやってはいけない!スタック時のNG行動3選

スタックしたときに焦ってしまう気持ちは痛いほどわかります。でも、その焦りが状況を致命的に悪化させることも。多くのドライバーが無意識にやってしまう、絶対に避けるべきNG行動をお伝えします。

むやみにアクセルを踏み込む

スタックしたらまずアクセルを強く踏む、これが最悪の行動です。タイヤが空転すると摩擦熱が発生し、その熱で周囲の雪が溶けてしまいます。溶けた雪は水になり、その水が再び凍ると氷のバーンになる。こうなるともう手の施しようがありません。タイヤが空転するだけで車体がまったく動かない場合は、即座にアクセルを踏むのをやめてください

同じ場所でタイヤを空転させ続けると、タイヤが雪や砂を掘って車がさらに沈み込んでいきます。最悪の場合、車の底が地面についてしまい、脱出が完全に不可能になります。

ハンドルを切りすぎる

動かないからといってハンドルをあちこちに切るのも危険です。タイヤの向きが変わると、必要なグリップ力がさらに増えてしまい、余計に動けなくなります。基本的にはハンドルをまっすぐにした状態で脱出を試みるのが鉄則。FF車の場合のみ、ハンドルをこまめに切って雪を踏み固めながら発進する方法が有効なこともありますが、これは例外的な技術です。

一人で車を押そうとする

「自分で押せば動くかも」と考える人もいますが、これは非常に危険です。もし車が急に動き出したら?車と雪山の間に挟まれたら?一人での押し出し作業は、転倒や挟まれ事故につながる可能性があります。人の力を借りる場合は必ず複数人で、しかも車の動きには十分注意を払う必要があります。

これが基本!スタックからの脱出手順を完全マスター

では、実際にスタックしてしまったらどうすればいいのか?まずは深呼吸して落ち着きましょう。焦らず、順を追って対処すれば大丈夫です。

ステップ1安全確保が最優先

脱出作業を始める前に、まず周囲の安全を確保してください。ハザードランプを点灯させ、後続車に自分の車の存在を知らせます。特に坂道やカーブなど見通しの悪い場所では、三角表示板を設置して二次事故を防ぐことが重要です。夜間であれば非常信号灯も併用しましょう。

深い雪に車体が埋もれている場合、脱出作業よりも先にやるべきことがあります。それはマフラー周辺の雪の除去です。マフラーが雪で塞がれていると、排気ガスが車内に逆流して一酸化炭素中毒を起こす危険があります。これは命に関わる問題なので、必ず最優先で確認してください。

ステップ2現状を正確に把握する

エンジンを停止してパーキングブレーキをかけ、車外に出て状況を確認します。凍結した路面で転倒しないよう注意しながら、以下の点をチェックしてください。

タイヤはどの程度埋まっているか?車体の下に雪が詰まっていないか?バンパーの前後に雪が引っかかっていないか?駆動輪がきちんと地面に接しているか?こうした情報を把握することで、最適な脱出方法が見えてきます。

ステップ3振り子脱出法を試す

車がわずかでも前後に動ける場合は、振り子脱出法が非常に効果的です。これは車を前後に小刻みに揺らして、タイヤが動ける範囲を徐々に広げていく方法。AT車の場合、シフトレバーをD(ドライブ)とR(リバース)に素早く切り替えながら、ゆっくりとアクセルを踏みます。

コツは車の動きに合わせてタイミングを取ること。前に進もうとする勢いに合わせて軽くアクセルを踏み、後ろに下がるタイミングで素早くリバースに切り替える。これを繰り返して振り子のように前後動を大きくしていき、十分な勢いがついたら一気に脱出します。

この方法で成功率を上げるポイントは、横滑り防止装置(VSC/TCS)をOFFにすること。これらの装置は安全運転のためには必須ですが、スタック脱出時にはタイヤの回転を制限してしまい、かえって邪魔になることがあります。

ステップ4雪を除去して抵抗を減らす

車が完全に動かない場合は、スコップやスノーブラシを使ってタイヤ周りの雪を掻き出します。前後1メートルほどを目安に、路面ができるだけ平らになるよう意識しながら除雪してください。

