あなたは教習所で習った道路標識をどれだけ覚えていますか?日本には約200種類もの道路標識が存在しますが、その中には一生お目にかかれないような珍しいものから、意味を勘違いして覚えているものまでさまざまです。実際に「追い越し禁止」だと思っていた標識の本当の意味を知って驚いたドライバーも少なくありません。この記事を読めば、次にドライブに出かけたとき思わず「これ知ってる!」と言いたくなる変わった標識の世界を楽しめるはずです。
- 日本全国に160種類以上存在する動物注意標識の驚きのバリエーションを紹介
- 多くのドライバーが意味を勘違いしている追い越し禁止標識の真実を解説
- 2025年に全国176箇所に拡大したラウンドアバウトの標識と通行ルールを解説
道路標識は約200種類もある!まず基本の分類を理解しよう

車について疑問を持っている人のイメージ
国土交通省が公開している「道路標識の基礎知識」によると、道路標識は大きく4つの「本標識」と、それを補足する「補助標識」に分けられます。本標識には、目的地や距離を示す案内標識、危険を知らせる警戒標識、禁止や制限を示す規制標識、そして交通方法を指示する指示標識があります。これらを合わせると約200種類にも及ぶのです。
標識の管轄は種類によって異なり、案内標識と警戒標識は国土交通省や都道府県、市町村などの道路管理者が設置します。一方で規制標識と指示標識は、各都道府県の公安委員会が設置する仕組みになっています。このように役割分担がされているからこそ、地域の実情に合わせた独自の標識が生まれることもあるのです。
まず押さえておきたい!勘違いしやすい道路標識3選
追い越し禁止は追い越し禁止じゃない?補助標識の有無で意味が変わる
多くのドライバーが見落としているのが、追い越しに関する標識の違いです。青い矢印が2本描かれた丸い標識に赤い斜線が入ったものを見ると「追い越し禁止」と思いがちですが、実はこれには2種類あります。標識の下に「追越し禁止」という補助標識がついているかどうかで、意味がまったく異なるのです。
補助標識がない場合の正式名称は「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」といいます。これはセンターラインをはみ出さなければ追い越しが可能という意味なのです。一方で「追越し禁止」の補助標識がついている場合は、はみ出すかどうかに関係なく追い越し自体が禁止されます。アンケート調査によると、この違いを正しく理解しているドライバーは20%以下だったという結果もあり、運転免許試験でもよく間違えられる問題として知られています。
車両通行止めと駐車禁止の違いは色だけ?
赤い円形の標識に赤い斜線が入ったデザインは、車両通行止めと駐車禁止の両方に使われています。車両通行止めは赤い円に赤い斜線、駐車禁止は青い円に赤い斜線という違いがあります。色の違いだけなので咄嗟に見分けがつきにくく、運転中に迷ってしまう人も多いでしょう。車両通行止めの場合は自転車や荷車などの軽車両も通行できないため、すべての車両が両方向から通れないことを意味します。判断に困ったら近づかないほうが安全です。
一方通行と指定方向外進行禁止の見分け方
青い背景に白い矢印が描かれた「一方通行」と、白い背景に青い矢印の「指定方向外進行禁止」は、形も色も非常に紛らわしい標識です。一方通行区間では右左折も可能ですが、指定方向外進行禁止区間では矢印の方向にしか進めません。さらに「進行方向別通行区分」という複数車線での走行方向を示す標識もあり、これら3つを混同しないよう注意が必要です。周りが青塗りなら一方通行、矢印自体が青なら指定方向外進行禁止と覚えておくとよいでしょう。
教習所以来見たことない?レアすぎる道路標識ランキング
第1位160種類以上のバリエーションを持つ動物注意標識
珍しい標識の筆頭といえば「動物が飛び出すおそれあり」を示す警戒標識です。黄色い菱形に動物のシルエットが描かれたこの標識、標準形はシカですが、実は図柄は地域ごとに自由に変えられることをご存知でしょうか。国土交通省の通達では「シカ以外の動物が飛び出すおそれがある場合には、適宜、当該動物の形状を表す記号を表示する」とされており、道路標識マニアの調査によると全国で160種類以上ものバリエーションが確認されています。
