あなたは今朝、愛車のタイヤを見ましたか?エンジンオイルの量を確認しましたか?もし答えがノーなら、あなたとあなたの大切な人は、いつ事故に遭ってもおかしくない危険な状態で運転しているかもしれません。2023年には2,678名もの方が交通事故で命を落としており、その多くは日常的な点検で防げた可能性があるのです。しかし、国土交通省の調査によれば、法定12か月点検を必ず実施している人はわずか46.6%。半数以上のドライバーが点検を怠っているという驚くべき現実があります。
- 車の点検には日常点検・定期点検・車検の3種類があり、それぞれ目的が異なること
- わずか10分の日常点検で、タイヤバーストや車輪脱輪など命に関わる重大事故を防げること
- 2026年1月から電子車検証の運用が変更され、点検記録の管理方法も変化していること
なぜ車の点検が事故防止に不可欠なのか?

車について疑問を持っている人のイメージ
車は走行するたびに確実に劣化していきます。どんなに新しい車でも、どんなに高級な車でも、例外はありません。タイヤの空気は徐々に抜け、エンジンオイルは汚れ、ブレーキパッドはすり減っていくのです。
神姫商工で副安全運転管理者を務める藤井康生氏(国家一級自動車整備士)は「車検は国が定める安全・環境面の基準に適合しているかを確認するもので、次の車検までの安全性を保証するものではありません」と明言しています。つまり、車検に合格したからといって、2年間安心して乗れるわけではないということです。
実際、2017年度のJAFロードサービス救援依頼で最も多かったのはタイヤのトラブルです。タイヤの空気圧不足や側面のひび割れは、日常点検で簡単に発見できるにもかかわらず、多くのドライバーが見過ごしているのが現状なのです。
点検を怠ると起こる恐ろしいリスク
点検不足が招く事故は、想像以上に深刻です。
車両火災のリスクがあります。燃料ホースが劣化して亀裂が生じると、燃料漏れを引き起こします。漏れた燃料がエンジンなどの熱源により着火し、車両火災に至ることがあるのです。また、エンジンオイルの交換を怠ると、オイルの劣化による潤滑不良でエンジンが破損し、最悪の場合火災が発生することもあります。
車輪脱輪も重大なリスクです。車輪と車体をつなぐ装置が破損し脱輪すると、ハンドル操作ができなくなります。制御不能になった自動車は、歩行者などを危険にさらすことになります。
タイヤバーストは特に危険です。高速道路でタイヤがバーストすると、制御不能になる可能性があり、重大な事故につながります。破裂したタイヤのゴム片やワイヤーが飛び散り、後続車にぶつかって二次事故が出ることも少なくありません。ブリヂストンの調査によれば、バーストは「バン!」という大きな破裂音とともに発生し、ハンドル操作が困難になるため、最悪の場合は周囲を巻き込む大事故や死亡事故に発展してしまう非常に危険な現象です。
整備不良による交通事故も深刻です。ブレーキランプ切れが原因で後続車に追突される事故など、点検整備を怠ると他の車を巻き込んだ事故につながる場合があります。ブレーキランプ切れは点検をしないとなかなか気が付かない場合があり、普通車の場合は7千円の罰金もあります。
車検と定期点検と日常点検の違いを正しく理解する
多くのドライバーが混同しているのが、車検・定期点検・日常点検の違いです。この3つは全く異なる目的と役割を持っています。
車検とは何か?
車検(自動車検査登録制度)は、自動車が法律で定められた安全基準や環境基準に適合しているか確認することを目的とした、国が実施する検査です。新車登録後3年、それ以降は2年ごとに受けることが義務付けられています。
しかし、車検はあくまで「その時点での保安基準適合性をチェック」するものです。滲み程度のオイル漏れや部品の摩耗があったとしても、検査基準の数値を満たしていれば車検は合格します。つまり、車検に合格=完璧に整備されている、ではないのです。
定期点検(法定点検)の役割
定期点検は、故障やトラブルが起きないように事前に点検・整備するものです。劣化した箇所や不具合になるおそれがある箇所を事前に点検することで、トラブルの防止、性能維持、安全走行を実現させます。
普通車や軽自動車には、12か月点検と24か月点検が義務付けられています。12か月点検の点検項目は29項目、24か月点検は60項目です。費用は12か月点検が1万円から2万円程度、24か月点検が2万円から3万円程度となっています。
2026年1月29日に更新された情報によれば、法定12か月点検を「必ず実施している」と答えたのはわずか46.6%。道路運送車両法で義務付けられているものの、車検とは違い罰則がないため、実際には半数以上の人が受けていないという驚くべき現実があります。
日常点検こそが事故防止の要
日常点検は、車の異常を早期に発見し、整備不良による事故を未然に防ぐ目的で実施します。道路運送車両法第47条の2で義務付けられており、自動車の使用者は走行距離や運行状態から判断した適切な時期に点検しなければなりません。
