「車中泊をやってみたいけど、何から始めればいいの?」「道の駅で寝ていいの?悪いの?」「グッズをそろえたのに全然眠れなかった…」。そんな声、よく聞きます。実は車中泊は、正しい知識と最低限の準備さえあれば、初日からびっくりするほど快適に過ごせるんです。逆に、知らないまま突っ込むと体バキバキ・熟睡できず・マナー違反で肩身が狭い…という残念な結果になることも少なくありません。
この記事は、2026年3月時点の最新情報をもとに、初心者が本当に知るべき「準備・場所選び・グッズ・マナー・車種」を全部まとめた決定版ガイドです。
- 快適に眠るための3大準備と、初心者が見落としがちな盲点を徹底解説。
- 2026年最新の道の駅ルール事情と、安心して使えるスポットの見極め方を紹介。
- 実体験ベースの必須グッズ選びと、初めての車中泊で絶対やってはいけないNG行動を公開。
車中泊の魅力と2026年のトレンド、まず知っておきたいこと

車中泊のイメージ
車中泊が今、かつてないほど人気を集めています。宿泊費がかからず、好きなタイミングで好きな場所に滞在できる自由さは、ホテルや旅館では絶対に味わえないものです。「夜中に気が向いたら移動できる」「早朝から釣りや登山を楽しめる」「急な天候変化でも車内に逃げ込める」という強みは、旅の質を根本から変えてくれます。
2025年から2026年にかけて注目されているのが、EV・PHEVを活用した車中泊スタイルです。ダイハツのe-アトレーやe-ハイゼットカーゴなど、1500W出力の外部電源を標準搭載する軽バンEVが続々と登場し、「ポータブル電源不要で家電が使い放題」という夢のような環境が、軽自動車サイズで実現しつつあります。電気代も大幅に節約できるため、長期の旅を計画している方にとっては特に注目の選択肢です。
また、キャンプよりも手軽に始められるという点で、アウトドア入門として車中泊を選ぶ人が急増中です。テントを張る技術も、焚き火の知識も不要。車さえあれば今夜からでも始められるのが最大の魅力で、「まずは近場の道の駅で一泊試してみた」という形でスタートする方がとても多くなっています。
初心者が最初にやるべき3大準備、これだけは絶対押さえて!
車中泊を快適に過ごすための基本準備は、突き詰めると「水平な寝床をつくること」「外から見えなくすること」「灯りを確保すること」の3つに集約されます。この3つさえクリアすれば、初日からぐっすり眠ることができます。
水平な寝床をつくる「段差解消」が最重要ポイント
車中泊で最もよくある失敗が、「シートを倒したのに寝心地が最悪だった」というパターンです。どんな車でもシートを倒すと微妙な凸凹や傾斜が発生するため、そのままでは夜中に何度も目が覚めてしまいます。
解決策は段差解消マット+インフレータブルマット(自動膨張式エアマット)の2段構えです。まず段差解消マットで車内の凸凹をならし、その上に高反発ウレタン入りのエアマットを敷くことで、ホテルのベッドに近い寝心地を実現できます。185cmサイズのものを選べば大柄な方でも余裕をもって寝られますし、底冷え対策にもなります。これだけで車中泊の快適度は段違いに変わります。
外からの視線を完全シャットアウトするサンシェード選び
プライバシーの確保は、安眠のためにも防犯のためにも欠かせません。銀マットを窓のサイズに合わせてカットする方法は低コストで有効ですが、車種専用設計のサンシェードを使うと、吸盤なしでもぴたりとはまり、取り付けが格段に楽になります。遮光性・断熱性・保温性も高く、夏は車内温度の上昇を防ぎ、冬は冷気の侵入を遮断してくれます。
2026年現在は、ほとんどの人気車種に専用品が販売されていますので、「自分の車種名+サンシェード」で検索すると見つかります。目隠しさえできれば、着替えも車内でできるようになり、行動の自由度が大きく上がります。
バッテリーを上げないための灯り確保はLEDランタン一択
エンジンを切った後に車内灯を点けていると、バッテリーが上がってしまうリスクがあります。そのため、LEDランタンは車中泊の必需品です。車内のアシストグリップにS字フックで吊るせば、間接照明のように使えて雰囲気も最高です。最近は2,000円前後でも非常に性能が高いものが増えており、連泊でも電池交換の心配がほとんどいらないモデルも多くなっています。