意外と見落としがちなのが、バンパー下やタイヤハウス内、車体の腹下に詰まった雪。これらは大きな抵抗となるため、届く範囲で取り除くと脱出しやすくなります。ただし、車が突然動き出す危険があるため、絶対に車体の下に潜り込まないでください。

除雪後は、自分の足でタイヤ周辺の雪を踏み固めます。踏み固めた雪はグリップ力を高めてくれるので、脱出の足がかりとなります。

ステップ5脱出ラダーや代替品を活用する

2026年現在、最も効果的とされているのが脱出用ラダー(スタックラダー)の使用です。価格.comの最新情報によれば、参考価格1,260円から入手できるこのアイテムは、駆動輪の下に敷くことでタイヤと路面の摩擦力を劇的に高めてくれます。

ゴム製のラダーは自由に曲げたり広げたりできるので、スタックの状況に合わせて柔軟に対応可能。内部にワイヤーが入っているため、強い力や変形にも十分耐えられます。使わないときはロール状に巻いて保管できるので、冬場は常に車に積んでおくことをおすすめします。

もし脱出ラダーがない場合でも、あきらめる必要はありません。車のフロアマットを駆動輪の下に深く差し込むことで、代用できることがあります。ただし、一部の専門家は「フロアマットは空転しているタイヤに蹴り出されてしまうケースが多く、タイヤに巻き込んでさらなるトラブルにつながる可能性もある」と指摘しています。フロアマットを使う場合は、できるだけタイヤの奥深くまで差し込み、空転で飛び出さないよう注意が必要です。

その他の代替品としては、レジャーシート、ダンボール、周囲に落ちている木の枝や砂利なども使えます。豪雪地帯では路肩に砂箱が設置されていることがあり、この砂を駆動輪の周りに振りかけるとグリップ力を得られます。

状況別!スタック脱出の具体的テクニック

スタックの状況によって、最適な脱出方法は変わってきます。ここでは代表的なケース別に、より具体的な対処法を紹介します。

新雪でスリップしてスタックした場合

降ったばかりの柔らかい新雪やシャーベット状の雪は、最もスタックしやすい状況の一つです。この場合、前進と後退を繰り返してタイヤ周辺の雪を押し固めることで脱出できる可能性が高いです。

ただし、アクセルの踏み方には細心の注意を。勢いよく踏み込むとタイヤが空転してしまうので、ゆっくりと、じわりと踏み込んでいくのがポイント。タイヤが少しでも路面を捉え始めたら、その感覚を大切にしながら慎重に発進しましょう。

雪の塊に乗り上げてスタックした場合

除雪車が置いていった雪の塊や、雪壁に車が乗り上げてしまった場合は、まず車の下にある雪の塊をスコップで取り除く必要があります。車体の腹が雪に乗り上げていると、タイヤがいくら回っても前に進めません。

雪の塊を除去したら、タイヤの下に脱出ラダーを敷き、ゆっくりと車を動かして脱出します。この状況では人の力を借りるのも効果的。複数人で車を押してもらいながら、タイミングを合わせてアクセルを踏むと成功率が上がります。ただし、押す人は車が急発進する可能性を常に意識して、安全な位置から作業してください。

砂地でスタックした場合

海岸や砂浜でのスタックは、雪道とはまた違った難しさがあります。アクセルを踏むほど空転したタイヤが砂を掘り返し、車がどんどん沈み込んでいく。最終的には車の底が地面についてしまい、脱出が不可能になります。

砂地でも、雪道と同じようにゆっくりと前進・後退を繰り返す方法が有効です。タオルやフロアマット、脱出ラダーを使って空転を防ぐのも効果的。また、タイヤの空気圧を一時的に下げて接地面積を増やす方法も、最終手段として知っておくといいでしょう。ただし、脱出後は必ず適正な空気圧に戻してください。

砂地を走行する際の予防策として、なるべく完全停止しないように走行することも重要です。一度止まってしまうとスタックしやすくなるため、徐行しながらでも車を動かし続けることを意識しましょう。

泥のぬかるみでスタックした場合

泥道でのスタックは、自力脱出が最も難しいケースの一つ。アクセルを強く踏み込むと地面が掘り返されて状況が悪化するため、車を前後に小刻みに動かして反動で脱出を試みます。