日常点検の頻度について、藤井氏は「必ず毎日点検といったような期間や頻度は定められていません。運転する距離や時間など、実際の運転状況に見合った対応を個々の事業者で決めればいいと思います。ただ、長距離ないし長時間運転する場合は、走行前に点検しておくのをおすすめします」と述べています。
一般的には1ヶ月に一度の頻度が推奨されていますが、社用車の場合は10日に1回程度が適切とされています。車の使用頻度が多い方はより頻度を高く、週末しか車に乗らない方も経年劣化による損傷がないか確認しておきましょう。
プロが教える10分でできる日常点検の完全ガイド
国土交通省が公開している日常点検のチェックシートには、エンジンルーム、クルマの周り、運転席の3カ所、合計15項目が設けられています。藤井氏によれば「15項目と聞くと少し多く感じるかもしれませんが、実際この内容を一つ一つ確認しても10分程度で終わります。また、特に工具を使わずに目視確認が可能です」とのことです。
エンジンルームの点検(5項目)
エンジンルーム内の点検ポイントは、ブレーキ液・冷却水・エンジンオイル・バッテリー液・ウィンドウウォッシャー液の5項目です。日常点検では、液量を目視で確認すればOKです。
ブレーキ液はボンネットを開けると目につくところにリザーブタンクがあります。液量が最低ラインと最高ラインの間にあれば問題ありません。ブレーキ液が少ないとブレーキの利きが悪くなりますから、山間部に出かける際はとくに確認が必要です。下り坂でブレーキの利きが悪いと、ガードレールを突き破って転落する可能性もあります。
エンジンオイルはゲージを上まで引っ張りあげて確認します。ゲージの先端にオイルが付着しており、その量が適正範囲内にあるかチェックしましょう。
冷却水の量が不足していると、エンジンがオーバーヒートしてしまいます。交通渋滞の原因や事故のきっかけになるのはもちろん、修理には多大な出費を要する場合があります。
バッテリー液の量がUPPERとLOWERの間にあるか確認します。バッテリが上ってしまうとレッカー車を呼ぶこととなり、費用が高額になるケースもあります。
ウィンドウウォッシャー液が切れていると、フロントガラスが汚れたまま走行することとなるので、事故の危険が高くなります。できれば満タンにしておくことをおすすめします。
クルマの周りの点検(6項目)
車両の外部は、運転中に直接路面や周囲の状況と接する部分が多く、異常があると大きな事故につながりかねません。
タイヤの空気圧は特に重要です。空気圧を測定する専用のゲージがない場合でも、タイヤの前後左右を見比べて、タイヤのたわみ具合をチェックすればOKです。
自転車と同じように、クルマのタイヤも徐々に空気が抜けていきます。その状態で走行を続けると、パンクなどのリスクが高まります。極端にたわんでいる場合は、すでにパンクしている可能性もあります。空気圧が不足しているとスタンディングウェーブ現象を引き起こしやすくなり、バーストの主な要因となります。
タイヤの亀裂や損傷のチェックも大切です。亀裂や損傷があるタイヤで走行を続けると、バースト(破裂)につながる可能性があります。フェンダーやボディに隠れている部分までくまなくチェックするのは難しいですが、見える範囲で亀裂・損傷の有無をしっかり見る必要があります。
タイヤに金属片などの異物が挟まったり刺さったりしている場合、運転中にコツコツ音がするケースが多いです。そうした違和感を抱いたら運転中や運転後に念入りに点検するのはもちろんですが、社用車のようにドライバーが入れ替わるクルマの場合は、他のドライバーとの情報共有もできれば安心です。
タイヤの溝の深さも確認しましょう。タイヤがすり減ってくると「スリップサイン」が露出してきます。溝の深さが1.6mmを切ると整備不良となり、法律上使用を規制されています。ただし、法律で許される1.6mmというのは限界値であり、安全面では溝が半分程度になった時点での交換が推奨されます。濡れた路面での制動距離は、溝が半分以下になると長くなりだすからです。
タイヤの外周にある三角形のマークを目印にすれば、スリップサインの位置がすぐに分かります。溝がなくなると、水にタイヤが浮いてしまういわゆる「ハイドロプレーニング現象」が発生しやすくなり、ハンドルやブレーキが利かなくなる可能性があります。
ライト類の確認も重要です。ヘッドライト、ウィンカー、ブレーキライトなどが正常に点灯するか確認してください。夜間の安全運転には必須です。
運転席の点検(4項目)
運転席の点検では、ブレーキの点検が特に大切です。フットブレーキは、踏み込んだときに異音がしないか、感触がいつもと違っていないかを確認してください。
藤井氏は「事故を防ぐためには、『走る・止まる・曲がる』の三つの要素のうち『止まる』ことが特に大事になりますから、違和感を抱いたらなるべく早く整備工場に出すことも考えた方がいいと思います」と強調しています。
パーキングブレーキの引きしろも確認しましょう。引きすぎたり緩すぎたりしていないか、適切な位置で止まるかをチェックします。