夜間にトイレへ行くときも携帯できるので、暗い駐車場での安全確保にも役立ちます。スマートフォンのライト機能で代用する方もいますが、バッテリーの消費を考えると専用ランタンを一つ持っておくのが断然おすすめです。
2026年版・場所選びの最新事情と絶対知っておくべきルール
「どこで泊まれるの?」というのは、車中泊初心者が一番気になるポイントです。2026年現在の最新ルール事情をしっかり把握しておきましょう。
道の駅での車中泊、実は「仮眠OK・宿泊NG」が基本原則
道の駅は国土交通省が認定した休憩施設であり、本来はドライバーが安全に休息するための場所です。仮眠や短時間の休憩は容認されている場合がほとんどですが、宿泊を目的とした連泊・長期滞在は原則として認められていません。
注目すべきは、2025年末から2026年にかけての動向です。国土交通省が「車中泊禁止や長時間駐車の禁止といった、休憩を妨げる表現は不適切」と正式に確認したことが話題を呼び、全国180カ所以上の道の駅で不適切な看板の撤去・表現の是正が進んでいます。一方で、マナー違反の増加によって完全禁止に踏み切る道の駅も増えており、事前に各道の駅の公式サイトで確認することが必須となっています。
確認方法として手軽なのが、Googleマップでその道の駅を検索し、クチコミ欄で「車中泊」と入力して実際の利用者の声を確認する方法です。最新の情報が集まっているため、公式サイトと組み合わせて使うと信頼度が高まります。
安心して使えるのはRVパークとオートキャンプ場
初心者が安心して車中泊できるスポットとして最もおすすめなのが、日本RV協会が認定するRVパークです。電源設備が整い、連泊も公認されており、料金はかかりますが設備や安心感は格別です。道の駅や日帰り温泉施設の敷地内に設けられているケースも多く、お風呂とセットで利用できる便利さも魅力。全国各地に広がっており、2026年現在は予約アプリからも簡単に検索・予約できるようになっています。
オートキャンプ場は車の横に直接テーブルやチェアを並べて野外調理もできるため、より本格的な滞在を楽しめます。事前予約とチェックイン・アウト時間の遵守が必要ですが、設備が充実しているので初心者でも安心です。
サービスエリア・パーキングエリアは「休憩のための仮眠」が基本
高速道路のSA・PAは24時間トイレやコンビニが使えて人の出入りも多く、防犯面では道の駅より安心な面もあります。ただし、あくまで走行中の一時休憩のための場所であるため、宿泊目的での長時間滞在は控えるのがマナーです。連泊を考えているなら、RVパークやキャンプ場を選びましょう。
これさえあれば大丈夫!初心者向け必須グッズと2026年の注目アイテム
最低限そろえたいグッズと、2026年に特に注目のアイテムをまとめます。
電源問題を解決するポータブル電源は今や必需品
近年の車中泊において、ポータブル電源はほぼ必需品と言っていい存在になりました。スマートフォンやランタンの充電はもちろん、電気ケトルやIH調理器、冬なら小型電気ヒーターまで動かせます。消費電力が300W程度の電気ケトルであれば350mlを約6分で沸騰でき、カップラーメンやコーヒーがいつでも作れます。
ポータブル電源を選ぶ際は、容量(Wh)と出力(W)の両方を確認することが重要です。初めての購入なら容量500〜1000Whのモデルが扱いやすくておすすめです。EcoFlowやJackeryなど日本語サポートがしっかりしたメーカーの製品は、故障時も安心です。
食事とお風呂の準備で旅の快適度が激変する
車中泊での食事は、IH調理器とキッチンペーパー対応の食器クリーナーがあれば大幅にラクになります。火気を使わないIH調理器は車内でも安全に使えて、自分で作った料理は市販の惣菜の何倍も美味しく感じるものです。食器を洗う場所がないシーンでも、スプレー式クリーナーとキッチンペーパーがあればサッと清潔に保てます。
お風呂については、マイシャンプー・リンス・ドライヤーをまとめた防水ポーチを常備しましょう。山奥の温泉や格安の銭湯ではアメニティがないことも多く、準備がないと大変不便です。また、長期旅行では速乾性タオルが必須で、翌朝にほぼ乾いていて生乾き臭も出にくいアウトドア専用品を選ぶことをおすすめします。車内干しするときはアシストグリップに突っ張り棒を通して使うと便利です。
結露対策と虫対策を舐めてはいけない
