2024年8月1日、東京・台東区浅草で発生した車両火災事故は、車の安全管理の重要性を再認識させる出来事でした。本記事では、この事故を教訓に、特に初心者ドライバーの皆様に向けて、車両火災の予防と対処法について詳しく解説します。
事故の概要
オレンジ色の炎が激しく吹き出し…浅草の路上で車炎上 運転手の男性ケガなし「車を止めたら火が出た」東京・台東区 | FNNプライムオンライン
東京・浅草の路上で1日、車が燃える火事がありました。 路上に止められた車からオレンジ色の炎が激しく吹.…https://t.co/1Xl0ceHysg
— ニュースコレクト (@newscollect_jp) August 1, 2024
項目 | 内容 |
---|---|
日時 | 2024年8月1日 午後0時前 |
場所 | 東京都台東区浅草 |
状況 | 走行中の乗用車からボンネットより煙が発生、停車後に炎上 |
被害 | 人的被害なし、車両全損 |
2024年8月1日、東京・台東区浅草の路上で乗用車が燃える火事が発生しました。運転手の男性は無事でしたが、走行中にボンネットから煙が出て車を止めたところ、オレンジ色の炎が激しく吹き出して火災になったとのこと。
まず、車の持ち主の方については、お車の全損という大変な出来事に遭遇され、さぞかし心労が絶えないことと拝察いたします。突然の火災事故は、誰にとっても衝撃的な経験であったことでしょう。このような事態に直面し、さぞかし動揺されたことと存じます。
しかしながら、人的被害が皆無であったことは、不幸中の幸いと言えるかと存じます。物質的な損失は確かに痛手ではありますが、人命に代わるものはございません。ドライバーの方、近隣に居た方、皆様がご無事をホッとしています。
今後の保険手続きや代替車の手配など、様々な対応に追われることと存じますが、どうかご自身の心身のケアもお忘れなきようお願い申し上げます。このような困難な状況下でも、前を向いて歩み続けられることを心よりお祈りしております、
車両火災の統計と原因
国土交通省の統計によると、令和5年度日本では年間約1,071件(バイク等も含みます)の車両火災事故が発生しています。
事故・火災情報の総件数は1,306 件であり、昨年と比べて64 件増加した。内訳としては、事故
235 件(18.0%)、火災1,071 件(82.0%)であり、火災情報が全体の多くを占めている。なお、昨
年と比べると、事故が33 件増加し、火災が31 件増加している。
国土交通省の統計データ「令和5年事故・火災情報の統計結果について」から引用
合計1,071件の火災事故ってことは1日に3回以上は日本のどこかで車の火災事故が発生している計算になります。これに自分が絶対に該当しないなんて果たして言えるのでしょうか。
下記は、国土交通省の統計データ「令和5年事故・火災情報の統計結果について」に記載があった火災事故がなぜどこから起こったのかという火災原因になった部分ごとの件数です。(合計:1,071件)
装置 | 火災件数 |
---|---|
原動機 | 215 |
制動装置 | 65 |
走行装置 | 69 |
電気装置 | 94 |
保安・灯火装置 | 31 |
動力伝達装置 | 18 |
燃料装置 | 13 |
操縦装置 | 2 |
緩衝装置 | 0 |
その他の装置 | 319 |
特定できず | 245 |
ちょっとこれじゃあわかりにくいかたもいらっしゃると思いますので、ザックリ車のどこが原因で火災が発生するのかを確率として出してみましょう。
装置 | 火災件数 | 割合 (%) |
---|---|---|
エンジン関連 | 215 | 20.1% |
電気系統 | 94 | 8.8% |
燃料系統 | 13 | 1.2% |
その他 | 749 | 69.9% |
車両火災の主な原因として「エンジンオーバーヒート」「燃料漏れ」「電気系統の不具合」です。
しかし、令和5年度のデータをみると「エンジン関連」「電気系統」「燃料系統」の不具合が原因で火災に発展しているのは約3割です。
主な原因の3つを合計しても約3割でその他が約7割ということは、かなり原因が多岐にわたっていてかつ不明な部分が火災原因となっているということがわかりますね。
つまり、はっきりとした原因がわからないけど火災事故に発展してしまうケースが多いので車両の定期点検や整備は大切だよってことですね。
初心者ドライバーのための予防策
じゃあ、車両火災を防ぐにはどうしたらいいの?って初心者ドライバーの多くが思いますよね。
それでは具体的に何をすればいいのか予防策についてお伝えしていきます。
1. 定期点検の重要性
定期点検は車両火災予防の要です。法定点検を必ず受けましょう。
点検タイミング
- 12ヶ月点検: 年1回
- 24ヶ月点検: 2年に1回
定期点検を怠ると、小さな問題が重大事故につながる可能性があります。特に初心者ドライバーの方々には、車の状態に敏感になり、少しでも異変を感じたら専門家に相談することをお勧めします。
2. 日常点検のチェックリスト
毎日の簡単なチェックで多くの問題を未然に防げます。
- 冷却水のレベル
- タイヤの空気圧と摩耗
- バッテリーの状態
- 異音や異臭の有無
3. 警告灯を無視しない
最近の車には高度な自己診断システムが搭載されています。警告灯が点灯したら、取扱説明書を確認し、必要に応じてディーラーや車両整備の専門家に相談しましょう。
4. 季節に応じた注意点
季節に応じた点検や対応をしていくことも大切です。
例えば、「夏」ならエアコンの使用頻度が高くなるため、冷却システムに負荷がかかりますので、冷却水とエアコンガスのレベルを定期的にチェックしましょう。
「冬」ならバッテリーへの負荷が増大します。暖機運転を適切に行い、エンジンオイルの粘度が適切か確認しましょう。
じゃあ火災事故が起こったときはどうする?
いつなんどき、あなたの車が火災の被害に合うかはわかりません。
そんなときのために、緊急時の対応手順について下記に記載しておきますね。
- 安全な場所に停車: 可能な限り他の車両や建物から離れた場所に停車
- エンジン停止: イグニッションをオフにし、キーを抜く
- 避難: 速やかに車から離れ、風上に移動(最低30m以上)
- 119番通報: 消防に連絡。位置と状況を正確に伝える
- 初期消火: 可能な場合のみ、車載消火器で消火を試みる
- 交通整理: 他の車両の進入を防ぐ
以上の処理をした後は、あなたが入っている保険会社へ連絡をして対応について相談してください。あなたの保険内容次第ですが、車両保険に加入していれば、火災による損害もカバーされますので、確認してみましょう。
おわりに
車両火災は予防可能です。定期的な点検と適切な対応を心がけることで、安全で快適なドライビングを楽しむことができます。この記事を参考に、あなたの大切な車と命を守りましょう。
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