それでも脱出できない場合は、タイヤの下に板や脱出ラダーを敷く方法、人に押してもらう方法、四輪駆動車にけん引してもらう方法などを試してください。ただし、けん引する車は自車より重量があり、できれば四輪駆動車が理想的。軽い車でけん引すると、救援車までスタックする共倒れの可能性があります。

側溝に脱輪してスタックした場合

道路脇の側溝などに脱輪した場合は、無理に自力で脱出しようとせず、ロードサービスに救援を求めるのが最善です。アイスバーンで車がスリップしたり、積もった雪で側溝が見えなくなっていたりすることが原因で起こります。

脱出する方向にハンドルを切ってアクセルを踏むと、車が勢いよく動き出して道路に飛び出し、対向車との衝突などさらなる被害を生む可能性があります。同乗者に車を後ろから押してもらう方法も、怪我のリスクが高いため避けるべきです。

知っておきたい!スタック予防の運転テクニック

スタックから脱出するのは大変な労力がかかります。それなら最初からスタックしないような運転を心がけた方が賢明ですよね。ここでは、雪道でスタックを防ぐための予防的な運転テクニックを紹介します。

急のつく操作は厳禁

雪道を走行する際の基本中の基本は、急発進・急停止・急ハンドルをしないこと。タイヤが路面をグリップする力が弱い雪道では、運転手の操作がそのまま車に伝わるとは限りません。操作が急になればなるほど、スリップやスタックの危険が高まります。

アクセルもブレーキもハンドルも、すべてゆっくりと、じわりと操作する。これを常に意識するだけで、スタックのリスクは大幅に減らせます。

完全停止を避ける

山道などの上り坂を走行する際は、車をなるべく完全停止しないよう意識してください。それまで順調に走行できていても、一度完全停止すると再発進できなくなるケースが多いんです。

一時停止などが必要な場合を除いて、できる限り徐行で少しでも車が動く状態を維持しましょう。渋滞などでどうしても停止せざるを得ない場合は、前の車との車間距離を十分にとって、発進時に助走をつけられるようにしておくと安心です。

ブラックアイスバーンに要注意

通常のアイスバーンは日中なら目で見て確認できますが、一見濡れたアスファルトのように見えて実は凍結している「ブラックアイスバーン」という現象には特に注意が必要です。

ブラックアイスバーンは油断しやすく、スリップやスタックの原因となります。雪道を走行する際は、普通のアスファルトのように見えても気を緩めず、慎重な運転を心がけましょう。特に橋の上やトンネルの出入口、日陰になりやすい場所は凍結しやすいので要注意です。

車に積んでおくべき!スタック対策グッズ完全リスト

2026年2月、愛媛県では予想外の大雪によりノーマルタイヤの車両がスタックして放置される事態が発生しました。このような事態を避けるためにも、冬場は必要な装備を車に積んでおくことが重要です。

  1. スタッドレスタイヤまたはタイヤチェーン雪道走行の基本装備。チェーン規制がある道路では、スタッドレスタイヤだけでは通行できない場合もあるため、チェーンも準備しておくと安心。
  2. 脱出用ラダー前述の通り、スタック脱出に最も効果的なアイテム。2026年現在、1,260円程度から購入可能で、コンパクトに収納できる。
  3. スコップ雪を除去するのに必須。折りたためるタイプなら保管場所も取らない。
  4. けん引ロープ他の車に引っ張ってもらう際に必要。通常のロープでは重量に耐えられないため、専用の太くて丈夫なものを選ぶこと。
  5. 防寒グッズ脱出作業中の寒さ対策、そして救援を待つ間の低体温症予防のため、毛布やカイロ、防寒着を用意。
  6. 軍手と長靴作業時に手足を保護するため。特に雪を素手で触ると凍傷の危険がある。
  7. 懐中電灯夜間の作業に必須。スマホのライトでも代用できるが、専用の懐中電灯の方が明るく、バッテリーの心配もない。
  8. 滑り止め用の砂タイヤの下に撒いてグリップ力を高める。専用の砂でなくても、猫砂などで代用可能。

これらの道具を揃えておけば、万が一スタックしても慌てずに対処できます。特に脱出ラダーとスコップは必携アイテム。冬の外出前には必ず車に積んでいるか確認しましょう。

また、ガソリンを満タンにしておくことも重要です。高速道路や山間部では、一日以上立ち往生することもあります。暖房を使いながら救援を待つ場合、燃料が足りないと命に関わる事態になりかねません。