北海道ではエゾシカやヒグマ、ホルスタイン柄のウシ、キタキツネなど北国らしい動物が描かれます。沖縄県では天然記念物のヤンバルクイナやイリオモテヤマネコ、さらにはカニやオオヤドカリまで登場します。伊豆大島では1970年に動物園から逃げ出して野生化したキョンの標識が設置されたほか、北海道の鶴居村ではタンチョウとシカが組み合わされた珍しい標識も2023年に設置されました。地元の小学生が描いたイラストが採用された正式な標識もあるとか。ドライブ中にこれらを探すのもひとつの楽しみ方です。
第2位全国176箇所にしかないラウンドアバウトの標識
2014年9月から日本で本格運用が始まった環状交差点(ラウンドアバウト)を示す標識も、かなりレアな存在です。青い円形の背景に3本の白い矢印が右回りに描かれたデザインで、2025年3月末現在で全国41都道府県の176箇所に設置されています。2014年以前に免許を取得した方は教習所で習っていない可能性が高く、初めて見ると戸惑うかもしれません。
注意したいのは、黄色い菱形に黒い矢印の「ロータリーあり」の警戒標識との違いです。デザインがよく似ているため混同しやすいのですが、ラウンドアバウトは規制標識で交差点の通行方法を指示するもの、ロータリーありは警戒標識でその先にロータリーがあることを予告するものという違いがあります。ラウンドアバウトでは右回りの一方通行で走行し、環状部分を通行中の車両に優先権があるため、進入する際は徐行して安全確認が必要です。
第3位路面電車がある街でしか見られない軌道敷内通行可
青い円形に自動車のシルエットが描かれた「軌道敷内通行可」の指示標識は、日本国内で路面電車のある都市が17地域しかないため、遭遇率が極めて低い標識のひとつです。東京では都電荒川線の王子駅前から飛鳥山間、京都では嵐電の山ノ内電停付近、高知ではとさでんの併用軌道区間などで見ることができます。
この標識がある区間では自動車に限り路面電車の線路上を走行できますが、後方から路面電車が接近してきたら速やかに軌道敷外に出なければなりません。なお、二輪車は原則として通行禁止です。レールの溝にタイヤがはまる危険性や、濡れたレールでの転倒リスクがあるためです。旅行先で見かけたらラッキーと思いつつも、通行ルールをしっかり守りましょう。
第4位鳴らさないと違反になる警笛鳴らせ
ラッパのマークが描かれた「警笛鳴らせ」の標識は、その名の通りクラクションを鳴らさなければならない場所に設置されています。「鳴らしてもよい」という意味ではなく、鳴らさないと交通違反になるのです。山間部の見通しが悪いカーブや狭いトンネルの入口などに設置されていることが多く、「始まり」と「終わり」の補助標識とともに設置されている場合は、その区間中クラクションを鳴らしながら走行する必要があります。都市部ではほとんど見かけないため、正しい意味を知らない人も少なくありません。
第5位存在確認すらされていない直角駐車の標識
駐車に関する標識には、道路に沿って駐める「平行駐車」、道路と90度になるように駐める「直角駐車」、斜めに駐める「斜め駐車」の3種類が存在します。しかし、このうち「直角駐車」の標識は道路標識マニアの間でも実際に設置されているものが確認されておらず、国土交通省の一覧に載っているにもかかわらず、本当に存在するのかすら不明という幻の標識なのです。「平行駐車」や「斜め駐車」は宮城県石巻市など一部地域で確認されており、発見した人がSNSに投稿して話題になったこともあります。
2026年に知っておきたい道路標識の最新事情
2020年以降に新設された標識も要チェック
道路標識は時代とともに新設されることがあります。2018年12月には大雪時の「タイヤチェーン装着義務」を示す標識が新設されました。スタッドレスタイヤ車を含む全車両を対象に、大雪時に立ち往生が起きやすい高速道路や国道の一部区間で運用されています。この標識があるにもかかわらずタイヤチェーンを装着せずに走行すると罰金が科されるため注意が必要です。
また2020年11月には道路標識令の改正により「許可車両」を示す標識が新設されました。青地の丸い板にバス、トラック、タクシーなどのマークが描かれており、新宿駅前のバスタ新宿のような「特定車両停留施設」に設置されています。一般道への設置は現状予定されていないため見かける機会は少ないですが、今後の設置拡大に備えて覚えておくとよいでしょう。
2026年施行の道路交通法改正で生活道路の速度規制が変わる