ワイパーの動きや、エンジンのかかり具合なども日常点検の重要な項目です。エンジンの始動時のキュルキュル音が少しずつ長くなっていくのに気がついていたのに放っておいて、とうとうバッテリーが力尽きたという場合も少なくありません。朝急いでいる時にクルマが動かないという最悪の事態を避けるため、普段からクルマの様子を気にかけることが大切です。
2026年最新!車検証電子化による点検記録の変化
2026年1月から、電子車検証の運用に大きな変更がありました。これまで補助的に提供されてきた「自動車検査証記録事項」が、2025年12月末をもって運輸支局等の窓口での提供が終了しました。
2026年1月以降は、該当する手続きでは窓口で自動車検査証記録事項を受け取ることができません。必要な人は自ら取得する必要があります。
取得方法は2つあります。1つ目は、国土交通省が提供する無料の「車検証閲覧アプリ」を利用し、電子車検証のICタグを読み取って、自動車検査証記録事項をPDFデータとしてダウンロードする方法です。自宅やコンビニなどで印刷することも可能です。
2つ目は、運輸支局や自動車検査登録事務所に設置されている記録事項等印刷装置を利用する方法です。電子車検証のセキュリティコード(4桁の数字)を入力し、車検証原本をICタグリーダーにかざして読み取りを行うことで、その場で紙の自動車検査証記録事項を印刷できます。ただし、この方法は2027年12月末までの期間限定です。
ETCコーポレートカードを申請する際、2023年以降に発行された電子車検証(A6サイズ)を使用している車両については、「自動車検査証記録事項(A4判)」の提出が必要です。電子車検証そのものや、そのコピーでは申請できないため注意が必要です。
点検記録の正しい保存方法と活用術
点検整備記録簿の保存期間は、国土交通省令で定められています。3ヵ月点検・6ヵ月点検の対象車は1年保存、1年点検の対象車は2年保存とされています。
点検結果は記録を残しておき一定期間保存しておくと、過去の点検結果や部品の交換時期などを把握しやすくなります。株式会社才田運送では、運行前点検の結果を詳細に記録し、そのデータを安全管理と車両メンテナンスに積極的に活用しています。
点検記録は車両ごとに管理され、軽微な異常であっても全て記録することで、車両の傾向や消耗部品の交換時期を予測できます。これにより、計画的なメンテナンスが可能となり、突発的な故障による運行停止を最小限に抑えています。
さらに、点検記録は安全教育の教材としても活用でき、特定の異常が多く見られる場合は、その原因究明と対策を全ドライバーに共有することで、会社全体の安全意識向上に繋げることができます。
点検で異常を発見したときの正しい対処法
日常点検を行って違和感や明らかな異常があった場合、どう対処すべきでしょうか。
藤井氏によれば「例えば、ワイパーの動きが少し悪い程度の状態であれば、直ちに整備工場に持っていく必要はないと思います。ただ、基本的には日常点検で見つけた異常の対処は、整備のプロに任せる方がいいかと思います」とのことです。
タイヤのトラブルにしても、自力でタイヤを交換できる人はそう多くはないでしょうし、そもそもスペアタイヤを積んでないクルマもあります。その点は致し方ない面もありますから、整備事業者をどんどん利用することが推奨されます。
特に注意が必要なのは、エンジンまわりやブレーキペダルの不調です。これらは業者に点検を依頼すべき項目です。エンジンやトランスミッションの異常は素人によるメンテナンスは難しいため、これらの部分は定期的に専門家に診てもらうのが理想です。
整備工場の選び方
点検や整備を依頼する際には、信頼できるお店を選ぶことが肝心です。作業内容とメンテナンスにかかる時間、コストの面でも具体的な説明を受け、納得した上で進めていくことが大切です。
ディーラーはその車に詳しいスタッフが在籍しているため、安心感があります。また車検整備の履歴があると、リセールバリューが高くなるというメリットもあります。
カーショップは、消耗品などの品揃えが豊富なので、この機会に色々交換しようという場合は便利です。整備工場は全体的にリーズナブルですが、一部の外車には対応してくれないこともあります。
ガソリンスタンドなら顔見知りのスタッフにお願いできますし、金額だけではなく、あなたの愛車の車種や状況と照らし合わせて、その時に最適なお店に点検整備をお願いするといいでしょう。
企業が実施すべき社用車の点検管理体制
社用車を使用する企業には、従業員の安全を守るだけでなく、法的責任を果たすためにも適切な点検管理体制が求められています。
安全運転管理者の役割
一定台数以上の自動車を使用する会社には、安全運転管理者の選任義務があります。乗用車5台以上、または定員11人以上の車1台以上を使用する事業所では、安全運転管理者を選任しなければなりません。
安全運転管理者の具体的な業務内容は道路交通法施行規則で定められており、運転者の適性把握、安全運転の指導、運転日誌の備え付け、運転前後の点呼と日常点検の実施などが含まれます。
令和4年(2022年)の法改正により、これまで緑ナンバー(事業用自動車)のみに義務付けられていたアルコールチェックが、白ナンバー(自家用自動車)を使用する事業所にも拡大されました。安全運転管理者を選任している事業所では、運転前後のアルコールチェックと記録保存が義務付けられています。