車中泊の初心者がよく見落とすのが、結露と虫の問題です。特に冬場は朝起きると窓がびっしょりになり、対処が面倒で気力が削がれます。繰り返し使える除湿剤(給電式と無給電式を組み合わせる)を使うことで、拭き取りの手間を大幅に減らせます。
虫については、暖かい時期に窓を開けるとハチやコバエが侵入することがあります。窓用の虫よけネットや防虫スプレーを準備しておくだけで、この問題はほぼ解決できます。初めての車中泊で「虫が怖くて一睡もできなかった」という話は実際にあるので、軽視しないようにしましょう。
車中泊向けのおすすめ車種、2026年の選び方
今から車を選ぶ方や買い替えを検討している方向けに、2026年現在の車種情報もまとめます。
軽自動車で車中泊するならN-BOX・N-VAN・スペーシアギアが人気
軽自動車での車中泊は「本当に快適に寝られるの?」と疑問を持つ方も多いですが、車種選びさえ間違えなければ十分可能です。ホンダN-BOXは軽自動車の中で10年以上販売台数トップを誇る人気車で、室内高1,400mmと圧倒的な室内空間が自慢。フルフラット状態に専用ベッドキットを追加すれば2人でも快眠できます。
N-VANは軽バン初のピラーレス仕様で、助手席を格納するとフルフラット長が約2,330mmという驚異の空間が生まれます。身長180cm以上の方でも余裕で足を伸ばして眠れます。スペーシアギアは2025年末のモデルチェンジでシートのフラット精度が大幅に向上し、初心者にも扱いやすい車中泊仕様として注目を集めています。
ミニバン・SUVなら広さと積載量で選ぼう
家族や友人と複数人での車中泊を考えているなら、ミニバンが断然おすすめです。トヨタのノアやヴォクシーは2列目・3列目をフラットにするリヤフラットソファモードで大人が横になれる空間を確保でき、ハイブリッドモデルは燃費もWLTCモードで23km/L超えと優秀です。ハイエースは荷室を自由にカスタマイズできるため、本格的な「バンライフ」を目指す方に根強い人気があります。
SUVならトヨタRAV4が749Lという圧倒的なラゲージ容量を持ち、ハンズフリーのパワーバックドアで荷物が多い車中泊にも対応しやすい設計です。オフロード走行性能も高く、未舗装のキャンプ場へのアクセスも安心です。
車中泊で命に関わる!絶対に知っておきたい安全の死角

車中泊のイメージ
初心者が意外と見落としがちで、でも実際には命に直結するリスクがあるのが「一酸化炭素中毒」と「エコノミークラス症候群」です。この2つは車中泊を楽しむうえで必ず頭に入れておかなければならない知識で、知っているのと知らないのとでは最悪の場合、生死を分けることになります。情報として知っていても「自分は大丈夫」と思いやすいのが人間の心理ですが、毎年実際に事故が起きています。ここでは他のサイトよりも一歩踏み込んで、現実に起きた事例と具体的な対策をまとめます。
「エンジンかけっぱなし仮眠」が引き起こす一酸化炭素中毒の恐怖
「寒いからエンジンをかけたまま暖房をつけて寝る」という行為、やってしまいそうになりますよね。でもこれ、本当に危険です。一酸化炭素は無色・無臭の気体で、車内に充満しても人間は感覚で気づくことができません。気づかないまま濃度が上がり、意識を失い、眠ったまま目が覚めないという最悪の結果につながることがあります。
特に冬の積雪時は要注意です。夜間に雪が積もってマフラーが雪で塞がれると、排気ガスが逆流して車内に充満します。窓を少し開けていても、風向きや気圧の条件次第では換気が追いつかず、むしろ危険な濃度に達してしまうこともあります。「窓を少し開ければ安全」という認識は危ない思い込みです。
実際に起きた事故の例として、駐車場で仮眠中に後から停車したトラックの排ガスが流れ込んで乗員が昏睡状態になったケースや、キャンプで発電機を使っていた夫婦が亡くなったケースが報告されています。発電機は特に危険で、6畳間で換気なしに使うと10分程度で命の危険が生じる水準に達します。車内での発電機使用は絶対禁止です。
エンジンをかけっぱなしでのアイドリングはマナー違反であるだけでなく、このような致命的なリスクも伴います。夏の暑さや冬の寒さをどうするかは、ポータブル電源に繋いだ電気式ヒーター・電気毛布・ポータブルクーラーで解決するのが2026年現在のスタンダードです。一酸化炭素警報機を1台車内に置いておくことも、いざという時の命綱になります。3,000円前後から購入できますので、ぜひ揃えてください。