それでもダメなら…自力脱出の見極めとロードサービスの呼び方

あらゆる手段を試しても脱出できない場合は、潔く専門家の力を借りましょう。無理な脱出を試みると、車を傷めたり怪我をしたりするリスクが高まります。

JAFのロードサービスは#8139、または0570-00-8139で呼ぶことができます。雪道でのスタック救出は、会員でない場合21,700円かかりますが、JAF会員であれば24時間いつでも、何度でも無料です。

自動車保険に付帯するロードサービスも利用できます。ロードサービスを使っても保険の等級には影響せず、翌年の保険料も変わりません。ただし、保険会社によって利用条件や費用が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

大雪の日は救助依頼が殺到し、到着まで時間がかかることも想定しておきましょう。暖をとるためにエンジンをかけて車内で待機する場合は、マフラーの排気口が雪で塞がれていないかこまめに確認してください。排気が車内に逆流すると、一酸化炭素中毒で命を落とす危険があります。

定期的にマフラー周辺を除雪し、窓を少し開けて換気することも忘れずに。長時間の待機では燃料切れにも注意が必要なので、エンジンをかける時間を調整したり、防寒着や毛布を活用したりして、暖を取りながらも燃料を節約しましょう。

4WD神話を疑え!駆動方式とスタック脱出の現実

車について疑問を持っている人のイメージ

車について疑問を持っている人のイメージ

「4WDだからスタックしない」って思ってませんか?実は、これ大きな誤解なんです。確かに4WD(四輪駆動)は2WD(二輪駆動)に比べてスタックしにくいのは事実。でも、4WDでも条件が揃えばあっさりスタックします

ここで知っておきたいのが、4WDにも種類があるということ。パートタイム4WD、フルタイム4WD、スタンバイ4WD(オンデマンド式)など、それぞれ特性が違います。パートタイム4WDは悪路に強く燃費も良いけど、舗装路では2WDに切り替える必要がある。キャラバンなどの商用車に採用されていて、深雪路や泥濘地で実に頼もしい性能を発揮します。

一方、スバルの「シンメトリカルAWD」のようなフルタイム4WDは、常に全輪が駆動するので安定性が高い。ただし、構造が複雑で車重が重くなり、燃費は2WDより悪くなります。最近主流のスタンバイ4WDは、通常は2WDで走行し、必要に応じて自動で4WDに切り替わるタイプ。マツダの「i-ACTIV AWD」やトヨタの「E-Four」などがこれにあたります。

で、ここからが重要。4WD車がスタックした場合、デフロック機能やセンターデフロック機構がある車は脱出が格段に楽になります。ランドクルーザーやパジェロなどの本格クロカン車はこの機能を搭載していて、スタック時にエンジンの力が均等に全駆動輪に伝わるため、一輪でもグリップすれば脱出できる可能性が高まります。

逆に言えば、デフロック機能のない一般的な4WD車は、たとえ4WDでも片輪が浮いたり空転したりすると、その車輪だけが回り続けて他の車輪に力が伝わらず、結局スタックから抜け出せないことがあるんです。これは差動装置(デフ)の仕組み上、仕方ないこと。

FF・FR・4WD、駆動方式でスタック脱出法は変わる?

実は駆動方式によって、スタック時の対処法が微妙に違います。FF車(前輪駆動)の場合、エンジンが前にあって前輪で駆動・操舵するため、ハンドルをこまめに切りながら雪を踏み固めて発進する方法が有効。前輪の上に重いエンジンがあるので、比較的グリップしやすいんです。

FR車(後輪駆動)の場合は、後部座席に人を乗せたり荷物を積んだりして駆動輪(後輪)の荷重を高めると脱出しやすくなります。ただし、FR車は雪道で後輪がスリップしやすいという特性があるので、そもそもスタッドレスタイヤやチェーンの装着が必須です。

4WD車の場合、車種によってはスタックしそうになったら早めに4WDモードに切り替える、あるいはデフロックをONにするという判断が必要。ただし、最近の電子制御4WDは自動で判断してくれるので、ドライバーが意識する必要は少なくなっています。

実際によくある勘違いと失敗パターン

窓を開けていれば一酸化炭素中毒にならない?