2026年には道路交通法の改正が予定されており、幅員5.5m未満の生活道路では自動的に法定速度が30km/hに引き下げられます。これまでの「ゾーン30」のような区域指定は不要で、条件を満たせば全国一律に適用されるため、標識の有無に関わらず速度規制が変わることになります。普段の通勤通学ルートを改めて確認しておくことをおすすめします。
実はみんな経験してる!標識にまつわる「あるある」トラブルと解決法

車について疑問を持っている人のイメージ
「止まったつもり」は止まってない?一時停止で取り締まりを受けないために
一時停止の取り締まりは、交通違反の中で最も検挙件数が多い違反です。警察庁の統計によると、2023年の一時不停止による検挙件数は約158万件にも上り、全交通違反の約3割を占めています。「ちゃんと止まったのに切符を切られた」という不満の声をよく聞きますが、実は多くの場合、ドライバー本人は止まったつもりでもタイヤが完全に静止していないケースがほとんどなのです。
道路交通法では「何秒止まらなければならない」という明確な規定はありません。教習所で「3秒」と習った人も多いでしょうが、これはあくまで目安です。重要なのはタイヤの回転が完全に止まること。徐行しながら左右確認をして通過してしまうのは、どれだけゆっくり進んでいても一時停止とは認められません。また、停止線を越えた位置で止まった場合も違反となります。見通しが悪い交差点では、まず停止線の手前でピタッと止まり、その後ゆっくり前進しながら安全確認をするという「二段階停止」が正しいやり方です。
ドライブレコーダーを装着していれば「ちゃんと止まった」という証拠になると思われがちですが、逆に止まっていなかったことが証明されてしまうケースもあります。結局のところ、「これ見よがしにピタッと止まる」という意識で一時停止することが、取り締まりを避ける最も確実な方法です。
雨の夜に補助標識が見えない!視認性が悪いときの対処法
JAFが実施したアンケート調査によると、多くのドライバーが「補助標識を見落としたことがあるかもしれない」と回答しています。補助標識は本標識に比べて小さく、文字情報が多いため、雨天や夜間など視界が悪い状況では認識が非常に困難になります。特に都市部では看板や広告が多く、標識が埋もれてしまうことも珍しくありません。
運転中に補助標識を見落とさないためには、「視線リセット」を習慣化することが有効です。具体的には、交差点の手前で意識的にスピードを落とし、「標識→補助標識」の順でチェックする流れを体に覚えさせることです。また、通い慣れた道でも油断は禁物。普段とは異なる時間帯に通行したり、工事が行われていたりすると、思わぬ規制がかかっていることがあります。
どうしても標識の意味がわからないときは、焦らず安全な場所に車を停めてから調べることが大切です。走行中にスマートフォンで調べようとすると、それ自体が交通違反になりますし、何より危険です。「わからないまま進入して違反するより、一度立ち止まって確認する」という判断ができることも、安全運転の一部なのです。
カーナビの標識認識機能は万能じゃない!過信すると痛い目に遭う理由
最近の車には「ロードサインアシスト」や「標識認識機能」といった先進安全装備が搭載されているものが増えています。フロントカメラで道路標識を読み取り、メーター内に表示してくれる便利な機能ですが、実は補助標識までは正確に読み取れないという大きな限界があります。「最高速度」「車両進入禁止」などの本標識は認識できても、「7-20」といった時間帯指定や「軽車両を除く」といった補助標識の文字情報までは対応していないのが現状です。
また、以下のような状況では本標識すら正しく認識できないことがあります。
- 標識が木や電柱などで隠れている
- 標識が泥や雪で覆われている
- 逆光や街灯の影響で見えにくくなっている
- カーブの先に標識が設置されている
- トラックの背面に貼られたステッカーを誤認識する
便利な機能ではありますが、あくまで補助として活用するのが正しい使い方です。「機械が教えてくれなかったから見落とした」は言い訳にはなりません。最終的な判断と責任は常にドライバー自身にあることを忘れないでください。
標識にぶつけてしまった!知らないと損する対処法と費用の話
道路標識を壊したら弁償しなければならないの?