見逃すと怖い!エコノミークラス症候群という静かな敵
「エコノミークラス症候群は飛行機の話でしょ?」と思っている方、実は車中泊でも同じメカニズムで発症します。長時間同じ姿勢で足を動かさないと、ふくらはぎの静脈に血の塊(血栓)が形成され、それが肺に流れ込んで血管を詰まらせるのが「肺塞栓症」です。初期症状が風邪に似ていて気づきにくく、急に立ち上がった瞬間に発症するケースも多いです。
特に以下の方はリスクが高いとされています。過去3ヶ月以内に手術を受けた方、妊娠・出産した方、脳梗塞や心筋梗塞の既往がある方、そして足にむくみが出やすい方です。このような方が長距離の車旅や連泊の車中泊をする場合は、事前に医師に相談することをおすすめします。
予防策は明確です。まずフラットな姿勢で寝ること。足が下がった状態で何時間も寝るのは非常に危険です。段差解消マットとエアマットを使って完全フラットを実現することが、快眠のためだけでなく健康を守るためにも重要な理由がここにあります。
日中や就寝前には4〜5時間ごとに車外に出て少し歩くこと、車内では足首をゆっくり回したりかかとの上げ下げ運動をすること、ミネラルウォーターをこまめに飲むこと(アルコールやコーヒーは利尿作用で血液が濃縮されるのでNG)、そして着圧ソックスを着用することが効果的な予防策です。「足がむくんでいる」「ふくらはぎが痛い」と感じたら要注意のサインです。
初心者が現実でよくぶつかる「あるある困った」10の壁とその解決策
実際に車中泊をしてみると、事前の記事では想定していなかった「こんなことになるとは!」という出来事が必ず起きます。経験者が語る「あるある困った」を体験ベースでまとめました。
困った①「朝起きたらめちゃくちゃ腰が痛い」
初めての車中泊でよくある失敗第1位です。前夜はなんとか寝られたのに、起きたら腰がバキバキ。これはシートの段差や微妙な傾斜が、寝ている8時間の間にじわじわと腰に負担をかけ続けるためです。
解決策は前述のフラット化ですが、ポイントは「自分の体重に合った厚さのマット選び」です。体重70kg以上の方は厚さ8cm以上のインフレータブルマットを選ぶと劇的に改善します。また、就寝前に後ろのハッチを少し開けて換気しながら、5分ほどストレッチするだけで翌朝の腰のダメージが全然違います。この習慣を取り入れるだけで、「また泊まりたい」と思えるかどうかが変わってくる地味に重要なポイントです。
困った②「思ったよりずっと寒くて眠れなかった」
「5月だから大丈夫だろう」と薄着で行ったら、山間部の道の駅で深夜に激寒になった。よくある話です。標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がるため、平地で快適な気温でも山間部では想定外の寒さになります。
対策は「重ね着できる服装を必ず持参すること」と「電気毛布をポータブル電源に接続すること」の2本立てです。電気毛布は消費電力が50〜100W程度と非常に低いため、容量500Whのポータブル電源でも一晩以上もちます。シュラフ(寝袋)は快適使用温度よりも5〜10℃低いものを選ぶと、実際の使用では余裕が生まれます。「少し暑かったら足元から出す」調整ができるので、寒めのスペックを選ぶのが正解です。
困った③「夜中にトイレに行きたくなったけど暗くて怖かった」
車中泊で夜中の外出は思った以上に緊張します。足元が暗いと転倒リスクもありますし、知らない場所では方向感覚も狂います。LEDランタンを手に持てば解決しますが、さらに便利なのがヘッドライト型のLEDランプです。両手が自由になるので、鍵を持ちながらトイレへ向かう際に特に役立ちます。
また、道の駅のトイレが個室だと夜中は静まり返っていて怖いという声もよく聞きます。個室を使うときは「手だけで扉を開けて中を確認してから入る」小技が不安感を和らげます。女性だけの車中泊の場合、夜中のトイレの往復ルートは昼間のうちに必ず確認しておきましょう。
困った④「荷物の置き場所がなくてぐちゃぐちゃになった」
これは実際に車中泊をした人のほぼ全員が経験する「あるある」です。寝るために荷物を移動させたら行き場がなくなり、運転席や助手席に突っ込んだら翌朝取り出せなくなる。荷物の迷子問題です。