これ、本当に多い誤解なんですが、窓を5cm開けていても一酸化炭素中毒になります。JAFのユーザーテストでは、マフラー周辺を除雪せず運転席の窓を5cmほど開けた状態でも、風が止むと40分後には800ppm(めまい・吐き気・失神の危険レベル)まで一酸化炭素濃度が上昇することが確認されています。

一酸化炭素は無色・無臭で、目に染みるなどの刺激もありません。気づいたときにはすでに頭痛や吐き気が出ていて、判断力が低下しているため自分では対処できない状態になっている可能性が高い。実際、マフラーが雪で塞がれた車内で一酸化炭素中毒により死亡する事故が毎年発生しています。

唯一確実な予防法は、マフラー周辺を定期的に除雪すること。これだけで車内の一酸化炭素濃度はほとんど上がりません。雪が降り続いている場合は、30分に1回程度、マフラー周辺とドア周辺の除雪を行ってください。体力の限界や降雪ペースが除雪に追いつかない場合は、エンジンを切って毛布や防寒具で防寒する判断も必要です。

スタッドレスタイヤさえ履いていれば大丈夫?

いいえ、スタッドレスタイヤだけでは不十分なケースがあります。2015年の国土交通省の調査によると、全国の国道での立ち往生547件のうち、スタッドレスタイヤを装着していた車が75%を占めていたんです。つまり、スタッドレスタイヤを履いていてもスタックする車が大半だったということ。

特に急な上り坂や、圧雪が凍結してアイスバーン状態になった道路では、スタッドレスタイヤでも簡単にグリップを失います。山道などで「チェーン規制」が出ている場合は、スタッドレスタイヤだけでは通行できません。必ずタイヤチェーンの装着が必要です。

チェーンは雪が降り始めたら早めに装着するのがコツ。スタックしてから装着しようとしても、タイヤが雪に埋まっていて作業が困難になります。また、チェーンの装着練習は事前に必ずしておくこと。雪が降ってから初めて装着しようとすると、寒さと焦りで作業に時間がかかり、最悪装着できないこともあります。

アクセルを踏めばいつかは抜け出せる?

これは最悪の考え方。アクセルを踏み続けると摩擦熱で雪が溶けて水になり、その水が再凍結して氷のバーンになるんです。こうなるともう手の施しようがありません。実際、やみくもにアクセルを踏み続けた結果、タイヤが雪を掘って車体が沈み込み、最終的には車の底が地面について完全に身動きが取れなくなるケースが非常に多いです。

正しい判断は、タイヤが空転して車体がまったく動かない場合は即座にアクセルを踏むのをやめること。そして状況を見極めて、適切な脱出方法を選択する。焦らず冷静に対処することが、実は最短で脱出できる近道なんです。

体験者が語る!現場でわかったリアルな解決策

振り子脱出法のコツは「車の動きを感じること」

振り子脱出法は理屈では簡単ですが、実際にやってみると意外と難しい。成功のコツは、車がわずかでも前後に動く感覚を指先と足裏で感じ取ること。ハンドルから伝わる微妙な振動、アクセルペダルから感じる抵抗感、これらを総動員して車の動きを読み取ります。

ギアをDとRに切り替えるタイミングは、車が前(または後ろ)に動こうとする勢いが最大になった瞬間。この「最大の瞬間」を掴むのが難しいんですが、何度か試しているうちに「あ、今だ!」という感覚が分かってきます。焦って機械的にギアチェンジするより、車の動きに合わせて自然にギアを切り替える方が成功率が高いです。

AT車の場合、ブレーキペダルから足を離してアクセルを踏む動作の間にタイムラグがあるので、ブレーキは使わず、アクセルの踏み加減だけで速度をコントロールするのがポイント。慣れないうちは怖いかもしれませんが、これができるようになると脱出がグッと楽になります。

脱出ラダーを使うときの意外な落とし穴

脱出ラダーは確かに効果的ですが、実は使い方にコツがあります。よくある失敗は、ラダーをタイヤの表面にちょこんと置いただけで満足してしまうこと。これだと、アクセルを踏んだ瞬間にラダーが飛び出してしまいます。