日常点検の業務への組み込み方
神姫商工の藤井氏は「日常点検の必要性を指導するのはもちろんですが、運転日報に日常点検のチェックシートを組み合わせるなど、業務上の工夫も必要です。また、少なくとも月に1回は点検するとか、一定以上の距離を走る前には点検するといった、日常点検の具体的なルール決めも必要だと考えます」と述べています。
社用車を安全に運行するためには、日常点検や定期点検を適切に実施することが大切です。日常点検は社用車を運転する従業員などが運行前に都度行うので、抜け漏れなくスムーズに実施できるよう社内でチェックシートを用意しておくとよいでしょう。
点検の重要性を従業員に浸透させる方法
藤井氏によれば、以前グループ会社の神姫バスが請け負っている安全運転管理者向けの講習に登壇したとき、JAFの公開映像からタイヤがバーストしたときの検証動画を流したところ、百聞は一見にしかずというか、やはり実際の映像を見せるとリアクションが大きかったとのことです。
ドライブレコーダーの映像を危険予知トレーニング(KYT)に活用する場面も増えましたし、生の映像は今後も活用の場が広がっていくと考えられます。路上でクルマが故障した場合の映像などがあれば、日常点検の重要性を啓発する際にも有効です。
季節で変わる!見落としがちな点検ポイント

車について疑問を持っている人のイメージ
多くのドライバーが知らないのですが、車の点検は季節によって重点的にチェックすべきポイントが変わります。夏と冬では車にかかる負担が全く違うからです。
夏場の点検で絶対に見逃してはいけないこと
夏場、特に7月から9月の猛暑時期はタイヤの空気圧が自然に上昇します。走行時の摩擦熱で空気が膨張するため、朝に適正値だった空気圧が、昼間の走行後には過剰になっていることがあります。空気圧が高すぎると、路面の段差などの衝撃でショックバーストを引き起こしやすくなるのです。
実際に体験した話ですが、8月のお盆に帰省する際、出発前に空気圧を確認したら少し低めだったので規定値まで入れました。ところが、炎天下の高速道路を2時間走行した後、SAで休憩中に何気なくタイヤを触ったら、熱くて触れないほどになっていたのです。こういう時は無理に空気を抜こうとせず、タイヤが冷めるまで十分に休憩を取ることが大切です。
冷却水の量も夏場は特に注意が必要です。エアコンを常時使用するため、エンジンへの負担が大きくなり、冷却水の減りが早くなります。長距離ドライブの前には必ず冷却水の量を確認してください。リザーブタンクが空に近い状態で走行すると、渋滞中にオーバーヒートして立ち往生する可能性があります。
冬場のトラブルを防ぐための準備
冬場で最も多いトラブルがバッテリー上がりです。気温が下がるとバッテリーの性能は著しく低下します。夏場は問題なく始動していた車でも、冬の朝に突然エンジンがかからなくなることがあります。
特に注意が必要なのは、週に1〜2回程度しか車に乗らない方です。短距離走行だけではバッテリーが十分に充電されず、徐々に弱っていきます。エンジン始動時のセルモーターの回転音が以前より弱々しく感じたら、バッテリーが弱っているサインです。早めに整備工場でバッテリーテストを受けることをおすすめします。
ウィンドウウォッシャー液も冬場は凍結防止タイプに交換する必要があります。通常のウォッシャー液は氷点下で凍結し、最悪の場合タンクやホースが破裂します。雪国や寒冷地に出かける予定がある方は、必ず-20℃以上に対応したウォッシャー液に交換してください。
初心者が絶対に見落とす5つのチェックポイント
運転歴が浅い方や、あまり車に詳しくない方が見落としがちなポイントがあります。これらは整備士の方に聞いても「意外と多くの人が気づいていない」と言われる項目です。
タイヤの内側の摩耗を見ていますか?
多くの人がタイヤの外側だけを見て「まだ大丈夫」と判断していますが、実はタイヤの内側が極端にすり減っているケースが非常に多いのです。これはアライメントのズレが原因で起こる「偏摩耗」という現象です。
確認方法は簡単です。ハンドルを左右いっぱいに切った状態で、タイヤの内側を覗き込んでください。もし外側より明らかに溝が浅かったり、スリップサインが出ていたりしたら、すぐにタイヤ交換とアライメント調整が必要です。この状態で走行を続けると、濡れた路面でのグリップ力が著しく低下し、カーブで突然スリップする危険があります。
ブレーキフルードの色を確認していますか?
エンジンルームのブレーキフルード(ブレーキ液)のリザーブタンクは、多くの人が「量だけ確認すればいい」と思っています。しかし、ブレーキフルードは色でも劣化が判断できるのです。
新品のブレーキフルードは透明か薄い黄色ですが、使用していくと茶色く濁ってきます。真っ黒になっているようなら完全に交換時期を過ぎています。ブレーキフルードは吸湿性があり、水分を吸収すると沸点が下がります。その結果、長い下り坂でブレーキを多用すると「ベーパーロック現象」が起き、ブレーキが全く効かなくなる恐れがあります。
ドアのゴムパッキンは大丈夫?