解決策は「使うタイミング別にポーチやボックスにまとめておくこと」です。「就寝グッズボックス(マット・シュラフ・枕)」「洗面・お風呂ポーチ」「食事グッズボックス(ケトル・食器・調味料)」「緊急用品ポーチ(救急セット・防犯ブザー・懐中電灯)」という具合に機能別に分けて、それぞれが独立して取り出せる状態にしておくとストレスが激減します。「夜中に一つだけ取り出せる設計」が荷物収納の鉄則です。
困った⑤「駐車場所が斜めで寝心地が悪かった上に調理が大変だった」
「少し傾いてるくらい大丈夫でしょ」と思って停めたら、寝ている間にどんどん体が下の方にずれていって全然眠れなかった。そしてIHクッキングヒーターでフライパンがずり落ちた。これも実際の体験談として多く聞かれます。
対策は「駐車後に必ず傾きを確認すること」と「水平を確認するための安価な水準器を一つ持っておくこと」です。スマートフォンのコンパスアプリでも水平確認ができるものがあります。傾きが気になる場合は、タイヤの下に市販の「レベリングブロック(車中泊用の傾き調整ブロック)」を挟んで調整できます。1,000〜2,000円程度で購入でき、一度使うと手放せない便利グッズです。
車中泊の「防災活用」という新しい視点、知ってた?
2024年の能登半島地震以降、車中泊の知識が防災に直結するという認識が急速に広まっています。車中泊のグッズは防災グッズとほぼ重複しており、「普段から使っている防災グッズ」として機能させられるのが大きな強みです。
実際に趣味の車中泊と防災準備を兼ねている方たちの間では、「ポータブル電源は常に車に積んでおく」「水2日分は常備する」「シュラフは車のラゲージに入れっぱなし」という実践が広がっています。趣味として楽しみながら防災力を高める、という一石二鳥のライフスタイルが、2026年の車中泊の新しい位置づけになりつつあります。
特に大切なのが、普段の車中泊で「このグッズはこういう使い方をする」という体験を積んでおくことです。いざ災害が起きたとき、一度も使ったことのないグッズを慌てて使おうとしてもうまくいきません。車中泊の経験は、そのまま「生きる力」の練習になるわけです。
また、災害時の車中泊でエコノミークラス症候群が多発した熊本地震の教訓から、車中泊する際の正しい姿勢と水分補給の重要性は、趣味の場面でも防災の場面でも同じように適用される知識です。平常時に正しいやり方を身につけておくことが、緊急時に命を守ることにつながります。
「初日の失敗」を未然に防ぐ、経験者だけが知っているチェックリスト
初めての車中泊の前夜に確認したいことをまとめました。「こんなこと当たり前」と思うかもしれませんが、テンションが上がっているとついうっかり忘れるのが人間というものです。
出発前日に確認すべきことは、ガソリンを満タンにすること(到着が深夜になっても安心)、目的地の道の駅の公式サイトで車中泊の可否を確認すること、近くにコンビニや温泉があるか地図で確認しておくこと、天気予報を確認して気温に合わせた装備を調整すること、の4点です。
当日の出発前には、ポータブル電源の充電残量の確認、モバイルバッテリーのフル充電、スマートフォンのオフライン地図ダウンロード(電波の悪い場所でも使えるように)、食料・水の調達(夜遅い到着の場合は手前のコンビニやスーパーで済ませておく)を行いましょう。
現地に到着したら、駐車場を一周して水平な場所を確認してから停めること、夜中のトイレまでの動線を確認すること、そして隣の車や周辺の状況を把握してからサンシェードの設置を始めること。防犯上、設置の作業をできる限り車内から行うことが大切です。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と書いてきましたが、個人的に「これさえやっておけばほぼ解決する」と思っていることを正直にまとめます。
まず、初めての車中泊は絶対に「近場・平日・RVパーク」でやるべきです。自宅から1〜2時間以内の場所にある設備の整ったRVパークで、空いている平日に一人(または少人数)でスタートするのが最も賢い選択です。理由は明快で、失敗してもすぐ帰れるから。「やっぱり道の駅がいい」「節約したいから無料でいい」と最初から条件を増やすと、ルール確認のストレス、設備不安、防犯不安が重なって、「車中泊って案外しんどいな」という印象を初日に植え付けてしまうことになります。最初の体験が「楽しかった!また行きたい!」になれば、あとは自分でどんどん工夫していけます。