正しくは、ラダーをできるだけタイヤの奥深く、タイヤと雪の間に差し込むこと。タイヤを少し前後に動かしながら、隙間を作ってそこにラダーを押し込む。ちょっと力仕事になりますが、これをやるかやらないかで成功率が全然違います。

また、ゴム製のラダーは寒いと硬くなって扱いにくくなります。車内で少し温めてから使うと柔軟性が戻って作業しやすくなる、というのは現場で学んだ知恵。あと、ラダーは2個あるとベター。駆動輪が2輪の場合、両輪にラダーを敷くことで脱出の成功率が格段に上がります。

人力で押すときの安全な方法

複数人で車を押す場合、意外と危険が伴います。押す人は必ず車の真後ろか真横に立つこと。斜め後ろから押すと、車が急に動いた時に轢かれる危険があります。

押すタイミングは、運転手と声を掛け合って完全に同期させる。「せーの!」の掛け声で一斉に押し、車が動き始めたら即座に手を離す。この「即座に手を離す」が重要で、車にしがみついていると引きずられる危険があります。

また、押す人は必ず滑りにくい靴を履いているか確認を。革靴やスニーカーで雪の上で力を入れると、押す側が滑って転倒するリスクが高いです。長靴や滑り止めのついた靴がベスト。もし適切な靴がなければ、人力で押すのは諦めて別の方法を選んだ方が安全です。

プロが教える!本当に効く予防テクニック

轍の正しい走り方

雪道の轍(わだち)って、走るべきか避けるべきか迷いますよね。実は轍の真ん中を走るのではなく、やや外れ気味で走るのが正解。轍部分は他の車が踏み固めているので圧雪状態で凍結している可能性が高い。完全に外れると新雪で埋まって抵抗が大きくなるので、轍と新雪の境目あたりを狙うイメージです。

ただし、これは積雪量にもよります。轍がくっきりできているような深い雪の場合は、むしろ轍に沿って走った方が安全なこともある。状況に応じて臨機応変に判断する必要があります。

上り坂を攻略する究極の秘訣

雪道の上り坂でスタックする車が本当に多い。秘訣は勢いをつけすぎず、かといって完全に止まらない絶妙な速度を維持すること。一度止まってしまうと再発進が困難なので、徐行しながらでも動き続けることが重要。

信号待ちなどでどうしても停止が必要な場合は、前の車との車間距離を十分にとって、発進時に助走がつけられるようにしておく。また、坂道の途中で前の車が止まっている場合、無理に詰めずに離れた場所で待機する勇気も必要です。

AT車の場合、Lレンジ(ローギア)やSモード(スポーツモード)を使うとエンジンブレーキが効いて、雪道の下り坂でも安定します。上り坂でもLレンジの方がトルクが出やすく、スタックしにくいケースがあります。

ぶっちゃけこうした方がいい!

ここまで色々と解説してきましたが、正直に言います。スタックしないための最強の対策は「そもそも雪道を走らないこと」です。

大雪予報が出ているときは、不要不急の外出は控える。これが一番確実で、一番楽で、一番安全。会社に行く必要があるなら在宅勤務を交渉する、どうしても移動が必要なら公共交通機関を使う。車でしか行けない場所への用事なら、天気が回復するまで延期する。

「でも仕事だから」「予定があるから」と無理して出かけた結果、スタックして数時間立ち往生、最悪は一酸化炭素中毒で命の危険にさらされる。リスクとリターンを冷静に考えれば、答えは明白です。

それでもどうしても出かけなければならない場合は、ルート選択が重要。同じ目的地でも、幹線道路を通るルートと山道を通るルートでは危険度が全然違います。除雪が行き届いている幹線道路、できれば国道や主要県道を選ぶ。遠回りになっても、安全性を優先すべき。

あと、個人的な経験から言うと、脱出に成功したらすぐにその場を離れること。「やった、抜け出せた!」と喜んで写真を撮ったり、道具を片付けたりしているうちに、また雪にはまるケースが意外と多いんです。脱出したら、道具はとりあえず車内に放り込んで、安全な場所まで移動してから片付ける。

最後に、これは声を大にして言いたい。JAFの会員になっておくことは、最高のスタック対策です。年会費4,000円で、雪道でのスタック救出が無料。非会員だと21,700円かかります。冬に1回でもスタックする可能性があるなら、確実に元が取れる。しかも、救援を待つ間の精神的な安心感はプライスレス。

スタック脱出のテクニックを覚えるのも大事ですが、それ以上に大事なのは「スタックしない判断力」と「困ったときに頼れる準備」。テクニックに頼りすぎず、賢く逃げる、賢く頼る。それが、雪道を安全に乗り切る最も現実的な方法だと、私は思っています。

スタック脱出に関する疑問解決

FR車とFF車でスタック脱出方法は違うの?