バック駐車に失敗して道路標識にぶつけてしまった、カーブを曲がりきれずガードレールに接触した、という経験がある方もいるかもしれません。「公共物だから税金で直してくれるのでは?」と思いたくなりますが、残念ながら壊した人が修理費を負担する義務があります。これは道路法第58条で明確に定められています。
道路標識の修理費用は、破損の程度や設置場所によって大きく異なりますが、おおよその相場は以下の通りです。
道路標識10万円〜100万円程度
ガードレール1メートルあたり5,000円〜1万円(修理範囲が広いと数十万円に)
カーブミラー2万円〜4万円程度
電柱1本10万円前後
信号機300万円程度
これらはあくまで部品代の目安であり、交通量が多い場所での修理作業には交通誘導員の配置費用なども加算されます。結果として数十万円以上の請求が来ることも珍しくありません。対物賠償保険に加入していれば保険金で賄えますが、自分の車の修理費は自己負担となる点にも注意が必要です。
標識を壊してそのまま逃げたらどうなる?
「誰も見ていないし、標識もそれほど壊れていないから…」と思ってその場を立ち去ってしまうと、報告義務違反で罰せられます。道路交通法第72条では、交通事故を起こした運転者には警察への報告義務があり、これを怠ると安全運転義務違反の2点に加え、当て逃げの付加点数5点の合計7点が課せられます。違反点数7点は一発で30日間の免許停止処分の対象です。
万が一ぶつけてしまったら、以下の手順で対応しましょう。
1. 二次被害を防ぐ三角表示板や発炎筒を使って周囲に危険を知らせ、可能であれば車を安全な場所に移動させます。
2. 警察に連絡する110番に電話し、事故の発生を報告します。軽微な物損事故でも必ず届け出てください。警察に届けないと交通事故証明書が発行されず、保険を使うこともできません。
3. 現場の記録を残す破損状況や事故現場をスマートフォンで撮影しておくと、後の手続きがスムーズになります。
4. 保険会社に連絡する対物賠償保険に加入していれば、標識の修理費用は保険でカバーできます。ただし保険を使うと等級が下がり翌年の保険料が上がるため、修理費用と照らし合わせて使うかどうか検討しましょう。
壊れた標識や消えかけた白線を見つけたらどうする?
運転中に「この標識、曲がってて見づらいな」「白線がほとんど消えている」と気づくことがあるかもしれません。壊れた標識や消えた路面標示は事故を誘発する原因になるため、気づいた人が通報することで改善につながります。
標識には警察が設置したものと道路管理者が設置したものの2種類があります。迷ったらまず管轄の警察署の交通課に連絡すれば、適切な窓口を案内してもらえます。最近では道路緊急ダイヤル「#9910」を使えば、国土交通省が管理する道路の異常を24時間通報できます。
さらに便利なのがLINEアプリを使った通報です。「LINEで通報#9910」を友だち追加しておけば、写真付きで道路の異常を報告できます。聴覚や発話に障がいがある方でも利用でき、GPS情報から場所も自動で伝わるため、「○○交差点の近くの」といった曖昧な説明をする必要もありません。ただし、すべての通報に対応されるわけではなく、緊急性や危険性が高いものから順次修繕される仕組みになっています。
ベテランドライバーでも意外と知らない!標識の深い話
標識の形と色には全部意味がある
道路標識の色と形は、実は日本産業規格(JIS)で定められた「安全色彩」に基づいています。遠くからでも人目でわかるように設計されており、信号機と同様に色別の役割が決まっているのです。
赤色禁止や停止を示す危険色です。車両進入禁止、一時停止など「やってはいけないこと」に使われます。
青色案内や指示を示す安全色です。一方通行、駐車可など「してよいこと」や情報提供に使われます。
黄色警戒を示す注意色です。カーブあり、動物注意など「気をつけるべきこと」の警戒標識に使われます。
緑色案内を示す誘導色です。高速道路の案内標識に使われ、目的地への方向を示します。
形にも意味があります。丸い標識は禁止や規制を意味することが多く、実際のサイズより大きく見える性質があるため注意を引きやすくなっています。四角い標識は案内や指示に使われ、安定感のある形で情報を伝えます。逆三角形は「一時停止」や「徐行」など特に重要な規制に使われ、不安定な形が注意を促します。また、角を上にしたひし形は警戒標識に使われ、不安定な印象が警戒心を高める効果があります。