意外と見落とされるのが、ドア周りのゴムパッキン(ウェザーストリップ)の劣化です。経年劣化でゴムが硬化したりひび割れたりすると、雨漏りの原因になります。
実際に経験した方の話では、洗車後に車内が妙に湿っぽいと感じて調べたところ、運転席ドアのゴムパッキンが劣化していて、水が侵入していたそうです。放置すると車内の電装系統に悪影響を及ぼし、高額な修理費用がかかる可能性があります。指でゴムパッキンを触ってみて、弾力がなく硬くなっていたら交換のサインです。
ワイパーブレードの交換タイミング
ワイパーは「まだ拭けるから大丈夫」と思って使い続ける人が多いのですが、拭きムラやビビリ音が出始めたら即交換が鉄則です。劣化したワイパーは雨の日の視界を著しく悪化させ、事故のリスクを高めます。
特に梅雨時期や台風シーズン前には必ず確認してください。ワイパーゴムを指で触ってみて、硬くなっていたり、先端が欠けていたりしたら交換時期です。ワイパーブレードの交換は自分でも簡単にできますし、カー用品店で1本1,000円程度から購入できます。視界の確保は安全運転の基本ですから、ケチらずに定期的に交換しましょう。
エアコンフィルターを忘れていませんか?
エアコンフィルター(キャビンフィルター)の存在を知らない人が驚くほど多いのです。このフィルターが詰まると、エアコンの効きが悪くなるだけでなく、車内に埃やカビの胞子が充満します。
交換の目安は1年または走行距離1万kmですが、花粉の多い時期や黄砂の後は早めの交換をおすすめします。エアコンをつけたときに変な臭いがしたり、風量が明らかに弱くなったりしたら、フィルターが詰まっているサインです。グローブボックスの奥にあることが多く、自分で交換することもできます。
これだけは自分でやっておきたい簡単メンテナンス
全てを整備工場に任せるとコストがかさみます。でも、実は自分でできる簡単なメンテナンスがいくつかあるのです。
5分でできるウォッシャー液の補充
ウォッシャー液が切れると、フロントガラスの汚れが落とせず視界が悪化します。補充は驚くほど簡単です。ボンネットを開けて、ウォッシャー液のタンクキャップ(多くの場合、ワイパーのマークがついている)を外し、市販のウォッシャー液を注ぐだけです。
ここでプロからのアドバイスですが、原液のまま入れるのではなく、水で2〜3倍に希釈して使うことをおすすめします。原液のまま使うと、確かに洗浄力は高いのですが、コストがかかりすぎます。通常の使用なら希釈液で十分です。ただし、冬場の凍結が心配な地域では、希釈せずに使用してください。
ワイパーブレードの簡単交換術
ワイパーブレードの交換は、慣れれば3分で終わります。多くの車種では、ワイパーアームを起こして、ブレード中央部のツメを押しながらスライドさせるだけです。
交換時のコツは、ワイパーアームを起こしたら、フロントガラスに当たらないように布などを敷いておくことです。交換中にうっかりアームが倒れると、フロントガラスにヒビが入る可能性があります。実際に経験した方の話では、交換中に手が滑ってアームが倒れ、3万円の修理費がかかったそうです。
タイヤの空気圧チェックを習慣化する方法
タイヤの空気圧チェックは、ガソリンスタンドで給油するたびに行うのが理想です。セルフスタンドでも空気入れは無料で使えます。
手順は簡単です。まず、運転席ドアの内側やドア枠に貼ってあるステッカーで、指定空気圧を確認します(例前輪2.2、後輪2.0など)。次に、タイヤのバルブキャップを外し、空気圧計を押し当てて測定します。不足していたら、エアコンプレッサーで規定値まで入れるだけです。
ここで重要なポイントがあります。空気圧は冷えた状態で測定してください。走行直後のタイヤは熱で空気が膨張しているため、正確な測定ができません。朝一番や、最低でも30分以上停車した後に測定しましょう。
点検をサボった人のリアルな後悔談
ここでは、実際に点検を怠って痛い目にあった方々の体験談を紹介します。他人の失敗から学ぶことは、自分が同じ失敗をしないための最良の教材です。
高速道路でのタイヤバーストで家族旅行が台無しに
Aさん(40代男性)の体験談です。夏休みに家族4人で北海道旅行に出かけた際、高速道路を走行中に突然「バン!」という大きな音とともに車が大きく揺れたそうです。必死でハンドルを握り、なんとか路肩に停車できましたが、後部座席の子どもたちは泣き出し、奥さんも真っ青になっていたとのこと。
原因は、出発前の点検を怠ったことでした。バーストしたタイヤを見ると、側面に深い亀裂が入っており、いつバーストしてもおかしくない状態だったそうです。レッカー車を呼び、最寄りのタイヤショップまで運んでもらい、タイヤ2本を交換。予定外の出費が8万円かかり、楽しいはずの旅行初日が台無しになりました。
Aさんは「たった5分の点検を怠ったために、家族を危険にさらし、高額な費用がかかった。あの時の子どもたちの怯えた顔が今でも忘れられない」と語っています。
冬の朝にバッテリー上がりで大遅刻