はい、駆動方式によって対処法が若干異なります。FR車(後輪駆動)の場合、後部座席に人を乗せたり荷物を積んだりして駆動輪の荷重を高めると、グリップ力が増して脱出しやすくなります。一方、FF車(前輪駆動)の場合は、ハンドルをこまめに切って雪を踏み固めながら発進する方法が有効です。ただし、どちらの場合も基本的な脱出手順(振り子脱出法、雪の除去、脱出ラダーの使用)は共通しています。

カーマットは本当にスタック脱出に使えるの?

使える場合もありますが、専門家の間でも意見が分かれています。国土交通省の資料では「フロアマットも意外と使える」とされていますが、実際の経験者からは「空転しているタイヤに蹴り出されてしまうケースがほとんど」という声もあります。使う場合は、タイヤの奥深くまで差し込んで、できるだけ飛び出さないようにすることが重要です。ただし、タイヤに巻き込んでトラブルになる可能性もあるため、専用の脱出ラダーを使う方が確実で安全といえます。

スタックしたときトラクションコントロールはONとOFFどちらがいい?

スタック脱出時は、トラクションコントロール(TCS)や横滑り防止装置(VSC)を一時的にOFFにした方が効果的な場合が多いです。これらの装置は通常の走行では安全性を高めてくれますが、スタック時にはタイヤの回転を制限してしまい、必要な駆動力が得られないことがあります。ただし、脱出に成功したら必ずONに戻すことを忘れないでください。

スタックから脱出できたら次は何をすべき?

脱出に成功したら、まず使った道具(フロアマットや脱出ラダー)を回収して片付けましょう。ガードレールや塀を壊してしまっていたら、道路管理者や所有者に連絡する必要があります。そして、手助けしてくれた方への感謝の言葉も忘れずに。また、解除したTCSやVSCは必ずONに戻してください。脱出直後は急激にグリップが回復するため、飛び出さないようアクセルワークに十分気をつけることも重要です。

ノーマルタイヤで雪道を走ってしまったらどうなる?

2026年2月8日、愛媛県の国道56号では、ノーマルタイヤで大雪の中を走行した車両がスタックして放置される事案が発生しました。ノーマルタイヤは雪道や凍結路面でのグリップ力が極めて低く、簡単にスタックします。さらに、スタックした車両が道路を塞いで他の車両の通行を妨げ、大規模な立ち往生を引き起こす可能性も。雪道を走行する際は、必ずスタッドレスタイヤやチェーンを装着してください。これは自分の安全のためだけでなく、社会的な責任でもあります。

まとめスタックは予防が最善、それでも起きたら冷静な対処を

スタックは誰にでも起こりうる冬のトラブルです。でも、正しい知識と適切な対処法さえ知っていれば、多くの場合は自力で脱出できます。

最も重要なのは、焦らないこと。むやみにアクセルを踏み込むと状況は悪化するだけです。まずは安全を確保し、現状を正確に把握する。そして振り子脱出法、雪の除去、脱出ラダーの活用といった手順を落ち着いて実行すれば、8割のスタックは自力で脱出可能といわれています。

それでも脱出できない場合は、無理をせずロードサービスを呼びましょう。自力での脱出が難しいと判断したら、早めに専門家の力を借りる決断をすることも大切です。

何より大切なのは、スタックしないための予防です。急のつく操作を避け、完全停止をできるだけしない、ブラックアイスバーンに注意する。そして、スタッドレスタイヤやチェーン、脱出ラダーなどの装備を車に積んでおく。

2026年は年明けから記録的な豪雪に見舞われました。予想外の大雪は今後も起こりうると考え、しっかりと備えておきましょう。安全で快適な冬のドライブのために、この記事の情報が皆さんのお役に立てれば幸いです。

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