「最高速度」と「最低速度」を見間違えると大変なことに
赤い円の中に数字が書かれた速度標識には「最高速度」と「最低速度」の2種類があります。見た目が非常に似ていますが、違いは数字の下に横線があるかどうかです。横線がなければ「最高速度」でその数字を超えてはいけないという意味、横線があれば「最低速度」でその数字を下回ってはいけないという意味になります。
最低速度の標識は主に高速道路で見かけます。高速道路では50km/h未満の低速走行は他の車両の妨げになり、追突事故の原因にもなるため規制されています。運転に不慣れで「怖いからゆっくり走ろう」と思っても、最低速度以下で走行すると違反になってしまいます。高速道路に入る前に、最低速度で走れる自信がないなら一般道を選ぶという判断も必要です。
「幅員減少」と「車線数減少」は似て非なるもの
黄色いひし形に道路が狭くなるようなデザインが描かれた警戒標識には「幅員減少」と「車線数減少」の2種類があります。どちらも道路の幅が狭くなることを示していますが、車線変更が必要かどうかという点で大きく異なります。
「幅員減少」は車線の数は変わらず、道路の幅が物理的に狭くなることを警告しています。車線変更の必要はありませんが、対向車とすれ違う際に注意が必要になります。一方「車線数減少」は片側2車線が1車線になるなど車線自体が減ることを警告しており、必要に応じて車線変更をしなければなりません。この違いを理解していないと、車線が減ることに気づかず危険な状況に陥る可能性があります。
知っておくと役立つ!標識と上手に付き合うための習慣
初めて行く場所は事前にGoogleマップでルートを確認
初めて訪れる場所を運転する前に、Googleマップのストリートビュー機能でルートを確認しておくことを強くおすすめします。実際の道路の様子を事前に見ておくことで、「この交差点は一方通行かな」「ここに一時停止があるな」といった情報を把握できます。特に都市部の複雑な交差点や、住宅街の狭い道路を通る場合は効果的です。
また、ナビに頼りきりにならないことも大切です。カーナビは地図データの更新頻度によっては、新しく設置された標識や変更された規制に対応していないことがあります。ナビの指示と実際の標識が異なる場合は、必ず現地の標識を優先してください。
自分の生活圏の標識を改めて見直してみる
毎日通る道だからこそ、標識を「景色の一部」として認識しなくなっていることがあります。たまには意識的に「今日は標識を見ながら運転しよう」と決めて走ってみてください。「この一時停止、いつも止まりきれていないかも」「この補助標識の意味、実は知らなかった」といった気づきがあるかもしれません。
特に通勤・通学で毎日同じルートを走っている方は要注意です。いつもと違う時間帯に走ったときに、時間帯による進入禁止に気づかず違反してしまうケースが少なくありません。「慣れた道=すべてを把握している道」ではないという認識を持つことが大切です。
運転免許更新のタイミングで標識を学び直す
運転免許の更新時に受ける講習は、実は標識を学び直す絶好の機会です。配布される教本には最新の標識情報が載っていますし、講習では最近の交通事故の傾向や法改正についても説明があります。「面倒だな」と思わずに、知識をアップデートするチャンスとして前向きに活用しましょう。
また、JAFのウェブサイトには標識に関するクイズやコラムが多数掲載されており、楽しみながら学ぶことができます。家族でクイズを出し合うのも、お子さんへの交通安全教育になります。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで標識について色々と深掘りしてきましたが、正直に言わせてもらうと、「標識を完璧に暗記しよう」とするのはぶっちゃけ効率が悪いです。約200種類もある標識を全部覚えようとしても、実際に遭遇する機会がないものも多いですし、覚えたところで使わなければすぐに忘れてしまいます。
じゃあどうすればいいのか?個人的にはこう考えています。
まず、「標識の色と形のルール」だけは絶対に覚えておくことです。赤は禁止、青は指示、黄色は警戒。丸は規制、四角は案内、三角は特に重要。このパターンを頭に入れておけば、初めて見る標識でも「これは何かを禁止しているんだな」「注意が必要な場所なんだな」と直感的に判断できます。細かい意味がわからなくても、「とりあえず慎重に」という対応ができれば事故は防げます。