次に、グッズを一気に全部そろえようとしないことです。最初に買うのは「段差解消マット+エアマット」「専用サンシェード」「LEDランタン」「着圧ソックス」「一酸化炭素警報機」の5点だけで充分です。この5点が揃えば、安全で快適な初体験ができます。ポータブル電源は2〜3回やってみて「本当に必要だ」と実感してから買えばいい。高額な買い物ほど、必要性を体感してからにするべきです。
それから、「眠れなくても成功」という心構えを最初から持っておくことが大事です。初めての環境でぐっすり眠れる人はほとんどいません。浅くしか眠れなかったとしても、「体験した・課題がわかった・次に活かせる」それだけで大成功です。初日から完璧を求めると、細かい不満が積み重なってネガティブな感想で終わりやすくなります。
最後に一つだけ。車中泊はどこまでいっても「自己責任のアクティビティ」です。一酸化炭素中毒もエコノミークラス症候群も、知識を持って行動すれば確実に防げます。マナーを守ってこそ、行ける場所が増え、次の世代にも楽しめる文化が続いていきます。知識を武器に、ぜひ最高の車中泊旅をつくっていってください。
車中泊初心者のよくある疑問に全部答えます!
道の駅での車中泊は本当に無料で大丈夫なの?
道の駅の駐車場は基本的に無料で利用できますが、宿泊目的での連泊は原則NGです。一晩の仮眠程度であれば多くの道の駅で黙認されていますが、事前にその道の駅の公式サイトや現地看板を確認するのが鉄則です。「車中泊禁止」の看板が出ている場所では、必ずルールに従いましょう。安心して利用したいなら、有料でも設備が整ったRVパークを選ぶほうが精神的にもラクです。
真夏や真冬の車中泊は危険じゃないの?
真夏は熱中症のリスクがあり、最も注意が必要な時期です。エンジンを切った状態でのエアコン使用はできないため、ポータブル電源に接続できる小型ポータブルクーラーや扇風機を活用することが重要です。サンシェードで日差しを遮り、標高の高い場所を選ぶことで気温を下げる工夫も有効です。
真冬は電気式の小型ヒーター(400〜600W程度)をポータブル電源に接続する方法が一般的です。寝袋は快適使用温度がマイナス8度以下のものを選ぶと、冬の車中泊でも安心して眠れます。いずれの季節も、就寝前の換気は必ず行いましょう。
女性や子どもと二人で車中泊しても安全なの?
防犯面では、いくつかの対策を徹底することが重要です。まずサンシェードで車内を完全に見えなくすること。これだけで不審者からの視線を遮断できます。次に、人の出入りがある程度あり明るい場所を選ぶこと。暗くて静かすぎる場所は危険です。近くにコンビニがある道の駅やRVパークは明るく安心感があり、初心者にも向いています。防犯ブザーを常に手元に置いておくことも忘れずに。
車中泊でのゴミはどうすればいいの?
ゴミのマナーは車中泊の文化を守るために非常に重要なポイントです。道の駅で出たゴミはその道の駅のゴミ箱を使って問題ありませんが、外部で出したゴミを道の駅に持ち込んで捨てることはマナー違反です。基本的には、出たゴミは自宅に持ち帰るつもりで携帯ゴミ袋を常備しておきましょう。ゴミ袋は実際の車中泊では思った以上に重要なアイテムです。
まとめ
車中泊は、正しい知識と最低限の準備があれば、初日からびっくりするほど快適で楽しい体験になります。「水平な寝床・目隠し・灯り」の3大準備をそろえることがスタートライン。場所選びは道の駅の最新ルールを確認しつつ、安心を優先するならRVパークを活用しましょう。グッズはポータブル電源・サンシェード・LEDランタン・速乾タオルから揃えていけば間違いありません。
マナーを守る人が増えれば増えるほど、車中泊できる場所も広がっていきます。せっかく始めた車中泊が「マナーの悪い人がいるせいで禁止になった」とならないよう、一人ひとりが周囲への気配りを大切にしていきましょう。まずは近場の道の駅やRVパークで1泊、試してみてください。夜空の下で迎える朝の景色は、きっと忘れられない記憶になるはずです。


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