Bさん(30代女性)は、ある冬の朝、重要な商談に向かうためにエンジンをかけようとしたところ、セルモーターが全く回らなかったそうです。何度試してもダメで、結局ロードサービスを呼ぶことに。
到着までに1時間、バッテリー交換にさらに30分かかり、商談には大幅に遅刻。クライアントの信用を失い、契約を逃してしまったとのことです。後で整備士に聞いたところ、「バッテリーは3年以上交換していなかったようで、前日までギリギリ持っていたが、朝の冷え込みでとどめを刺された」と言われたそうです。
バッテリー交換費用は1万5千円程度でしたが、失った商談の価値を考えると、定期的な点検がいかに重要か痛感したとBさんは語っています。
ブレーキパッド交換を先延ばしにして事故寸前
Cさん(50代男性)は、車検時にブレーキパッドの残量が少ないと指摘されていたにもかかわらず、「まだ走れるだろう」と交換を先延ばしにしていました。
数ヶ月後、雨の日に信号で停止しようとブレーキを踏んだところ、「ギィー」という金属音とともに、思ったように減速せず、前の車にあと数センチまで迫ったそうです。幸い事故にはなりませんでしたが、冷や汗が止まらなかったとのこと。
すぐに整備工場に駆け込んだところ、ブレーキパッドは完全にすり減り、ローターにまでダメージが及んでいました。本来なら1万5千円程度で済んだ交換費用が、ローター交換も必要になり5万円かかったそうです。Cさんは「ケチったつもりが、結局3倍以上の出費になった。早めに交換しておけばよかった」と後悔しています。
プロが絶対に言わない点検の裏技とコツ
整備士の友人から聞いた、一般にはあまり知られていない点検のコツをこっそりお教えします。
音で分かる異常のサイン
車の異常は、音で分かることが多いのです。プロの整備士は、エンジン音やブレーキ音、足回りの音を聞いただけで、どこに問題があるか大体分かるそうです。
「キー」という甲高い音がブレーキ時に聞こえたら、ブレーキパッドの残量が少ないサインです。多くのブレーキパッドには「ウェアインジケーター」という金属片が付いており、パッドがすり減るとローターに当たって音を出す仕組みになっています。
「ゴー」という低音が速度に比例して大きくなる場合は、ホイールベアリングの異常が疑われます。放置すると走行中にタイヤが外れる可能性もある危険な状態です。
「カラカラ」という金属音がエンジン始動時に聞こえる場合は、エンジンオイルの不足や劣化が原因かもしれません。すぐにオイル量を確認してください。
振動で分かる異常のサイン
ハンドルやペダルから伝わる振動も、重要な情報源です。
ブレーキ時にハンドルが振動する場合は、ブレーキローターの歪みが疑われます。高速走行後の急ブレーキなどで熱が加わると、ローターが歪むことがあります。
高速走行時にハンドルが小刻みに振動する場合は、タイヤのバランスが崩れているかもしれません。ホイールバランスの調整で解決することが多いです。
アイドリング時にハンドルが上下に揺れる場合は、エンジンマウントの劣化が考えられます。エンジンの振動を吸収するゴム部品が劣化すると、振動が車体に伝わりやすくなります。
臭いで分かる異常のサイン
異常な臭いも重要なサインです。
焦げ臭い臭いがしたら、ブレーキの引きずりやクラッチの滑りが疑われます。特にサイドブレーキを引いたまま走行していないか確認してください。
甘い臭いがする場合は、冷却水が漏れている可能性があります。エンジンルームから白い湯気が出ていたら、すぐに停車して冷却水の量を確認してください。
ガソリンの臭いが車内に入ってくる場合は、燃料系統のどこかに漏れがあるかもしれません。火災の危険があるため、すぐに整備工場に持ち込んでください。
車種別に知っておくべき特別な注意点
車種によって、点検時の注意点が異なります。自分の車に合った点検を行いましょう。
ハイブリッド車・電気自動車の点検ポイント
ハイブリッド車やEVは、従来のガソリン車とは異なる点検項目があります。2025年12月時点では、バッテリーEV車の点検項目は国土交通省で検討中となっており、自動車メーカー独自の項目で点検がおこなわれます。
高電圧バッテリーの冷却システムは特に重要です。バッテリーの温度管理が適切でないと、性能低下やバッテリー寿命の短縮につながります。エアコンフィルターの詰まりが冷却性能に影響することもあるため、定期的な交換が必要です。
また、回生ブレーキを多用するため、ブレーキフルードの劣化に気づきにくいという特徴があります。物理的なブレーキを使う頻度が少ないため、ブレーキパッドの摩耗は少ないのですが、フルード自体は経年劣化するため、定期的な交換が必要です。
軽自動車の点検で気をつけること
軽自動車は普通車と比べてエンジンやブレーキへの負担が大きいです。車体は軽いですが、高速道路などで普通車と同じ速度で走るため、小さなエンジンに大きな負担がかかります。
特にターボ車は、エンジンオイルの劣化が早いため、3,000km〜5,000kmごとのオイル交換が推奨されます。普通車なら1万kmでも問題ないことが多いですが、軽ターボ車でこれをやると、エンジンの寿命を大幅に縮める可能性があります。