次に、「自分がよく使う道の標識」だけは完璧に把握すること。全国の珍しい標識を覚えるより、毎日通る道の一時停止や制限速度を体に染み込ませた方がよっぽど実用的です。時間帯規制がある場所、スクールゾーンの範囲、駐車禁止区間など、自分に関係ある標識を優先的に覚えましょう。
そして最後に、「わからなかったら止まる」という選択肢を持っておくことです。運転中に見慣れない標識に遭遇して、意味がわからないまま突っ込んでいくのは危険です。安全な場所に車を停めて調べれば済む話なのに、「流れを止めたくない」「後ろの車に悪い」という気持ちが先に立ってしまう人が多いんですよね。でも考えてみてください。違反して切符を切られたり、事故を起こしたりするリスクと比べたら、30秒立ち止まって確認することのコストなんてほぼゼロです。
結局のところ、標識との付き合い方で大事なのは「知識をひけらかすこと」ではなく「安全に帰ってくること」です。珍しい標識を見つけて「これ知ってる!」と盛り上がるのも楽しいですが、それより大切なのは、普段の運転で一時停止をしっかり止まること、補助標識を見落とさないこと、わからないときは無理をしないこと。派手なことは何もないですが、この基本を愚直に続けられる人が本当の意味で「標識を理解している人」だと思います。
標識は敵じゃないんです。あなたを守るために、誰かがお金と手間をかけて設置してくれているもの。その意味を理解して、素直に従う。それだけで、あなたの運転はぐっと安全になります。難しく考えすぎず、でも軽んじすぎず、標識と上手に付き合っていきましょう。
変わった道路標識に関するよくある疑問を解決
標識のデザインは誰が決めているの?
道路標識のデザインは「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」(通称標識令)で規定されています。ただし動物注意標識のように「当該動物の形状を表す記号を表示する」と定められているものは、道路管理者が地域の実情に合わせてデザインを決定できます。このため同じシカでも角の向きが違ったり、イラスト調になっていたりと、地域ごとの個性が出るのです。
補助標識の矢印はどちらが始まりでどちらが終わり?
丸い道路標識の下に取り付けられる赤い矢印の補助標識は、その向きによって規制の「始まり」と「終わり」を示します。右矢印(→)が規制の始まり、左矢印(←)が終わりです。また両矢印(⇔)はその規制区間内であることを意味します。運転免許の試験でもよく間違えられる問題なので、この機会にしっかり覚えておきましょう。
その他の危険を示す「!」マークの標識は何を警戒すればいい?
黄色い菱形にビックリマークが描かれた「その他の危険」の警戒標識は、他の警戒標識では表現できない危険がある場所に設置されています。路肩のぬかるみによる脱輪の危険、横断する歩行者が多い道路、下り坂からの急カーブなど、具体的な危険は場所によって異なります。この標識を見かけたら何らかの危険があると認識し、特に注意深く運転することが大切です。幽霊が出る場所に設置されるという都市伝説もありますが、これはあくまで都市伝説にすぎません。
まとめ
日本の道路標識は約200種類もあり、その中には教習所で習ったきり見かけないものや、意味を勘違いして覚えているものが数多く存在します。「追越しのための右側部分はみ出し通行禁止」と「追越し禁止」の違い、全国160種類以上のバリエーションがある動物注意標識、176箇所にしかないラウンドアバウトの標識など、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。
道路標識は私たちの安全を守るための重要な情報を提供しています。見慣れない標識に出会ったときは、そのまま「珍しいな」で終わらせず意味を理解して安全運転につなげてください。観光地や初めて訪れる場所では特に道路標識に注意を払い、住宅地では一方通行と車両進入禁止、商店街では時間帯による進入禁止などを見落とさないようにしましょう。次のドライブでは、ぜひ周囲の標識に目を向けてみてください。思わぬ発見があるかもしれません。


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