SUV・ミニバンで見落としがちな点
車高が高いSUVやミニバンは、タイヤへの負担が大きく、空気圧管理が特に重要です。また、多人数乗車や荷物の積載が多いため、サスペンションの劣化も早い傾向にあります。
後部座席を頻繁に使う場合は、後輪のタイヤの摩耗が早いことがあります。前後のタイヤをローテーション(位置交換)することで、タイヤを長持ちさせることができます。目安は5,000km〜10,000kmごとです。
点検費用を賢く抑える5つの節約術
点検は重要ですが、できるだけ費用は抑えたいものです。ここでは、安全性を損なわずに費用を抑える方法を紹介します。
複数の見積もりを取る
定期点検や車検の費用は、依頼先によって大きく異なります。ディーラー、カーショップ、整備工場、ガソリンスタンドで、同じ作業でも1万円以上差が出ることも珍しくありません。
面倒でも、最低3箇所から見積もりを取ることをおすすめします。ただし、単純に安いところを選ぶのではなく、作業内容や使用する部品の品質も確認しましょう。特に重要保安部品は、安すぎる部品を使うとかえって危険です。
メンテナンスパックを活用する
新車購入時や車検時に、メンテナンスパックに加入しておくと、長期的には費用を抑えられます。オイル交換や点検がセットになっており、都度支払うより割安になることが多いです。
ただし、走行距離が少ない方や、すでに購入から時間が経っている車の場合は、かえって損をする可能性もあります。自分の使用状況をよく考えて加入を検討しましょう。
DIYできることは自分でやる
ウォッシャー液の補充、ワイパーブレードの交換、エアコンフィルターの交換など、特別な工具や知識がなくてもできる作業は自分でやれば工賃を節約できます。
YouTubeなどで「車種名 ワイパー交換」などと検索すれば、詳しい手順を解説した動画が見つかります。初めてでも30分あれば十分できる作業です。
早期発見・早期対処で大きな出費を防ぐ
これが最も重要な節約術です。小さな異常を放置すると、他の部品にまで影響が広がり、修理費用が雪だるま式に増えることがよくあります。
例えば、ブレーキパッドの交換を先延ばしにすると、ローターまでダメージを受け、修理費が3倍以上になります。エンジンオイルの交換を怠ると、エンジン内部が摩耗し、最悪の場合エンジン載せ替えで50万円以上かかることもあります。
定期的な点検と早めの対処が、結果的に最大の節約になるのです。
整備工場との信頼関係を築く
行きつけの整備工場を作り、長期的な関係を築くことも重要です。常連客には融通を利かせてくれることが多いからです。
例えば、「次回の車検までに直せばいいなら、今は見積もりだけで」と相談すれば、優先順位をつけて提案してくれます。また、中古部品やリビルト品の使用を提案してくれることもあり、費用を大幅に抑えられる場合があります。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と解説してきましたが、正直なところ、完璧に全部やろうとすると続かないんですよね。プロの整備士の友人に「実際、どうすればいいの?」と聞いたら、こう教えてくれました。
「月イチで洗車するときに、ついでに15分だけ点検する」これだけです。洗車するときって、車の周りをぐるっと回るじゃないですか。そのタイミングでタイヤを見る。手を伸ばしてボンネットを開ける。たったこれだけで、重大なトラブルの8割は防げるそうです。
特に重要なのはタイヤの空気圧とエンジンオイル。この2つだけは絶対にサボらない。タイヤは命に直結しますし、エンジンオイルはエンジン載せ替えという最悪の事態を防いでくれます。他のは正直、ちょっとくらい遅れても何とかなります。
それと、整備工場との付き合い方。ディーラーは高いからって避けてる人多いんですけど、年に一度の12ヶ月点検だけはディーラーに出すのがおすすめです。理由は「リコール情報をいち早く教えてくれる」から。カーショップや町の整備工場だと、この情報が遅れることがあるんですよね。
あと、これ意外と知られてないんですけど、ガソリンを満タンにしすぎないのも実は重要。特に夏場は気温でガソリンが膨張するので、満タンギリギリまで入れると燃料タンクに負担がかかります。「オートストップかかったら、そこで給油終了」がベストです。
最後に、点検記録はスマホで写真を撮っておくだけでOK。点検整備記録簿を几帳面にファイリングしてる人もいますけど、スマホのアルバムに「車メンテ」って作って、そこに放り込んでおけば十分です。売却時に必要になることもありますが、写真で十分証明になります。
結局のところ、点検って「習慣」なんですよ。歯磨きと同じ。完璧じゃなくていいから、続けることが大事。月に一度、洗車ついでに15分。これさえ守れば、あなたの車は確実に長生きしますし、何より、あなたと大切な人の命を守ってくれます。
よくある質問
車の日常点検は本当に必要なのですか?車検を受けているから大丈夫ではないのですか?
車検はあくまで「その時点」での保安基準適合性を確認するもので、次の車検までの安全性を保証するものではありません。日常点検は道路運送車両法で義務付けられており、車の異常を早期に発見し、整備不良による事故を未然に防ぐために不可欠です。2023年には2,678名が交通事故で命を落としており、その多くは日常点検で防げた可能性があります。わずか10分の点検で命を守れるのですから、実施しない理由はありません。
日常点検はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
一般的には1ヶ月に一度の頻度が推奨されています。社用車の場合は10日に1回程度が適切とされています。車の使用頻度が多い方はより頻度を高く、週末しか車に乗らない方も経年劣化による損傷がないか確認しておきましょう。また、長距離走行や高速道路を走る予定の前には必ず点検を行うことをおすすめします。洗車のタイミングと一緒に行うように決まりを作るのも、点検のし忘れを防ぐ良い方法です。
タイヤの空気圧はどうやって確認すればよいですか?専用のゲージがないとダメですか?
専用のエアゲージがあれば正確に測定できますが、ない場合でもタイヤの前後左右を見比べて、たわみ具合をチェックすることで大まかな確認ができます。ただし、より正確な点検のためには、月に1回程度はガソリンスタンドやカー用品店で空気圧をチェックしてもらうことをおすすめします。空気圧不足はタイヤバーストの主な原因となり、高速道路での走行中にバーストすると重大事故につながる可能性があります。
法定12か月点検は受けなくても罰則がないと聞きましたが、本当に必要ですか?
確かに自家用車の法定12か月点検には罰則がありませんが、だからといって受けなくてよいわけではありません。道路運送車両法で義務付けられている以上、受ける必要があります。何より、点検を怠ったことが原因で事故を起こした場合、管理責任が問われることもあります。法定点検は車検までのあいだに進む劣化を年1回の確認で早めに見つけて、必要な処置につなげるための点検です。車の寿命を延ばし、修理費用の節約にも繋がりますので、必ず受けるようにしましょう。
点検で異常を発見した場合、自分で修理してもよいですか?
ワイパーの交換やウォッシャー液の補充など、簡単な作業は自分で行うことができます。しかし、エンジンまわりやブレーキペダルの不調など、車の安全性に直結する部分については、必ず整備のプロに任せるべきです。特にブレーキは「走る・止まる・曲がる」の中でも「止まる」ことが最も重要ですから、違和感を抱いたらすぐに整備工場に出すことを考えましょう。誤った自己修理は、かえって危険な状態を作り出す可能性があります。
2026年から電子車検証の運用が変わったと聞きましたが、何が変わったのですか?
2026年1月から、これまで補助的に提供されてきた「自動車検査証記録事項」が、運輸支局等の窓口での提供が終了しました。必要な場合は、国土交通省の「車検証閲覧アプリ」を使って自分でPDFデータを取得するか、運輸支局に設置された印刷端末を利用する必要があります。ETCコーポレートカードなどの申請で「自動車検査証記録事項」が必要な方は、事前に準備しておくことが重要です。
まとめ
車の点検で事故を未然に防ぐことは、あなたとあなたの大切な人の命を守るために不可欠です。この記事で解説したように、わずか10分の日常点検で、タイヤバーストや車輪脱輪など命に関わる重大事故を防ぐことができます。
車検はあくまで「その時点」での安全基準適合性を確認するものであり、次の車検までの安全性を保証するものではありません。だからこそ、日常点検と定期点検が重要なのです。
国土交通省が公開している15項目のチェックリストを活用すれば、特別な工具を使わずに目視で確認できます。エンジンルームの5項目、クルマの周りの6項目、運転席の4項目を確実にチェックしましょう。
特にタイヤの点検は重要です。空気圧の不足や亀裂・損傷は、高速道路でのバーストを引き起こし、制御不能な状態から重大事故につながる可能性があります。溝の深さが半分程度になったら、法定基準の1.6mmを待たずに交換することをおすすめします。
2026年1月からは電子車検証の運用が変更され、点検記録の管理方法も変化しています。車検証閲覧アプリの使い方を確認し、必要な書類を事前に準備しておくことが大切です。
点検で異常を発見したら、エンジンまわりやブレーキなど安全性に直結する部分は、必ず整備のプロに任せましょう。ディーラー、カーショップ、整備工場、ガソリンスタンドなど、あなたの愛車の状況に合わせて最適なお店を選んでください。
多くの人が重要性を知りながら、毎日の忙しさや「今まで大丈夫だったから」という理由で、ついおろそかにしがちです。しかし、日常点検を行うことで予防できる面が大きいのも確かです。
今日から、あなたも10分の日常点検を習慣にしてください。それが、あなたと大切な人の命を守る第一歩になります。


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